■現象
Oracleの性能情報は、各種設定作業を行わないと取得できません。
■確認ポイント
Oracleの性能情報を取得するための定義を確認してください。
■原因
Oracleの性能情報の取得は自動的には行われません。性能情報を取得するために各種設定作業を行う必要があります。
■対処方法
Oracleの性能情報を収集するための設定が正しく行われているか、次の順にチェックを行います。
template.datファイルの設定
ポリシーの作成と適用
Oracleの動作状態
以降で、それぞれの項目について、詳細に説明します。
template.datファイルの設定
Oracleの性能情報を収集する場合には、template.datファイルの設定を実施する必要があります。
データベース種別ごとに以下のセクションを定義します。
Non-CDB:[ORA]セクション
CDB:[ORACDB]セクション
PDB:[ORAPDB]セクション
項目 | 定義内容 | 定義例 |
|---|---|---|
[ORA] | セクション名です。管理対象のデータベース種別がNon-CDBの場合に使用します。
| ORA |
[ORACDB] | セクション名です。管理対象のデータベース種別がCDBの場合に使用します。
| ORACDB |
[ORAPDB] | セクション名です。管理対象のデータベース種別がPDBの場合に使用します。
| ORAPDB |
DCAID | Oracleを監視するための固有のIDです。 データベースの種別によって以下のIDを設定してください。
| "ORA" |
INTERVAL | 収集間隔です。単位は分です。変更できません。 | 5 |
SID | データベースの種別によって以下を設定してください。
| ORCL |
INSTANCE | データベースの種別によって以下を設定してください。
| ORCL:PDB1 |
USERNAME | Oracleにアクセスし、動的パフォーマンスビューから情報を取得するためのユーザー(DBAロールを付与した管理者ユーザー)のIDを入力します。 通常、Oracleのデフォルトでは"system"です。デフォルトから変更する場合は、使用手引書「Oracleの動的パフォーマンス・ビューにアクセスできるユーザーを新規で作成する方法」を参照してください。 | system |
PASS | 上記「USERNAME」に対応するパスワードをgenpwd(注1)で暗号化し、作成された文字列を入力します。 Oracleのデフォルトのパスワードから変更する場合は、使用手引書「Oracleの動的パフォーマンス・ビューにアクセスできるユーザーを新規で作成する方法」を参照してください。 なお、パスワードに以下の文字は使用できません。 $\/;|<>?@()`'"^ 注1) genpwd(パスワード暗号化コマンド)の使用方法は、リファレンスマニュアル「genpwd(パスワード暗号化コマンド)」を参照してください。 | oShc+uU9Gl8= |
VER | 監視するOracleインスタンスのバージョンを記述します。「X.X.X」という3桁の形式で記述してください。 | 19.0.0 |
ORAHOME | 【Windows版】 設定は不要です。 【UNIX版】 監視するOracleのORACLE_HOMEの内容を設定します。 注意 最後に「/」を付けないでください。 誤:/opt/oracle/product/19c/dbhome_1/ ↓ 正:/opt/oracle/product/19c/dbhome_1 | /opt/oracle/product/19c/dbhome_1 |
template.datファイルは、以下の場所に格納されています。
【Windows版】
<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\template.dat |
【UNIX版】
/etc/opt/FJSVssqc/template.dat |
ポリシーの作成と適用
template.datファイルの設定後、ポリシーの作成と適用を行う必要があります。ポリシーの適用後、マネージャーに構成情報が送信されますので、運用管理クライアントで構成情報を管理コンソールに反映するために「構成情報の取得」を実施してください。
Oracleの動作状態
Oracleの性能情報を収集するためには、Oracleのインスタンスが起動されてアクセス可能な状態となっている必要があります。Oracleが起動されていて、アクセス可能かどうかは、SQL*Plus等を使用して確認してください。