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Enterprise Postgres 15 SP1 オペレーターユーザーズガイド

4.13 ホットスタンバイ構成でのディザスタリカバリ

ホットスタンバイ構成でのディザスタリカバリを実現することで、災害発生時により迅速に業務システムを復旧することができます。本機能には、以下の2つの方式があります。

継続的リカバリ方式

本番環境のコンテナ環境と災害対策環境のコンテナ環境を作成します。本番環境のデータをオブジェクトストレージに格納し、災害対策環境へ継続的にリストアします。この方式ではバックアップ/リストア方式と比較して迅速な復旧が可能ですが、定期的に実行されるバックアップタイミングによっては、RPO(Recovery Point Objective, 目標復旧時間)が大きくなってしまいます。

ストリーミングレプリケーション方式

継続的リカバリ方式と同様に、本番環境のコンテナ環境と災害対策環境のコンテナ環境を作成します。災害対策環境へのデータの同期には、データベース本体のストリーミングレプリケーション方式を使用します。この方式ではバックアップ/リストア方式と比較して迅速な復旧が可能になりつつ、継続的リカバリ方式と比較してRPOが小さくなり、リアルタイムでのデータの同期が可能になります。しかし、ストリーミングレプリケーション方式のためのネットワーク設定が必要であるため管理コストが大きく、本番環境のデータベースの性能にわずかですが影響が生じます。