XLデータムーバが運用可能なクラスタリングシステム形態について説明します。
図G.1 運用系での動作概念図
図G.2 待機系での動作概念図
UNIX/IAサーバ側のクラスタリングシステム上で、XLデータムーバが使用できます。
XLデータムーバが使用できるクラスタリングシステム形態は、1:1の運用待機形態です。
XLデータムーバのデーモンまたはサービス(サーバシステム)、あるいは、コマンド(クライアント)をクラスタリングシステム側で使用できます。
クラスタリングシステム上で、XLデータムーバを使用する場合、V11形式のデータ転送用ボリュームを利用してください。
非クラスタシステム側で使用できるXLデータムーバは、V11L20/2.1以降です。
注意
両系(運用系、待機系)のサーバ上で、XLデータムーバ(デーモンまたはサービス)を同時に起動しないでください。同時起動を行った場合、動作保証はいたしません。
1:1の運用待機形態以外のクラスタリングシステム形態でXLデータムーバを使用した場合、動作保証はいたしません。
グローバルサーバ側のクラスタリングシステムでは、XLデータムーバは使用できません。
データ転送中にフェールオーバ(クラスタの切替)が発生した場合、データ転送中の処理は、フェールオーバ(クラスタの切替)の発生から6分後にタイムアウトでエラーとなります。
本運用形態では、1つのデータ転送用ボリュームでの転送多重度は「1~8多重」を推奨します。
フェールオーバ(クラスタの切替)が発生した時点で使用されていた区画は、使用中のままとなります。待機系のXLデータムーバが動作可能となっても、即座にその区画を使用できません。
9~16多重のデータ転送処理では、フェールオーバ(クラスタの切替)が発生した時点で全ての区画を使用している場合が考えられます。
その場合、待機系のXLデータムーバが動作可能となっても、即座に使用できる区画が全くありません。そのため、区画の解放を待つ必要があります。
なお、使用できる区画が存在しない場合に、XLデータムーバのデーモンまたはサービスが転送依頼を受け付けると区画の解放処理が動作します。
ただし、解放される時間は、クラスタの切替が発生してから、18分後です。