Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server用)とWebサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)は運用資産が異なるため、バックアップ・リストア機能による運用資産の移行はできません。そのため、新たにWebサーバー連携設定を行う必要があります。
Webサーバー連携方法は、J2EE機能とJakarta EE 8機能で以下の違いがあります。
J2EE機能
isj2eeadminコマンド、またはInterstage管理コンソールで操作
Jakarta EE 8機能
asadminコマンド、またはGlassFish Server管理コンソールで操作
J2EE機能
isj2eeadminコマンド、またはInterstage管理コンソールで操作
事前にInterstage管理コンソールの[システム] > [環境設定]タブ > [Servletサービス詳細設定] > [Webサーバーとワークユニットを同一のマシンで運用する]で[運用しない]を選択しておく
Jakarta EE 8機能
wscadminコマンドで操作
[Webサーバーとワークユニットを同一のマシンで運用する]に対応する設定は不要
Jakarta EE 8ではWebコンテナへの最大接続数の使用はサポートしていません。そのため、Webサーバコネクタの動作設定時にインスタンスへの最大接続数が制限できなくなります。代替手段としてWebコンテナの同時処理数および接続数をチューニングすることで対応してください。Webコンテナの処理可能な上限を超過した場合に新規リクエストを受け付けると、クライアントにHTTPステータスコード502を返却します。
設定内容の詳細は、「6.4 Webコンテナのチューニング」を参照してください。
Webサーバコネクタ経由でリクエストを送信する場合のAPIの戻り値が異なります。Webサーバーが動作する環境の情報を取得する場合は、ServletRequest#getServerName()、ServletRequest#getServerPort()を使用してください。
API名 | J2EE | Jakarta EE 8 |
---|---|---|
ServletRequest#getLocalAddr() | Webサーバーが動作する環境のIPアドレス | Webコンテナが動作する環境のIPアドレス |
ServletRequest#getLocalName() | Webサーバーが動作する環境のホスト名 | Webコンテナが動作する環境のIPアドレスまたはホスト名 |
ServletRequest#getLocalPort() | リクエストを受け付けたWebサーバーのポート番号 | リクエストを受け付けたHTTPリスナーのポート番号 |
Webサーバー連携する場合の動作が異なります。
J2EEではローカルホストにおけるDNS逆引きの有効化の値に関わらず、ServletRequest#getLocalName()はWebサーバーのホスト名を返却します。
Jakarta EE 8ではローカルホストにおけるDNS逆引きの有効化の値によって、ServletRequest#getLocalName()実行時にWebコンテナのホスト名の解決を行うか制御します。
Webサーバーを経由する場合の詳細については、「4.7 Webサーバーを経由する場合の運用準備」を参照してください。