List Managerでは、不慮のトラブルなどに備えた高信頼性運用を実現するために、クラスタ環境でList Managerを運用する「クラスタ運用」をサポートしています。
クラスタ運用を行うと、ハードウェア障害などのトラブルが発生した場合でも、最小限の停止時間でList Managerの帳票配信・出力システムの処理を継続できます。
以下に、List Managerにおけるクラスタ運用について説明します。
List ManagerおよびList Manager管理データベースのクラスタ運用では、運用ノードの異常発生時に備えて待機ノードが待機する「フェイルオーバー運用のスタンバイ機能(1:1運用待機型)」の運用をサポートしています。
「1:1運用待機型」の運用では、運用ノードの異常発生時に、その異常を即座に検出して運用ノードの業務を停止し、待機ノードへ停止した業務の引き継ぎ(フェールオーバー)を行います。
以下に、1:1運用待機型のクラスタ運用の概要を示します。
1) 通常、ノードAのみで運用し、ノードBは待機しています。 2) ノードAに異常が発生した場合、ノードAの業務が停止します(ノードダウンします)。 3) ノードAの業務は、自動的に待機ノードであるノードBに引き継がれます。 ノードBは待機ノードから運用ノードに切り替わり、ノードBで業務が継続されます。
List Managerをクラスタ環境で運用するには、クラスタシステムを構築するクラスタ製品(PRIMECLUSTERなど)を利用します。このため、通常の環境構築に加え、クラスタ製品の環境構築が必要になります。
また、List Managerでは、「1:1運用待機型」のクラスタ運用において、異常発生時に運用ノードと待機ノードでシステムの切り替えを行うため、List Managerの帳票資源やList Manager管理データベースの資源を、共用ディスクに配置します。
本書では、List Managerにおけるクラスタ運用を行うための環境構築について説明します。
注意
クラスタ運用とマルチサーバ運用を同一システム内に混在させることはできません。