ここでは、マルチサーバ運用(並列運用型)を行う際の留意事項を説明します。
システムの構築または帳票管理サーバの増設を行う前に、NTPの設定などで各帳票管理サーバの時刻を同期させてください。
帳票の登録日時(作成日時)には、帳票を登録したときのデータベースサーバのシステム日時が設定されます。このため、以下の動作となります。
帳票一覧画面の「作成日時」には、帳票登録時のデータベースサーバのシステム日時が表示されます。
帳票の削除/一覧表示/複写/移動コマンド(lmoprformコマンド)で一覧表示した際の「作成日時」には、帳票登録時のデータベースサーバのシステム日時が表示されます。
帳票管理Javaインターフェース(FormクラスのgetCreateDatetimeメソッド)で取得した帳票の「作成日時」には、帳票登録時のデータベースサーバのシステム日時が設定されます。
保存期限を経過した帳票の削除コマンド(lmdelexpireコマンド)実行時、削除対象帳票はデータベースサーバのシステム日時によって識別されます。
帳票出力サーバから帳票管理サーバへの要求は、負荷分散装置により振り分けられます。
このため、各種ログ出力は、以下の動作となります。
帳票出力サーバからの要求(帳票の取り出し処理、帳票の出力状態通知処理など)は、配信依頼元と異なる帳票管理サーバへ送信される場合があります。この場合、トレースログおよびシステムログは要求を受信した帳票管理サーバに出力されます。
帳票出力サーバから通知されるエラー情報は、いずれかの帳票管理サーバのシステムログに出力されます。
帳票出力サーバから通知される監査証跡ログ情報は、いずれかの帳票管理サーバの監査証跡ログに出力されます。
負荷分散装置は、ダウンしている帳票管理サーバに要求処理を送信しません。
帳票管理サーバがダウンした場合、以下のリカバリ処理が行われ、帳票の配信が継続されます。
帳票出力サーバからの要求を処理中に帳票管理サーバがダウンした場合、正常に動作している帳票管理サーバに対して再度要求を送信し、処理の続行を試みます。送信の試行回数は、帳票管理サーバの環境設定ファイルの設定にしたがいます。
帳票管理サーバが、帳票配信中にダウンした場合、一定時間の経過後に、正常に動作している他の帳票管理サーバが帳票配信処理を引き継ぎます。この時、出力状態が以下の帳票が引き継ぎの対象となります。
「配信依頼」
「接続エラー」
ただし、帳票管理サーバがダウンした際に、行われていた処理がエラーとなることがあります。この場合、以下の対処が必要です。
帳票の登録処理中に帳票管理サーバがダウンした場合、帳票登録処理はエラーとなります。この場合、エラーとなった帳票を再度登録し直す必要があります。
帳票の配信処理中に帳票管理サーバがダウンした場合、帳票配信処理がエラーとなり、帳票の出力状態が「失敗」になることがあります。この場合、帳票を再度出力する必要があります。
List Managerの操作画面または帳票ブラウザの使用中に帳票管理サーバがダウンした場合、操作画面/帳票ブラウザは無応答状態となります。この場合、再度、操作画面/帳票ブラウザにログオンする必要があります。
List Creator コネクタ連携機能を利用する場合、および操作画面/帳票ブラウザを利用する場合は、運用を開始する前に、必ず帳票管理サーバの List Managerのサービス/デーモンを起動してください。List Managerのサービス/デーモンが起動されていない場合、以下のエラーとなります。
帳票管理サーバにおいて、List Creator コネクタ連携機能のサービス/デーモンが起動していて、List Manager のサービス/デーモンが起動していない場合、帳票登録処理はエラーとなります。
Interstage Application Serverのサービス/デーモンが起動していて、帳票管理サーバのList Managerのサービス/デーモンが起動していない場合、操作画面/帳票ブラウザが無応答状態になります。
なお、運用中に List Managerのサービス/デーモンがダウンした場合は、List Managerのリカバリ機能により再起動されます。
リカバリ機能を使用してList Manager を再起動するためには、帳票管理サーバの環境設定ファイルでLMWatchキー(List Managerのサービス/デーモンの起動状態の監視)に「1」を設定してください。
設定については、以下を参照してください。
⇒“10.5.2 帳票管理サーバの環境設定ファイルの設定”
List Manager帳票出力インタフェースまたはCOBOLアプリケーション連携機能を利用したユーザアプリケーションを帳票管理サーバ上で実行する場合、使用するすべての帳票資源に対するアクセス権が必要です。
以下の場合、実行中のユーザアプリケーションは完了しないか、エラーとなります。
ユーザアプリケーションの実行中に帳票管理サーバが停止した場合
List Managerが停止した場合
ユーザアプリケーションを再度実行してください。