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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.7

3.1.7 カーネルパラメタの確認/設定

PRIMECLUSTERに関連するソフトウェアを運用する際には、環境に応じて、OSのカーネルパラメタを調整する必要があります。

本設定はPRIMECLUSTERインストール後の再起動を行う前に行ってください。

対象ノード:

PRIMECLUSTERをインストールするすべてのノード

使用する製品/コンポーネントによって、必要とするカーネルパラメタが異なります。

PRIMECLUSTERデザインシートを確認し、カーネルパラメタの変更が必要な場合は設定し直してください。

注意

変更したカーネルパラメタを有効にするには、OSを再起動する必要があります。

下記の表の特性に従って以下のようにカーネルパラメタを設定してください。

なお、カーネルパラメタ値は以下の場合により異なります。

注意

PRIMECLUSTERシステム上で動作させる製品や利用者アプリケーションで使用する値についても、カーネルパラメタの値に反映させる必要があります。

以下にカーネルパラメタの変更および新規設定の方法を説明します。(以下は表示例です。記載された例以外にも表示されることがあります)

  1. カーネルパラメタの現在値の確認

    現在の有効なカーネルパラメタの値を確認するため、以下のコマンドを実行します。

    # sysctl -a | grep sem
    kernel.sem = 20 90 10 20

    表示された各値は、以下のカーネルパラメタを表しています。

    kernel.sem = SEMMSL値 SEMMNS値 SEMOPM値 SEMMNI値

    # sysctl -a | grep shm
    kernel.shmmni = 4315
    kernel.shmmax = 4000000000
    
    # sysctl -a | grep msg
    kernel.msgmnb = 4194304
    kernel.msgmni = 8199
    kernel.msgmax = 32768
  2. カーネルパラメタ値の決定

    カーネルパラメタ値は、手順1. で確認した現在有効な値と上記の表の値を元に決定します。

    手順1. の表示例がカーネルパラメタの現在有効な値である場合は、設定する値は以下となります。

    SEMMSL値 : 20

    SEMMNS値 :131

    SEMOPM値 : 10

    SEMMNI値 : 42

    kernel.shmmni : 4345

    kernel.shmmax : 4000000000

    kernel.msgmnb : 4194304

    kernel.msgmni : 16391

    kernel.msgmax : 32768

  3. カーネルパラメタの変更

    1. 設定ファイルの編集

      カーネルパラメタを設定するため、ファイル /etc/sysctl.conf をエディタで編集します。

      以下の行の各値を手順2. で決定した値に変更します。

      手順1. の表示例がカーネルパラメタの現在有効な値である場合は、編集後の行は以下となります。

      kernel.sem = 20 131 10 42

      kernel.shmmni = 4345

      kernel.shmmax = 4000000000

      kernel.msgmnb = 4194304

      kernel.msgmni = 16391

      kernel.msgmax = 32768

    2. 設定の反映

      各カーネルパラメタの値を設定ファイルの値に変更するため、以下のコマンドを実行します。

      # sysctl -p
  4. カーネルパラメタの設定変更の確認

    カーネルパラメタの値が正しく変更されたか確認するため、以下のコマンドを実行し現在値を表示させます。

    # sysctl -a | grep sem
    kernel.sem = 20 131 10 42
    # sysctl -a | grep shm
    kernel.shmmni = 4345
    kernel.shmmax = 4000000000
    # sysctl -a | grep msg
    kernel.msgmnb = 4194304
    kernel.msgmni = 16391
    kernel.msgmax = 32768

    表示された各値が、手順2.で決めた値であることを確認します。