Interstage Application Serverのインストール手順について説明します。
以下の手順で、Interstage Application Serverをインストールしてください。マルチユーザモードでインストールする場合は、他のユーザの操作がインストールに影響ないことを確認してください。
インストールを行うInterstage Application Serverのインストールメディアを準備します。
本製品のインストールメディア 2枚目
インストールを行う場合、スーパーユーザになります。
$ su -<RETURN>
任意のディレクトリ上からインストールメディアの直下のディレクトリに格納されているinstall.shシェルを実行してください。
# mount -t iso9660 -r /dev/デバイスファイル名 <マウントディレクトリ> <RETURN> # <マウントディレクトリ>/install.sh <RETURN>
注意
install.sh実行時、インストール画面が表示されるまで、少々時間がかかる場合があります。
install.shを実行するコンソール画面上の環境変数LANGが適切に設定されていない場合、英語表示されたり、場合によっては文字化けして表示されたりすることがあります。日本語表示でインストールを行う場合、環境変数LANGに“ja_JP.UTF-8”を設定して、install.shを実行してください。
本製品のサーバパッケージは、“UDF Bridge”形式で作成されています。このため、ISO 9660ファイルシステムまたは、UDFファイルシステムのいずれかでマウントすることが可能ですが、UDFファイルシステムでマウントした場合には、実行ファイルの実行権限が除去されることがあります。この場合、インストーラが実行できないなどの問題が発生します。OSによっては以下のマウント仕様となっている場合がありますので、注意してください。マウントされているインストールメディアのマウントオプションについては、mountコマンドを引数なしで実行することで確認できます。
自動マウントまたは、mountコマンドでファイルシステムオプションを省略してインストールメディアをマウントした場合に、UDFファイルシステムでマウントされるため、インストールメディア上のコマンドを実行することができない。
以下のようにシステムパラメタのチューニングに関する確認メッセージが表示されます。システムパラメタが適切に設定されていない状態でインストールを実行した場合、本製品が正常に動作しないことがありますので注意してください。
Interstage Application Server を正常に動作させるためには、IPC資源を適切にチューニングする必要があります。 IPC資源のチューニングを行っていない場合は、必要資源の見積もり、およびチューニングを実施してからインストールを実行してください。 インストールを開始しますか?(省略: y) [y,n]:
以下のように製品名が表示されます。
+----------------------------------------------------------+ | Interstage Application Server Enterprise Edition V13.1.0 | | | | Copyright 1995-2023 Fujitsu Limited | +----------------------------------------------------------+
上記に続いて表示される以下の対話処理で、インストール方法等を選択し、<RETURN>キーを押してください。
注意
すでにInterstage Application Serverの構成パッケージがインストールされている場合、以下の注意が必要です。構成パッケージについては、下記のURLから参照できるマニュアルをご覧ください。
https://software.fujitsu.com/jp/manual/
すでにインストールを実行している場合には、標準インストールを実行することができません。カスタムインストールにより機能またはパッケージの追加を実施するか、インストール済みのパッケージをアンインストールしてから再度インストールを実行してください。
以下のメッセージが表示された場合、他製品で同梱される共通パッケージがインストール済であるか、以前にインストールしたInterstage Application Serverのパッケージが残存している可能性があります。表示されたパッケージを確認し、他製品で同梱される共通パッケージである場合は、“3.2 インストール時の注意事項”または、該当する製品のマニュアルを参照して正しい手順でインストールを行ってください。以前にインストールしたInterstage Application Serverのパッケージである場合は、パッケージをアンインストールしてから再度インストールしてください。
「必須パッケージ(FJSVisas)を除く、一部のパッケージがインストールされた状態です。
他の富士通ミドルウェア製品がインストールされている可能性があります。」
セキュリティモードを選択してください。省略した場合は、”1: 強化モード”が選択されます。
セキュリティモードを選択してください。(1: 強化モード, 2: 互換モード) (省略: 1) [1,2,q]:
“1: 強化モード”を選択すると、グループ名入力のための問い合わせが表示されます。
“2: 互換モード”を選択すると、サーバタイプの選択の問い合わせが表示されます。
Interstage Application Serverの運用コマンドを操作するグループ名を入力してください。システムに存在しないグループ名を指定することはできません。省略した場合は、”root”が選択されます。
Interstage運用コマンドを操作するシステムのグループ名を入力してください。(省略: root) [?,q]:
注) グループ名に数値を指定した場合、グループ名として有効であるかチェックはされませんので、あらかじめグループ名として有効であることを確認してください。なお、グループ名として有効でない数値を指定した場合、インストールや運用に失敗する場合があります。
インストール方法を選択します。2<RETURN>を入力して“カスタム”を選択してください。
インストール方法を選択してください。(1: 標準, 2: カスタム) [1,2,q]:
“2: カスタム”を選択すると、以下の問い合わせが表示されます。1<RETURN>を入力して“機能選択”を選択してください。
機能選択またはパッケージ選択を選択してください。(1: 機能選択, 2: パッケージ選択) [1,2,q]:
インストールする機能を選択します。List Worksの運用形態によって、以下に示す機能の番号を“,”で区切って入力してください。
なお、すでに機能を構成するパッケージがインストールされている場合、機能名の横に'*'が表示されます。
カスタムインストールで選択可能な機能は以下のとおりです。
機能 | 説明 |
---|---|
GlassFish 5 | GlassFish v5ベースのJakarta EE 8機能です。 |
Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4) | Apache HTTP Server Version 2.4ベースのWebサーバです。 |
セキュア通信サービス | 証明書・鍵管理機能、およびSSL通信機能です。 |
Interstage管理コンソール | GUIによるInterstage Application Serverの環境構築/運用操作/運用監視を提供する機能です。 |
Webサーバコネクタ (Interstage HTTP Server 2.4用) | Interstage HTTP Server 2.4用のWebサーバコネクタ機能です。 |
OpenJDK 8 | OpenJDKのバージョン8です。 |
1,2,8,9,14,15<RETURN>を入力して以下の機能を選択してください。
GlassFish 5
OpenJDK 8
Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4)
セキュア通信サービス
Interstage管理コンソール
Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)
Functions: 1 GlassFish 5 2 OpenJDK 8 3 マルチ言語サービスの基本機能 4 データベース連携サービス 5 イベントサービス 6 MessageQueueDirector 7 Portable-ORB 8 Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4) 9 セキュア通信サービス 10 シングル・サインオン(業務サーバ) 11 シングル・サインオン(認証サーバ) 12 シングル・サインオン(リポジトリサーバ) 13 Interstageディレクトリサービス 14 Interstage管理コンソール 15 Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用) インストールする機能を選択してください。複数選択する場合、“,”で区切って指定してください。[?,??,all,q]:
注意
すでにインストール済みの機能はインストールされません。
以降、選択した機能をインストールするための問い合わせが表示されます。
以下の説明を参考にして、インストール情報を設定してください。
CORBAサービスのポート番号を設定します。
CORBAサービスのポート番号を指定してください。(省略: 8002) [?,q]:
Interstage管理コンソールに関する設定を行います。
Interstage管理コンソールのホスト名を指定してください。(省略: host) [?,q]: Interstage管理コンソールのポート番号を指定してください。(省略: 12000) [?,q]: Interstage管理コンソールでSSL暗号化通信を使用するか選択してください。(省略: y) [y,n,q]: Interstage管理コンソールでメッセージマニュアルを使用するか選択してください。(省略: y) [y,n,q]:
注意
SSL暗号化通信を使用しない設定にした場合は、Interstage管理コンソールをアクセスするためのIDやパスワードなどが、ネットワーク上にそのまま流れます。そのため、別途、通信データが傍受されないような対策を実施することを推奨します。
Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4)に関する設定を行います。
Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4)のポート番号を指定してください。(省略: 80) [?,q]:
GlassFish 5に関する設定を行います。
GlassFish 5の管理ユーザーに関する設定を行います。
GlassFish 5の管理ユーザーIDを指定してください。(省略: admin) [?,q]: GlassFish 5の管理者パスワードを8文字以上20文字以下で指定してください。 [?,q]: GlassFish 5の管理者パスワードを確認のため再入力してください。 [?,q]:
注意
管理ユーザー名は、255バイト以内で設定してください。なお、管理ユーザー名には半角英数字に加えて以下の文字が使用できます。
- “_”(半角アンダースコア)
- “-”(半角ハイフン)
- “.”(半角ピリオド)
管理者パスワードは8バイト以上、20バイト以内で設定してください。なお、パスワードには半角英数字に加えて以下の文字が使用できます。
- “_”(半角アンダースコア)
- “-”(半角ハイフン)
- “'”(半角アポストロフィー)
- “.”(半角ピリオド)
- “@”(半角アットマーク)
- “+”(半角プラス記号)
GlassFish 5で使用するポート番号を表示します。変更する場合は、y<RETURN>を入力してください。
GlassFish 5のデフォルトポートは以下です。 運用管理用HTTPリスナーポート: 12041 HTTPリスナーポート: 28787 HTTPSリスナーポート: 28888 IIOPポート: 23630 IIOP_SSLポート: 23631 IIOP_MUTUALAUTHポート: 23632 JMX_ADMINポート: 18746 デフォルトのポートを変更しますか?(省略: n) [y,n,q]:
上記の問い合わせでy<RETURN>を入力した場合、GlassFish 5で使用するポート番号を設定します。それぞれ他の機能で設定するポート番号と重複しない1~65535の範囲で指定してください。
GlassFish 5の運用管理用HTTPリスナーポートを指定してください。(省略: 12041) [?,q]: GlassFish 5のHTTPリスナーポートを指定してください。(省略: 28787) [?,q]: GlassFish 5のHTTPSリスナーポートを指定してください。(省略: 28888) [?,q]: GlassFish 5のIIOPポートを指定してください。(省略: 23630) [?,q]: GlassFish 5のIIOP_SSLポートを指定してください。(省略: 23631) [?,q]: GlassFish 5のIIOP_MUTUALAUTHポートを指定してください。(省略: 23632) [?,q]: GlassFish 5のJMX_ADMINポートを指定してください。(省略: 18746) [?,q]:
運用資産格納ディレクトリーを設定します。
GlassFish 5の運用資産格納ディレクトリーを指定してください。(省略:/var/opt/FJSViaps/glassfish5) [?,q]:
注意
省略値から変更する場合は、存在しないディレクトリ、または、配下にファイルやディレクトリが存在しない空ディレクトリを指定してください。ただし、いずれの場合も親ディレクトリは存在する必要があります。
239バイト以内の絶対パス名を設定してください。
半角英数字に加えて以下の半角文字が使用できます。
- “/”(スラッシュ)
パス名の区切り文字です。
- “-”(ハイフン)
- “@”(アットマーク)
- “.”(ピリオド)
- “_”(アンダースコア)
ディレクトリに「/」(ルートディレクトリ)は指定しないでください。
ドメイン管理サーバー(DAS)の自動起動を設定します。
GlassFish 5のドメイン管理サーバー(DAS)を自動起動に設定しますか? (省略: y) [y,n,q]:
インストール情報が以下のように表示されます。内容を確認し、表示された情報でインストールを開始する場合はy <RETURN>を入力してください。
インストール情報: インストールパッケージ: FJSVisco FJSVisas FJSVtdis FJSVextp FJSVsclr FJSVsmee FJSVisscs OpenJDK8 FJSVtd FJSVod FJSVjs2su FJSVihs FJSVisjmx FJSVisgui FJSVahs FJSVwsc PCMI GlassFish5 CORBAサービスのポート番号: 8002 Interstage管理コンソールのホスト名: VM029608.localdomain Interstage管理コンソールのポート番号: 12000 Interstage管理コンソールのSSL使用有無: 使用する Interstage管理コンソールのメッセージマニュアル有無: インストールする GlassFish 5の管理ユーザーID: admin GlassFish 5の運用管理用HTTPリスナーポート: 12041 GlassFish 5のHTTPリスナーポート: 28787 GlassFish 5のHTTPSリスナーポート: 28888 GlassFish 5のIIOPポート: 23630 GlassFish 5のIIOP_SSLポート: 23631 GlassFish 5のIIOP_MUTUALAUTHポート: 23632 GlassFish 5のJMX_ADMINポート: 18746 GlassFish 5の運用資産格納ディレクトリー: /var/opt/FJSViaps/glassfish5 GlassFish 5のドメイン管理サーバー(DAS)自動起動設定の有無: 設定する Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4)のポート番号: 80 セキュリティ設定: 強化セキュリティモード Interstage運用グループ名: root インストールを開始しますか? [y,q]:
注意
インストールの途中で失敗した場合、インストールを続行するかどうかの問い合わせが表示されますが、直前に出力されたエラーメッセージを確認の上、インストールを中止してください。さらに、インストールしたパッケージをアンインストールし、エラー原因を取り除いた後に、最初からインストール処理を行ってください。
システムのリブート
install.shシェルスクリプトの実行後、システムをリブートしてください。
# cd / <RETURN> # systemctl reboot <RETURN>