業務モデルを決定後、アプリケーションサーバやデータベースサーバの配置など実際のシステム構成を決定します。
構築できるシステム構成は、最小構成である“シングルサーバ構成”、および信頼性や性能を向上した構成である“Web/AP分離構成”および“複数サーバ構成”があります。各構成の詳細について次項以降で説明します。なお、利用可能なシステム構成は、業務モデルに依存せず同一となります。
シングルサーバ構成
本製品を使用する場合の最小のシステム構成です。Webサーバ、アプリケーションサーバおよびデータベースサーバを同一サーバ上に配置します。
Web/AP分離構成
シングルサーバ構成で運用していた業務のWebサーバ機能を別サーバで運用し、スケールアウトすることで機能分散を行う場合のシステム構成です。さらにDB層を分離して3階層で運用することも可能です。
複数サーバ構成
シングルサーバ構成やWeb/AP分離構成で運用していた複数の業務を業務単位に別サーバで運用し、スケールアウトすることで負荷分散/危険分散を行う場合のシステム構成です。本構成では、サーバ内の複数の業務間の連携を行うことはできますが、別サーバで動作する業務間の連携を行うことはできません。
また、上記構成の信頼性を向上するための構成として以下の2つのシステム構成を併用することができます。
クラスタ構成
アプリケーション連携実行基盤を利用した業務システムの可用性向上のために、サーバを多重化し、クラスタ運用する場合の構成です。
運用ノードと待機ノードの2つで1つのサーバを構成します。システム構成を冗長化することで異常が発生した場合でも待機ノードに処理を引き継いで業務を継続することが可能です。
負荷分散構成
業務単位にサーバ群を多重化し、業務処理の負荷を分散する場合の構成です。
多端末からの処理を複数サーバで並列に実行することで処理能力を向上することが可能です。
以下に、システム構築の方針と、それに対応する環境作成パターンを示します。
ハードウェア資源を最小限にしたい
→ シングルサーバ構成
各サーバの耐障害性を高めたい
→ 複数サーバ構成+クラスタ構成
業務システムの処理能力(スループット)を高めたい
→ 複数サーバ構成+負荷分散構成
注意
Web/AP分離構成や複数サーバ構成のシステム形態で業務を構築する場合、必ずシングルサーバ構成のシステム形態(適用条件、インストールする製品、および配置するコンポーネント)を確認したうえで作業を行ってください。
各システム構成におけるデータベースに関する推奨形態は以下のとおりです。
業務用データベースで使用するデータベース製品
Symfoware ServerまたはOracle
高信頼性ログの配置先データベースサーバ
アプリケーション連携実行基盤で使用するデータベースサーバ