本ソフトウェアをインストールする前に以下の作業を行ってください。
空きディスクの確認
インストールに必要となる空きディスクがあることを確認してください。ディスク容量については、“4.1 インストール時に必要なディスク容量”を参照してください。
空きディスクが不足している場合は、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。
システムパラメタの確認
本ソフトウェアを運用する際にはシステムパラメタのチューニングが事前に必要です。
/etc/sysctl.confを編集して、共有メモリ、セマフォ、メッセージキューの値を適切な値に変更してください。各パラメタ値は、Interstage Application Serverの“チューニングガイド”の“サーバ機能運用時に必要なシステム資源”を参照して計算してください。
システムパラメタを算出するためのExcelファイルがインストールメディア(3/3)のtoolsディレクトリ配下に“ISAS-IPCtuning.xlsx”として格納されています。Microsoft(R) Excel 2016もしくは以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は“ISAS-IPCtuning.xlsx”を使用してシステムパラメタを算出することが可能です。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。
ネットワーク設定の確認
本ソフトウェアの導入時には、自ホストのホスト名に対するアドレスとして、ループバックアドレス以外のそのマシンに割り当てられた実IPアドレスを、必ずhostsファイルに設定してください。また、同じホスト名をループバックアドレス("127.0.0.1"、"::1")に設定しないようにしてください。
本ソフトウェアの確認
古いバージョン・レベルや異なるエディションの本ソフトウェアがインストールされている場合、インストールを実行することができません。あらかじめ、インストールの有無を確認し、インストールされている場合は、環境設定ファイルの退避後にインストール済みの本ソフトウェアを削除しインストールを実行してください。
なお、「アンインストールと管理(ミドルウェア)」を使用して、インストールされている本ソフトウェアのバージョン・レベル、エディションを確認することができます。
次のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVcir/cimanager.sh -c
「アンインストールと管理(ミドルウェア)」が起動し、インストール済み製品名一覧が表示されます。
製品情報の詳細を参照する場合は、該当する製品の番号を入力します。
アンインストールと管理(ミドルウェア)をロードしています... インストール済みソフトウェア 1. Interstage Application Server Enterprise Edition V12.3.0 アンインストールするソフトウェアの番号を入力してください。 [number,q] =>1 Interstage Application Server Enterprise Edition 説明: Interstage Application Server Enterprise Edition バージョン: V12.3.0 会社名: 富士通株式会社 インストール先ディレクトリ: /opt/FJSVisas インストール日付: 2020-8-3 アンインストールを開始します。よろしいですか? [y,b,q] =>q
ひとつ前の情報へ戻るときは「b」を、終了するときは「q」を入力します。
注意
「y」を入力すると、選択されている製品がアンインストールされますので注意してください。
ポイント
「アンインストールと管理(ミドルウェア)」では、その他の富士通ミドルウェア製品の情報も確認することができます。なお、本ソフトウェアについては、バージョン・レベルがV11.0.0以降の製品の情報を確認することができます。その他の富士通ミドルウェア製品の対応バージョンについては、Interstage Application Serverのマニュアルなどを確認してください。
古いバージョン・レベルの本ソフトウェアがインストールされている場合、以下の方法でバージョン・レベル、エディションを確認することができます。
/opt/FJSVisas/bin/isprintvl
セキュリティモードに関する確認
本ソフトウェアでは、インストール時にセキュリティモードを選択する必要があります。それぞれのセキュリティモードの特徴とインストール前に必要な作業を説明します。
強化セキュリティモード
互換セキュリティモード
強化セキュリティモードを選択した場合、本ソフトウェアをセキュリティ強化した状態でインストールします。これにより、従来すべてのユーザに与えられていたコマンドの実行権を特定グループのユーザのみに限定して運用することができます。
なお、強化セキュリティモードでインストールする場合、権限を与える特定グループをあらかじめ作成する必要があります。
例
グループ“isusergrp”を作成する場合
/usr/sbin/groupadd -g 500 isusergrp
注意
グループの作成方法は、システムの管理方針により異なります。必ずマシン管理者に確認してください。
互換セキュリティモードを選択した場合、従来のバージョンの本ソフトウェアと同等のセキュリティレベルでインストールします。
なお、互換セキュリティモードでインストールする場合は、事前に必要な作業はありません。