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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.7

はじめに

本書は、PRIMECLUSTERを使用する際に、起点としてご使用頂きたいマニュアルです。

PRIMECLUSTERシステムの導入から運用管理までの一連の流れ/操作について説明しております。PRIMECLUSTERシステムは複数の機能から構成されていることから、本書以外にも機能ごとに複数のマニュアルが存在しますが、操作上必要な機能固有の情報については本書から各関連マニュアルをポイント参照しているため、まず本書を参照することで一連の操作が可能となります。

また、本書では、PRIMECLUSTERシステムに対応した製品の機能概要、および操作手順についても説明しております。

なお、本書ではPRIMECLUSTERの基本パターンについて記載しております。記載されていないパターンについては、関連マニュアルを参照してください。

PRIMECLUSTERシステムの導入から運用管理を始めるまでの流れと本書の参照先の関係は以下のとおりです。

PRIMECLUSTERシステム導入から運用管理までの流れ

PRIMECLUSTERシステム運用の流れ

本書の参照先

1.PRIMECLUSTERシステムの構築の流れを理解し、PRIMECLUSTERシステムの設計をする。

第1部 導入準備編

2.PRIMECLUSTERシステムを新規に導入する。

第2部 導入編

3.PRIMECLUSTERシステムの運用状態を監視する。

第3部 運用編

4.PRIMECLUSTERシステムの運用開始後、システムの構成などを変更する。

第4部 システム構成変更編

5.PRIMECLUSTERシステムの保守を行う。

第5部 保守編

詳細な手順の説明については、各部の該当箇所に参照マニュアル名を明記しますので、そちらを参照してください。

本書の読者

本書はPRIMECLUSTER 4.7を使用して、クラスタシステムの導入・運用管理を行う、すべてのユーザと、PRIMECLUSTER上にアプリケーションを作成するプログラマを対象にしています。

本書について

本書は5部と付録、用語集で構成されています。各部の内容は以下のとおりです。

第1部 導入準備編

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステムの導入から運用までの全体の作業の流れを説明します。

第2部 導入編

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:ソフトウェアのインストール、クラスタの構築、アプリケーション構築までの操作について説明します。

第3部 運用編

対象:システムを運用管理するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステムの監視方法、異常の原因を調査する方法などを説明します。

第4部 システム構成変更編

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステム構成の追加、変更、削除を行う場合に必要な作業について説明します。

第5部 保守編

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステム動作環境の保守を行う場合に必要な作業について説明します。

付録A PRIMECLUSTER対応製品

対象: PRIMECLUSTERシステム上でPRIMECLUSTER対応製品を動作させるユーザ
内容: PRIMECLUSTERシステムに対応した製品の一覧を記載します。

付録B マニュアルページ

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する、すべてのユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムの各機能で使用するオンラインマニュアルページについて説明します。

付録C トラブルシューティング

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する、すべてのユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムでトラブルが発生した場合の対処法を説明します。
トラブル調査を依頼する際のデータの採取方法について説明します。

付録D PRIMECLUSTER対応製品用の状態遷移プロシジャリソースの登録/変更/削除

対象:PRIMECLUSTER対応製品用リソースを使用する、すべてのユーザ
内容:クラスタアプリケーションでプロシジャリソースを使用する場合のプロシジャリソースの登録/変更/削除方法について説明します。

付録E KVM環境で管理OSのクラスタアプリケーションからゲストOSを制御するためのCmdlineリソースの設定

対象:KVM環境で管理OSのクラスタアプリケーションからゲストOSを制御する、すべてのユーザ
内容:KVM環境で管理OSのクラスタアプリケーションからゲストOSを制御するためのCmdlineリソースの設定について説明します。

付録F KVM環境でマイグレーション機能を使用する場合

対象:KVM環境でマイグレーション機能を使用する、すべてのユーザ
内容:KVM環境でマイグレーション機能を使用する場合の手順について説明します。

付録G VMware環境でPRIMECLUSTERを使用する場合

対象:VMware環境でPRIMECLUSTERシステムを使用する、すべてのユーザ
内容:VMware環境でPRIMECLUSTERシステムを使用する場合の導入手順について説明します。

付録H RHOSP環境でPRIMECLUSTERを使用する場合

対象:RHOSP環境でPRIMECLUSTERシステムを使用する、すべてのユーザ
内容:RHOSP環境でPRIMECLUSTERシステムを使用する場合の導入手順について説明します。

付録I PRIMECLUSTERのsystemdサービス/起動デーモンとポート番号

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERが起動するsystemdサービスとデーモン、使用するポート番号について説明します。

付録J Firewallを使用する場合

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する、すべてのユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムでFirewallを使用する場合について説明します。

付録K クラスタシステム環境の複製方法

対象:PRIMECLUSTERシステム環境を複製するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステム環境で複製を行う場合の手順について説明します。

付録L PRIMECLUSTERの常駐プロセスと監視対象

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する、すべてのユーザ
内容:PRIMECLUSTERの常駐プロセスとその監視要否について説明します。

付録M バージョン毎の変更点

対象:PRIMECLUSTER 4.6A20以前を使用していた、すべてのユーザ
内容:PRIMECLUSTER 4.7A00の仕様変更点について説明します。

付録N リリース情報

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する、すべてのユーザ
内容:本マニュアルの主な変更内容について説明します。

用語集

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する、すべてのユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムの用語について説明します。

関連マニュアル

以下のマニュアルは、クラスタ設定を行う際に必要に応じて参照してください。

注意

PRIMECLUSTERの関連ドキュメントには上記マニュアル以外に以下のドキュメントがあります。

  • PRIMECLUSTER ソフトウェア説明書/インストールガイド

    PRIMECLUSTERの各製品に添付されるソフトウェア説明書およびインストールガイドです。

    データは各製品の“DVD”に格納されています。また、ファイル名については、「製品のご案内」を参照してください。

マニュアルの体系

マニュアルの印刷について

マニュアルの印刷をする場合には、PRIMECLUSTER製品用DVDの中に入っているPDFファイルを利用してください。PDFファイル名とマニュアルとの関係については、製品に添付されているPRIMECLUSTERのソフトウェア説明書を参照してください。

PDFファイルの参照・印刷には、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerの入手方法については、Adobe Systems Incorporated. (アドビシステムズ社)のホームページを参照してください。

オンラインマニュアルについて

オンラインマニュアルを参照するためには、クラスタ管理サーバでユーザ名をwvroot、clroot、cladmin、clmonのいずれかのユーザグループに登録してください。

ユーザグループの登録の方法、ユーザグループの意味については、“4.3.1 クラスタを管理するユーザの作成”を参照してください。

本書の表記について

表記
プロンプト

実行にシステム管理者(ルート)権限が必要なコマンドライン例の場合、先頭にシステム管理者プロンプトを示すハッシュ記号(#)が付いています。システム管理者権限を必要としないエントリの場合、先頭にドル($)が付いています。

マニュアルページのセクション番号

Linux(R)オペレーティングシステムコマンドの後ろにマニュアルページのセクション番号が括弧付きで示されています。―例: cp(1)

キーボード

印字されない文字のキーストロークは、<Enter>や<F1>などのキーアイコンで表示されます。たとえば、<Enter>はEnterというラベルの付いたキーを押すことを意味し、<Ctrl>+<B>は、CtrlまたはControlというラベルの付いたキーを押しながら<B>キーを押すことを意味します。

書体/記号

以下の書体は特定要素の強調に使用されます。

書体 / 記号

使用方法

均等幅

コンピュータ出力、およびプログラムリスト:テキスト本文中のコマンド、ファイル名、マニュアルページ名、他のリテラルプログラミング項目

斜体, <斜体>

具体的な数値/文字列に置き換える必要のある変数 ―入力値―

<均等幅>

具体的な数値/文字列に置き換える必要のある変数 ―表示値―

太字

記述どおりに入力する必要のあるコマンドライン項目

“均等幅”

参照先のタイトル名、マニュアル名、画面名等

[均等幅]

ツールバー名、メニュー名、コマンド名、アイコン名

<均等幅>

ボタン名

例1.

以下に/etc/passwdファイルのエントリの一部を示します。

root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
bin:x:1:1:bin:/bin:/bin/bash
daemon:x:2:2:daemon:/sbin:/bin/bash
lp:x:4:7:lp daemon:/var/spool/lpd:/bin/bash

例2.

cat(1)コマンドでファイルの内容を表示するには、以下のコマンドラインを入力します。

$ cat ファイル名
記号

特に注意すべき事項の前には以下の記号が付いています。

ポイント

ポイントとなる内容について説明します。

注意

注意する項目について説明します。

例題を用いて説明します。

参考

参考となる内容を説明します。

参照

参照するマニュアル名などを説明します。

略称
  • Red Hat Enterprise Linux をRHELと略しています。

  • Red Hat Enterprise Linux AS をRHEL-ASと略しています。

  • RHEL、RHEL-ASを総称してLinux(R)と表記しています。

  • Red Hat OpenStack PlatformをRHOSPと略しています。

  • VMware(R) ESXi(TM) をESXiと略しています。

  • VMware vSphere(R) をVMware vSphereと略しています。

  • VMware vSphere(R) High Availability をVMware vSphere HAと略しています。

  • VMware vSphere(R) Fault Tolerance をVMware vSphere FTと略しています。

  • VMware vSphere(R) Distributed Resource Scheduler(TM)をVMware vSphere DRSと略しています。

  • VMware vSphere(R) Distributed Power Management(TM) をVMware vSphere DPMと略しています。

  • VMware vSphere(R) vMotion(R)をVMware vSphere vMotionと略しています。

  • VMware vSAN(TM)をVMware vSANと略しています。

  • VMware vSphere(R) Storage vMotion(R)をVMware vSphere Storage vMotionと略しています。

  • VMware(R) vCenter(TM) Converter(TM)をVMware vCenter Converterと略しています。

  • PRIMEQUEST 3000 シリーズを PRIMEQUESTと略しています。

輸出管理規制について

本ドキュメントを輸出または第三者へ提供する場合は、お客様が居住する国および米国輸出管理関連法規等の規制をご確認のうえ、必要な手続きをおとりください。

商標について

Red Hat および Red Hat Enterprise Linux は米国およびそのほかの国において登録されたRed Hat, Inc. の商標です。

Linux(R) は米国及びその他の国における Linus Torvalds の登録商標です。

Oracle とJava は、Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。

Microsoft、Internet ExplorerおよびWindowsは、マイクロソフト企業グループの商標です。

Dell EMC、PowerPath、およびNetWorkerは、Dell Inc. またはその関連会社の商標または登録商標です。

VMware は、米国およびその他の地域における VMware 商標および登録商標です。

Symfoware および FUJITSU Software Enterprise Postgres は、富士通株式会社の商標または登録商標です。

ioMemoryは、Fusion-io, Inc.の米国およびその他の国における商標または登録商標です。

PRIMECLUSTERは、富士通株式会社の登録商標です。

その他各種製品名は、各社の製品名称、商標または登録商標です。

お願い

出版年月および版数

2023年2月 初版
2023年7月 第2版
2024年6月 第2.1版

著作権表示

Copyright Fujitsu Limited 2023-2024

変更履歴

追加・変更内容

変更箇所

版数

VMwareのクローニング機能の記載を削除しました。

K.1.1 システムの複製方法
K.4.1 物理環境/仮想マシン環境/クラウド環境の作成

第2.1版

参照先の記載を追加しました。

K.1.2 システムディスクミラーリング(GDS)の複製方法
K.1.3 データディスク(GDS)の複製方法

複製後のネットワーク、OS、ディスク、IPアドレスの引継ぎ、他のMWの設定値の説明を移動しました。

K.2 クラスタシステムの複製手順の概要
K.4.2 システムイメージの複製
K.4.3 ディスクデータの複製
K.5 クラスタシステムの設定変更
K.5.4 FJcloud-O環境の設定
K.5.5 シングルユーザモードでの設定

GLSを使用している場合の説明を追加しました。

K.3.6 クラウド環境での事前準備

説明を変更しました。

K.5.2 OSステータス通知機能/HBA閉塞機能の追加と削除

I/Oフェンシング機能を複製元で使用し、複製先では使用しない場合の説明を追加しました。

K.5.3 VMware環境の設定

GLSのIPアドレス変更に以下を追加しました。
・クラウド環境の場合の手順
・仮想インターフェースのIPアドレス変更に参照

K.5.5 シングルユーザモードでの設定