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Interstage List Works for Modernization V11.0.0 帳票印刷配信機能運用ガイド 帳票ブラウザ編

2.2.2 留置き帳票の配信・出力型

留置き帳票の配信・出力型とは、帳票登録時にList Manager管理データベースへの帳票登録のみを行い、Webクライアント上の帳票ブラウザからの操作によって、留置きされている帳票を帳票出力サーバへ配信・出力する運用です。

帳票ブラウザを利用して、指定した出力先への出力、帳票の出力先を変更、および帳票の出力状況の確認などができます。

以下に、留置き帳票の配信・出力型について示します。

留置き帳票の配信・出力型で運用する場合、帳票の登録のみを行い、出力指示によって配信・出力されます。そのため、夜間など人がいないときに帳票を登録し、その後、帳票を利用して業務を行う場合に適しています。

2.2.2.1 帳票管理サーバの環境構築

留置き帳票の配信・出力型で運用する場合の帳票管理サーバの環境構築について説明します。

記載のない項目の設定、および設定手順については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“3.9  List Manager運用環境の設定”を参照してください。

ユーザグループ情報

帳票ブラウザを利用するユーザが所属するユーザグループの情報を定義します。

ユーザグループ情報(留置き帳票の配信・出力型)

設定項目

説明

ユーザグループID

ユーザが所属するユーザグループのユーザグループIDを指定します。

帳票ブラウザで、帳票をユーザグループ単位で操作するための識別情報として使用します。

ユーザグループ名

ユーザが所属するユーザグループのユーザグループ名を指定します。

指定した内容が、出力指示画面および処理状況照会画面の「あて先区分選択」ドロップダウンリストボックスのユーザが所属するユーザグループのグループ名として表示されます。

List Managerの管理者権限

帳票ブラウザでは、List Managerの管理者権限が必要となる操作は行えないため、「0」(権限なし)を指定します。

ユーザグループ情報は、ユーザグループ情報の編集コマンド(lmedtusrgrpコマンド)で定義します。ユーザグループ情報の定義方法については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の “9.2.5.1  lmedtusrgrpコマンド”を参照してください。

ユーザ情報

帳票ブラウザを利用するユーザの情報、および所属するユーザグループを定義します。

ユーザ情報(留置き帳票の配信・出力型)

設定項目

説明

ユーザID

ユーザを識別するためのユーザIDを指定します。

帳票ブラウザへのログイン時のユーザIDとして使用します。

また、帳票ブラウザで、帳票をユーザ単位で操作するための識別情報として使用します。

パスワード

帳票ブラウザへのログイン時のパスワードとして使用します。

フルネーム

ユーザのフルネームを指定します。

指定した内容が、出力指示画面および処理状況照会画面の左上に「氏名」として表示されます。

また、「あて先区分選択」ドロップダウンリストボックスのユーザの氏名としても表示されます。

コメント

指定した内容が、出力指示画面および処理状況照会画面の右上に「補足情報」として表示されるため、ユーザが所属するユーザグループのグループ名を指定することを推奨します。

所属グループ

ユーザが所属するユーザグループのユーザグループIDを指定します。

帳票ブラウザでは、1ユーザが所属できるユーザグループは、最大で9グループまでです。

ユーザ情報は、ユーザ情報の編集コマンド(lmedtusrコマンド)で定義します。ユーザ情報の定義方法については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“9.2.5.2  lmedtusrコマンド”を参照してください。

帳票属性

帳票ブラウザで操作する帳票の情報を定義します。

帳票属性(留置き帳票の配信・出力型)

設定項目

説明

帳票出力後の保存指定

帳票ブラウザを利用して帳票を再出力する場合、「0」(保存します)を指定します。

この項目での指定より帳票登録時の指定が有効になるため、帳票登録時に「帳票出力後の保存指定」は指定しないでください。

用紙コード

帳票の用紙サイズや用紙種別を識別するため、用紙コードを指定します。

出力指示画面および処理状況照会画面の各帳票の用紙名として表示されます。

なお、「帳票作成後の出力指定」は、論理あて先の設定が有効になるため、帳票属性では定義しません。

帳票属性は、帳票属性の編集コマンド(lmedtformatrコマンド)で定義します。帳票属性の定義方法については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“9.2.6.2  lmedtformatrコマンド”を参照してください。

論理デバイス

留置き帳票の配信・出力型では、帳票を留置きするため帳票の登録時に仮想的な出力先を指定します。また、出力時に実際の出力装置を指定するため、2種類の情報を定義します。

留置き用論理デバイスは、1つのみ定義できます。

以下に、留置き用論理デバイスおよび出力用論理デバイスの設定について説明します。

留置き用論理デバイスの場合
論理デバイス(留置き帳票の配信・出力型(留置き用論理デバイス))

設定項目

説明

論理デバイス

仮想的な出力先として「ldev_inbox」を指定します。

出力方法

「0」(帳票配信型の印刷)を指定します。

通信対象コンピュータ

仮想的な出力先を定義するため、「...」(ピリオド3つ)を指定します。

印刷プリンタ名

仮想的な出力先を定義するため、「...」(ピリオド3つ)を指定します。

コメント

指定しないでください。

出力用論理デバイスの場合
論理デバイス(留置き帳票の配信・出力型(出力用論理デバイス))

設定項目

説明

論理デバイス

出力用論理あて先と関連付けを行うため、出力用論理デバイスとして、出力先を識別する名前を指定します。

出力方法

以下のいずれかを指定します。

  • 「0」(帳票配信型の印刷)

  • 「2」(帳票配信型の電子保存(Interstage List Manager互換のための機能))

  • 「3」(帳票配信型のPDFファイル保存)

コメント

必ず出力先を識別するための文字列を指定します。

ここで指定した内容が、出力指示画面、処理状況照会画面の「出力先」ドロップダウンリストボックス、処理状況照会画面の「変更先」ドロップダウンリストボックス、および帳票詳細表示画面の「出力先」項目に表示されます。

論理デバイスは、論理デバイスの編集コマンド(lmedtdevコマンド)で定義します。論理デバイスの定義方法については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“9.2.7.3  lmedtdevコマンド”を参照してください。

論理あて先

留置き帳票の配信・出力型では、帳票の登録時に仮想的な出力先を定義します。出力時には実際の出力先を指定するため、2種類の情報を定義します。

以下に、留置き用論理あて先および出力用論理あて先の設定について説明します。

留置き用論理あて先の場合
論理あて先(留置き帳票の配信・出力型(留置き用論理あて先))

設定項目

説明

論理あて先

留置き用の論理あて先として「inbox」を指定することを推奨します。

複数の論理あて先を定義する場合は、出力用論理あて先と区別できる名前(「inbox_1」、「inbox_2」など)を指定します。

論理あて先タイプ

「0」(帳票配信用の論理あて先)を指定します。

論理デバイス

留置き用論理デバイス名「ldev_inbox」を指定します。

帳票作成後の出力指定

留置き運用を行うため、「0」(出力しません)を指定します。

帳票出力後の保存指定

出力後も帳票を保存する必要があるため、「0」(保存します)を指定します。

出力用論理あて先の場合
論理あて先(留置き帳票の配信・出力型(出力用論理あて先))

設定項目

説明

論理あて先

出力用論理あて先として、論理あて先の名称を指定します。

論理あて先タイプ

帳票を配信するため、「0」(帳票配信用の論理あて先)を指定します。

論理デバイス

論理あて先に関連付けする出力用論理デバイス名を指定します。

帳票作成後の出力指定

「1」(出力します)を指定します。

この項目での指定より帳票登録時の指定が有効になるため、帳票登録時に「帳票作成後の出力指定」は指定しないでください。

帳票出力後の保存指定

帳票出力後、帳票ごとに保存するかどうかを切り替える場合は、「F」(lmedtformatrコマンドで定義した帳票属性にしたがいます)を指定します。再出力する場合は、「0」(保存します)を指定します。

この項目での指定より帳票登録時の指定が有効になるため、帳票登録時に「帳票出力後の保存指定」は指定しないでください。

論理あて先は、論理あて先の編集コマンド(lmedtldコマンド)で定義します。論理あて先の定義方法については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“9.2.8.1  lmedtldコマンド”を参照してください。

論理あて先の権限

留置き帳票の配信・出力型では、留置き用論理あて先と出力用論理あて先の両方を使用します。

以下に、留置き用論理あて先の権限および出力用論理あて先の権限の指定について説明します。

留置き用論理あて先の場合

帳票の操作の可否は業務あて先によって切り分けるため、論理あて先の権限をユーザグループごとに設定する必要はありません。

ただし、論理あて先に権限を設定しないユーザグループでも留置き用論理あて先に登録された帳票を操作できるようにする必要があります。そのためには、論理あて先に権限を設定しないユーザグループに対し、留置き用論理あて先を操作できるように権限を設定する必要があります。

論理あて先の権限(留置き帳票の配信・出力型(留置き用論理あて先権限))

設定項目

説明

論理あて先

留置き用の論理あて先名を指定します。

ユーザグループID

「@OTHER」を指定します。

論理あて先に権限を設定しないユーザグループの権限は、ユーザグループIDに「@OTHER」を指定することで変更できます。

表示権限

実際に帳票を出力できないため、留置き用論理あて先名が帳票ブラウザの出力先や変更先に表示されないように、「0」(権限なし)を指定します。

操作権限

帳票ブラウザを利用して帳票を操作するため、「1」(権限あり)を指定します。

管理権限

帳票ブラウザでは、管理権限が必要な操作を許可しないため、「0」(権限なし)を指定します。

出力用論理あて先の場合

実際の出力装置と関連付けられている論理あて先を出力先として選択する場合、表示権限と操作権限をユーザグループごとに設定する必要があります。

出力先として選択しない場合、帳票ブラウザで表示されないようにする必要があります。そのためには、論理あて先に権限を設定しないユーザグループに対し、帳票ブラウザで表示されないように権限を設定する必要があります。

論理あて先の権限(留置き帳票の配信・出力型(出力用論理あて先権限))

設定項目

説明

出力先として選択する場合

出力先として選択しない場合

論理あて先

出力用論理あて先名を指定します。

ユーザグループID

論理あて先に関連付けられている論理デバイスを出力先として利用するユーザグループのユーザグループIDを指定します。

「@OTHER」を指定します。

論理あて先に権限を設定しないユーザグループの権限は、ユーザグループIDに「@OTHER」を指定することで変更できます。

表示権限

帳票ブラウザで、出力先として表示するために「1」(権限あり)を指定します。

帳票ブラウザで、出力先として表示されないようにするため「0」(権限なし)を指定します。

操作権限

帳票ブラウザで、帳票の操作(出力/プレビュー/出力中止)を行えるようにするため「1」(権限あり)を指定します。

帳票ブラウザで、帳票の操作(出力/プレビュー/出力中止)を行えないようにするため「0」(権限なし)を指定します。

管理権限

帳票ブラウザでは、管理権限が必要な操作を許可しませんが、運用コマンドや操作画面を使用して論理あて先の管理を行うユーザグループの場合、「1」(権限あり)を指定します。

上記以外の場合、「0」(権限なし)を指定します。

「0」(権限なし)を指定します。

論理あて先の権限は、論理あて先の権限の編集コマンド(lmedtldrightコマンド)で定義します。論理あて先の権限の定義方法については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の “9.2.8.2  lmedtldrightコマンド”を参照してください。

ポイント

運用コマンドや操作画面を使用して論理あて先の管理を行う場合、論理あて先の管理者には、別途、権限の設定が必要です。詳細については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”を参照してください。

2.2.2.2 帳票登録時の指定

留置き帳票の配信・出力型で運用する場合の帳票登録時の指定については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 アプリケーション作成ガイド 帳票出力編”を参照してください。