SNMPトラップは、クライアントに何らかの例外事象が発生したときに、クライアントからサーバに事象を通知する非同期型のメッセージです。
SNMPトラップの種類については以下が規定されています
SNMPエージェントが初期化され起動しました。
SNMPエージェントが初期化されず(オブジェクト状態は変更なく)再起動しました。
ネットワークとのインタフェースがUPからDOWN状態になりました。
ネットワークとのインタフェースがDOWNからUP状態になりました。
「コミュニティを使用した」認証違反を検出しました。
「GW動作時、EGP(Exterior Gateway Protocol)に規定された」近隣ノードとの通信がDOWN状態になりました。
特殊イベント「プライベートに使用可能」が発生しました。
これらのTrapのうち、「enterprise specific」を除くSNMPトラップは、Generic Trapと呼ばれ、SNMPのプロトコル自体に規定されているTrapです。すべてのSNMP エージェントは、Generic Trapのサポートを期待されています。
「enterprise specific」は、Specific Trapと呼ばれ、それぞれの企業(ベンダ)が拡張してプライベートに用いるTrapです。Specific Trapには、ここのTrapを識別するためのSpecific-codeが含まれています。
すべてのTrapは、その送出責任元を示すID(Enterprise-OID)と、発生した非同期事象に関連する管理対象の名前と値の組を含みます。Generic Trapの場合、Enterprise-OIDには責任元はMIB-IIであるというIDが多くの場合設定されます。Specific Trapの場合、Enterprise-OIDには、各企業(ベンダ)に割り当てられたIDが設定されます。多くの場合、このIDは対象機器の機種単位に割り当てられています。
Specific Trapには、Trapの種別を識別するためのSpecific-codeが含まれています。Specific-codeは、Trap送出責任元によって割り振られます。このため、Specific Trapの区別は、一般にEnterprise-OIDとSpecific-codeの組み合わせにより決定することができます。