設定が必要な環境変数
環境変数 | 設定内容 |
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LD_LIBRARY_PATH | ローカル構成の場合は、Postgresのデータベースのインストールディレクトリ配下のlibを追加します。 リモート構成の場合は、Postgresのクライアントのインストールディレクトリ配下のlibを追加します。 利用するPostgresの環境に合わせて設定します。 例) Enterprise Postgres Standard Edition 15で、ローカル構成の場合 LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVenavi/bin:/opt/fsepv15server64/lib:/opt/FSUNiconv/lib64 Enterprise Postgres Standard Edition 15で、リモート構成の場合 LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVenavi/bin:/opt/fsepv15client64/lib:/opt/FSUNiconv/lib64 各バージョンのデータベースのlibのパスの例 /opt/fsepv15server64/lib /opt/fsepv14server64/lib /opt/fsepv13server64/lib /opt/fsepv12server64/lib /opt/fsepv11server64/lib /opt/fsepv95server64/lib 各バージョンのクライアントのlibのパスの例 /opt/fsepv15client64/lib /opt/fsepv14client64/lib /opt/fsepv13client64/lib /opt/fsepv12client64/lib /opt/fsepv11client64/lib /opt/fsepv95client64/lib /opt/symfoclient64/lib |
TMPDIR | 作業ファイルの作成先ディレクトリを指定します。 詳細は“3.4 作業ファイルの作成場所と見積もり方法”を参照してください。
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RN_BASERDBMS | 辞書のデータベースの種別を設定します。
例) RN_BASERDBMS=POSTGRES |
RN_MULTIDB_CONFIG_FILE | Navigatorで公開するデータソース名と実体のデータベースに対する接続情報を管理するためのファイル(マルチデータベース設定ファイル)のパスを指定します。 設定例) RN_MULTIDB_CONFIG_FILE=/var/opt/FJSVenavi/multidb.conf ※/var/opt/FJSVenaviは、Enterprise Editionの場合です。その他のエディションを利用している場合は、“Navigatorサーバのインストール”を参照して、ディレクトリを確認してください。 マルチデータベース設定ファイルについては、“9.2.4.1 マルチデータベース設定ファイルの作成”を参照してください。 注意 ファイルの配置先について マルチデータベース設定ファイルには、データソースへの接続情報が記載されているため内容が変更されるとデータソースへの接続ができなくなる可能性があります。Navigatorの実効ユーザのみ参照ならびに更新が可能となる格納場所に配置するなど、セキュリティには十分注意して配置してください。 |
RN_POSTGRES_DB | マルチデータベース設定ファイルの第1カラムに指定した辞書用データベースとして使用するPostgresのデータソース名を設定します。 例) RN_POSTGRES_DB=PGSQLDB |
必要に応じて設定する環境変数
環境変数 | 設定内容 |
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RN_POSTGRES_CHAR_BYTE | Postgresを利用する場合、文字型データの1文字あたりのバイト長を指定します 注意 辞書テーブルの文字型項目では常に「1」とみなした長さが使用されます。 |
RN_POSTGRES_COMMAND_FILE | Postgresのデータソースへの接続時に任意のコマンドを実行する場合に、実行するコマンドを記載したファイル(Postgres接続時実行コマンド設定ファイル)のパスを指定します。接続時に任意のコマンドを実行する場合のみ設定が必要です。 設定例) RN_POSTGRES_COMMAND_FILE=/var/opt/FJSVenavi/postgres_command.ini ※/var/opt/FJSVenaviは、Enterprise Editionの場合です。その他のエディションを利用している場合は、“Navigatorサーバのインストール”を参照して、ディレクトリを確認してください。 Postgres接続時実行コマンド設定ファイルの詳細については、“9.2.4.2 Postgres接続時実行コマンド設定ファイルの作成”を参照してください。 注意 ファイルの配置先について 本ファイルに記載することで、データソースに対し任意のコマンドを実行できるようになります。そのため、Navigatorの実効ユーザのみ参照・更新が可能となる格納場所に配置するなど、セキュリティに十分注意して配置してください。 |
RN_POSTGRES_HOST_ARRAYS | Postgresで接続したデータベースからNavigatorにデータを読み込む処理で、1回の通信で読み込むデータ行数を変更し、データの読み込み処理時間の改善を行う場合に指定します。 辞書テーブルからの読み込みでも本設定が有効です。 |
マルチデータベース設定ファイルとは、Navigatorで公開するデータソース名と実体のデータベースに対する接続情報を管理するためのファイルです。
マルチデータベース設定ファイルには、接続先データベースの情報を設定します。ファイル名は任意です。
設定内容
データベース名 | 説明 | 必須/省略可 |
---|---|---|
データソース名 (登録名) | NavigatorツールからNavigatorサーバにデータソースを追加するときに利用する、Navigator上のデータソース名(登録名)を指定します。 | 必須 |
データソース種別 | データソース種別を表す文字列を指定します。Postgresでは、「POSTGRES」と指定します。(固定名) | 必須 |
データベース名 | Postgresの参照するデータベースの名前を指定します。 | 必須 |
ユーザ名 | 指定したデータソースを辞書用データベース(参照兼用を含む)として利用する場合は、ユーザ名は指定しません。指定した場合は接続時にエラーとなります。 指定したデータソースを参照専用のデータベースとして利用する場合は、データベースに対するCONNECT権を持つユーザ名を指定します。 | 左記参照 |
パスワード | 指定したデータソースを辞書用データベース(参照兼用を含む)として利用する場合は、パスワードは指定しません。 指定したデータソースを参照専用のデータベースとして利用する場合は、ユーザ名に対するパスワードを指定します。 | 左記参照 |
ホスト名 | 接続先のホスト名、IPアドレスを指定します。(※) | 必須 |
ポート番号 | 接続に利用するポート番号を指定します。(※) | 必須 |
接続文字列 | Postgresの接続では設定不要です。 | 省略可 |
注釈 | 必要に応じて注釈を入力します。 | 省略可 |
※ご利用のデータベース製品ごとに設定が異なります。設定する値は以下のとおりです。
ホスト名 | Postgresで接続する先のデータベースの動作するサーバ名またはIPアドレスを指定します。 |
ポート番号 | Postgresで接続する先のポート番号を指定します。 |
記載ルール
ファイル作成時の記載ルールは以下のとおりです。
各情報はカンマで区切ってください。
各情報にカンマが含まれる場合、二重引用符で囲む必要があります。
コメントを入れる場合は、先頭に「#」を付けて記述してください。
改行コードは利用するOSに合わせてください。
ファイルの最後は改行で終わっている必要があります。
データソース名(登録名)は重複しないように指定してください。設定ファイル内だけでなく、利用するすべてのデータソースと重複しないようにしてください。
空行は読み飛ばされますので、ファイル内に含まれていても問題ありません。
日本語は記述できません。英数字記号の1バイト文字だけが使用できます。
なお、記載内容に誤りや不足がある場合は、NavigatorツールからNavigatorサーバに接続した場合や、Navigatorツールからデータソースの追加をした場合に、エラーメッセージが出力されます。出力された場合は、エラーメッセージに従って対処してください。
設定例
Postgres01,POSTGRES,db1,pquser,pass123,"111.111.111.111,222.222.222.222","26551,26552",,Gyomu Postgres02,POSTGRES,demodb,user2,#abc ,sv1,5432,,Demo |
Postgres接続時実行コマンド設定ファイルとは、データソースへの接続時に任意のコマンドを実行するときに必要となるファイルです。
このファイルには、すべてのデータソースに共通の設定と、特定のデータソース向けの設定をそれぞれ記述することができます。
記載ルール
本コマンドファイルへは、すべてのデータソースに共通の設定を先頭に記述します。そのあと、特定のデータソースに有効な設定を記述します。記載ルールの詳細は、以下のとおりです。
すべてのデータソースに有効な共通の設定は、ファイルの先頭に記述します。
特定のデータソースの設定を記載する場合は、 [データソース名]のようにデータソース名を記述した行を作り、以降の行から記述します。ファイルの終わりまで、または、別のデータソース名を記述した行が現れるまでは、特定のデータソースの設定とみなします。
共通のデータソース、特定のデータソースどちらの場合にも必要な記載ルールは以下のとおりです。
本コマンドファイルにはコマンドを1行で記載してください。複数のコマンドを実行する場合には、複数行指定します。
コマンドは記述した順番に実行されます。
コマンド設定ファイルの改行コードは動作するOSの改行コードにしてください。WindowsはCR/LFで、UNIXは、LFとなります。
1行は、1000バイト以内で記述します。
記述できるコマンドは、SET文などの結果データを返却しないコマンドです。結果データを取得するコマンドを記載しても、データを取得することはできません。
SETコマンドでは、いくつかのパラメタによりSQL実行時の動作環境を変更できます。SQL実行時の動作環境を変更する場合は、本ファイルにSETコマンドと以下のパラメタを指定します。
SETコマンドのパラメタ名 | 意味 |
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DEFAULT_TRANSACTION_ISOLATION | トランザクションのデフォルトの隔離レベルを変更する場合に指定します。 |
DEFAULT_TRANSACTION_READ_ONLY | 読み取り専用のSQLトランザクションとする場合に指定します。 |
STATEMENT_TIMEOUT | SQL実行を一定時間でタイムアウトさせる場合に指定します。 |
SETコマンドならびに各パラメタの詳細については、ご利用のデータベース製品のマニュアルを参照してください。
記述例
SET statement_timeout TO 480000; ・・・すべてのデータソースに有効な共通の設定を記述する [DSN1] ・・・+→データソースごとの固有の設定を記述する SET default_transaction_isolation TO "read uncommitted"; ・・・| [DSN2] ・・・| SET statement_timeout TO 640000; ・・・+
注意事項
注意事項は、以下のとおりです。
Navigatorでは、本ファイルに記載されたコマンドのチェックは行いません。記載内容に誤りがないか十分にチェックしたのち、コマンドの設定・変更後は、Navigatorからデータソースに接続し、データソース側の機能やNavigatorでの問い合わせなどでコマンドの内容が有効となっていることを確認してください。また、意図した動作になっていることを確認してください。
実行したコマンドがエラーとなった場合、データソースから切断し、エラーメッセージが表示されます。このような場合は、表示されたエラーメッセージに従って対処してください。
SET DATESTYLEコマンドは指定できません。誤って指定した場合、日付項目のデータ書式が変更され、時間型管理ポイント、日付項目の条件指定や結果データなどが期待した動作とならなくなります。
SET CLIENT_ENCODINGコマンドは指定できません。誤って指定した場合、Navigatorの内部処理で利用するコード系に不整合が発生し、意図した動作とならないことがあります。
日本語は記述できません。英数字記号の1バイト文字だけが使用できます。