同期処理(ECセッション)のキャンセルは、swstcancelsyncコマンドで行います。このコマンドでキャンセルされる同期処理の状態は、以下のとおりです。
executing: 同期処理中(コピー中)
equivalent: 等価性維持状態
suspend: サスペンド中
サスペンド指定のバックアップ実行後は、履歴を削除しても、サスペンド状態が保持されます。サスペンド中のECセッションは、同期処理のキャンセルを行わない限り解除されません。
オプションを指定せずに同期処理をキャンセルした場合は、同期処理中または等価性維持状態のECセッションをキャンセルします。
1つの業務ボリュームに複数の同期処理(ECセッション)が存在する場合、バックアップボリュームを指定して特定のECセッションだけをキャンセルできます。また、全同期処理指定によって、業務ボリュームのすべての同期処理を一括でキャンセルできます。
注意
バックアップボリューム指定と全同期処理指定は、同時に指定できません。
ポイント
履歴が存在するサスペンド中の同期処理をキャンセルしても、履歴は削除されません。
履歴が存在しない同期処理 (コピー中または等価性維持状態またはサスペンド中の同期処理)をキャンセルすると、バックアップボリュームの使用状態は空きになりますが、履歴が存在する同期処理(サスペンド中の同期処理)をキャンセルすると、バックアップボリュームの使用状態は使用中のままになります。
同期処理キャンセル実行時の動作を以下に示します。
図5.7 同期処理キャンセル実行時の動作