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Systemwalker Desktop Patrol 運用ガイド 管理者編

9.1.6 更新プログラムの配信をCTにより中継する

更新プログラムのCTによる配信中継機能を設定できます。

Microsoft社が提供する「BranchCache」機能や「配信の最適化」機能を利用すると、WSUSによる更新プログラム配信のネットワーク負荷を軽減することができます。これらの機能を利用することで、更新プログラムをWSUSサーバからだけでなく、同一セグメント内のすでにダウンロード済みのPCにキャッシュされたコンテンツからダウンロードできます。
しかし、セグメント内に更新プログラムのダウンロードが完了しているPCが少ない場合、キャッシュが十分にセグメント内のPCに蓄積されていないため、ダウンロード未完了のPCはWSUSサーバからのダウンロード量が多くなり、ネットワーク負荷の軽減の効果を十分に得ることができません。

CTによる配信中継機能を有効にすると、セグメント内の一定数のCTに先行して更新プログラムを配信し、先行して配信されたCTは配信中継CTとなり、他のCTは配信中継CTからも更新プログラムをダウンロードできます。これにより、WSUSサーバからのダウンロード総量を減らし、ネットワーク負荷を軽減することができます。

注意

CTによる配信中継を有効にした場合、CTではBranchCache機能や配信の最適化機能が自動的に有効になります。
なお、更新プログラムはOSのバージョンごとに異なるため、OSのバージョンが一致しているCTが少ないセグメントでは、CTによる配信中継機能で得られるネットワーク負荷軽減の効果は小さくなります。

また、本機能は同一拠点内のCT間でのネットワーク負荷分散を想定しているため、在宅環境などVPN接続を前提とした端末ではVPN越しでの配信中継機能は動作せず、Windows OSの動作仕様に基づき、WSUSサーバからダウンロードする動作となります。VPN接続をする端末が多く存在する運用環境の場合、ネットワーク負荷軽減の効果は小さくなります。

更新プログラムのCTによる配信中継に関する設定を変更する場合は、以下の設定を行ってください。

  1. メインメニューにログインし、[環境設定]をクリックします。

    →[環境設定]画面が表示されます。

  2. [ポリシーグループ管理]をクリックします。

    →[ポリシーグループ管理]画面が表示されます。

  3. [各種ポリシーのカスタマイズ]ボタンをクリックします。

    →[各種ポリシーのカスタマイズ]画面が表示されます。

  4. [基本動作ポリシー]タブからポリシー名のリンクをクリックします。

    →[基本動作ポリシー]画面が表示されます。

  5. [WSUSによる自動適用の詳細設定]で以下の項目を入力します。

    項目

    内容

    [CTによる配信中継]

    本設定は「WSUSによる配信」にチェックが入っている場合のみ選択できます。

    • する

      「CTによる配信中継」機能を有効にします。

    • しない

      「CTによる配信中継」機能を無効にします。

    初期値は、「する」です。
    ただし、 V16.1.0以前からV16.2.0以降にバージョンアップする際、「配信の最適化をオフにする」にチェックが入っていた場合は、バージョンアップ後に「しない」が設定されます。

    「する」を選択した場合、セグメント内の一定数のPCに先行して更新プログラムを配信します。
    その後、先行配信されたPCは配信中継CTとなり、他のPCは配信中継CTからも更新プログラムをダウンロードできます。これにより、WSUSからのダウンロード総量を減らし、ネットワーク負荷を軽減することができます。

    配信中継CTとなるCT以外は、WSUSサーバで更新プログラムが承認され、24時間後から更新プログラムがダウンロードされるようになります。
    ただし、手動でパッチ適用を実行した場合は、待機せずダウンロードを開始します。

    注意

    自動承認を利用されてる場合は、配信中継CT決定前に更新プログラムがダウンロードされることがあり、ネットワーク負荷の軽減の効果が小さくなる可能性があります。