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Enterprise Postgres 15 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)

A.4.2 裁定定義ファイル

Mirroring Controller裁定プロセスでの裁定および制御に関する情報をarbitration.confファイルに定義します。

Linuxの場合

表A.6 arbitration.confファイル(Linuxの場合)

パラメータ

設定値

説明

port

Mirroring Controller裁定プロセスのポート番号

0 ~ 65535の範囲を超えて指定できません。他のソフトウェアと重ならないように設定してください。また、他のプログラムによって一時的に割り当てられる可能性のあるエフェメラルポートを指定しないでください。

データベースサーバのnetwork.confに指定する裁定サーバのポート番号は、本パラメータに指定したポート番号と同じ値を指定してください。

my_address

'データベースサーバのMirroring Controllerプロセスからの接続を受け付けるIPアドレス、またはホスト名'

[設定例]

my_address = ‘192.0.3.120’

データベースサーバのnetwork.confに指定する裁定サーバのIPアドレス、またはホスト名は、本パラメータに指定したIPアドレス、またはホスト名と同じ値を指定してください。

また、IPアドレスはIPv4、IPv6の指定が可能です。

半角シングルクォートで囲んで指定してください。

core_file_path

'コアファイルを出力するディレクトリ'

コアファイルを出力するディレクトリを半角シングルクォートで囲んで指定します。ASCII文字で指定してください。

本パラメータを省略すると、Mirroring Controller裁定プロセスの管理ディレクトリを指定したものとみなされます。

syslog_facility

LOCAL0、LOCAL1、LOCAL2、LOCAL3、LOCAL4、LOCAL5、LOCAL6、LOCAL7のいずれかを指定します。

syslogへのログ取得が有効である場合、このパラメータの値がsyslogの"facility"に使用されます。

デフォルトは、LOCAL0です。

syslog_ident

'プログラム名'

システムログ内のMirroring Controller裁定プロセスのメッセージを特定するために使用するプログラム名を半角シングルクォートで囲んで指定します。半角空白以外のASCII文字で指定してください。

デフォルトは、'MirroringControllerArbiter'です。

fencing_command

'フェンシングコマンドのファイルパス名'

[設定例]

fencing_command = '/arbiter/fencing_dir/execute_fencing.sh'

異常と判断したデータベースサーバをフェンシングするフェンシングコマンドのファイルパス名を指定します。

ファイルパス名は絶対パスで指定し、半角シングルクォートで囲んでください。

1024バイト未満の長さで指定してください。

fencing_command_timeout

フェンシングコマンドのタイムアウト時間(秒数)

指定された秒数以上のあいだ、コマンドの応答がない場合は、フェンシングに失敗したと判断し、フェンシングコマンドの実行プロセスに対して、シグナル(SIGTERM)を送信します。

1~2147483647の間の数値で指定してください。

デフォルトは20秒です。

heartbeat_interval(注)

OS/サーバの生死監視の間隔時間(ミリ秒数)

指定された間隔でデータベースサーバの生死監視を行って、裁定を行います。

1~2147483647の間の数値で指定してください。

デフォルトは、データベースサーバのサーバ識別子.confに指定した値を使用します。

管理用ネットワークとの回線負荷の違いや縮退時間の短縮などを考慮して最適化を行う場合に指定します。

heartbeat_timeout

OS/サーバの生死監視のタイムアウト時間(秒数)

指定された秒数以上のあいだ、応答がない場合に、プライマリサーバ、またはスタンバイサーバのフェンシングが必要となる異常が発生したと見なします。

1~2147483647の間の数値で指定してください。

デフォルトは、データベースサーバのサーバ識別子.confに指定した値を使用します。

管理用ネットワークとの回線負荷の違いや縮退時間の短縮などを考慮して最適化を行う場合に指定します。

heartbeat_retry

OS/サーバの生死監視のリトライ回数(回数)

プライマリサーバ、またはスタンバイサーバのフェンシングが必要となる異常を検知した場合のリトライ回数を指定します。

指定回数+1回以上連続して異常を検知した場合にフェンシングを行います。

0~2147483647の間の数値で指定してください。

デフォルトは、データベースサーバのサーバ識別子.confに指定した値を使用します。

管理用ネットワークとの回線負荷の違いや縮退時間の短縮などを考慮して最適化を行う場合に指定します。

注) 裁定サーバを使用した場合のOS/サーバの異常監視のパラメータのチューニングについては、"2.11.4 最適な異常監視による縮退運転を行うためのチューニング"を参照してください。

Windowsの場合

表A.7 arbitration.confファイル(Windowsの場合)

パラメータ

設定値

説明

port

Mirroring Controller裁定プロセスのポート番号

0 ~ 65535の範囲を超えて指定できません。他のソフトウェアと重ならないように設定してください。また、他のプログラムによって一時的に割り当てられる可能性のあるエフェメラルポートを指定しないでください。

データベースサーバのnetwork.confに指定する裁定サーバのポート番号は、本パラメータに指定したポート番号と同じ値を指定してください。

my_address

'データベースサーバのMirroring Controllerプロセスからの接続を受け付けるIPアドレス、またはホスト名'

[設定例]

my_address = ‘192.0.3.120’

データベースサーバのnetwork.confに指定する裁定サーバのIPアドレス、またはホスト名は、本パラメータに指定したIPアドレス、またはホスト名と同じ値を指定してください。

また、IPアドレスはIPv4、IPv6の指定が可能です。

半角シングルクォートで囲んで指定してください。

core_file_path

'コアファイルを出力するディレクトリ'

コアファイルを出力するディレクトリを半角シングルクォートで囲んで指定します。ASCII文字でパスの区切り文字には\\を指定してください。

本パラメータを省略すると、Mirroring Controller裁定プロセスの管理ディレクトリを指定したものとみなされます。

service_name

'Mirroring Controller裁定プロセスの登録サービス名’

Mirroring Controller 裁定プロセスのWindowsサービスへの登録サービス名を半角シングルクォートで囲んで指定します。スラッシュ(/)と円記号(\)以外のASCII文字で指定してください。

サービス名の最大長は124バイトです。

デフォルトは、'MirroringControllerArbiter'です。

event_source

'イベントソース名'

イベントログ内のMirroring Controller裁定プロセスのメッセージを特定するのに使用されるイベントソース名を半角シングルクォートで囲んで指定します。ASCII文字で指定してください。

イベントソース名の最大長は255バイトです。

デフォルトは、'MirroringControllerArbiter'です。

fencing_command

'フェンシングコマンドのファイルパス名'

[設定例]

fencing_command = 'c:\\arbiter\\fencing_dir\\execute_fencing.bat'

異常と判断したデータベースサーバをフェンシングするフェンシングコマンドのファイルパス名を指定します。

区切り文字には\\を指定してください。

ファイルパス名は絶対パスを指定し、半角シングルクォートで囲んで指定してください。

260バイト未満の長さで指定してください。

マルチバイト文字を使用する場合、OSの文字コードと同じにしてください。

fencing_command_timeout

フェンシングコマンドのタイムアウト時間(秒数)

指定された秒数以上のあいだ、コマンドの応答がない場合は、フェンシングに失敗したと判断し、フェンシングコマンドの実行プロセスに対して、シグナル(SIGTERM)を送信します。

1~2147483647の間の数値で指定してください。

デフォルトは20秒です。

heartbeat_interval(注)

OS/サーバの生死監視の間隔時間(ミリ秒数)

指定された間隔でデータベースサーバの生死監視を行って、裁定を行います。

1~2147483647の間の数値で指定してください。

デフォルトは、データベースサーバのサーバ識別子.confに指定した値を使用します。

管理用ネットワークとの回線負荷の違いや縮退時間の短縮などを考慮して最適化を行う場合に指定します。

heartbeat_timeout

OS/サーバの生死監視のタイムアウト時間(秒数)

指定された秒数以上のあいだ、応答がない場合に、プライマリサーバ、またはスタンバイサーバのフェンシングが必要となる異常が発生したと見なします。

1~2147483647の間の数値で指定してください。

デフォルトは、データベースサーバのサーバ識別子.confに指定した値を使用します。

管理用ネットワークとの回線負荷の違いや縮退時間の短縮などを考慮して最適化を行う場合に指定します。

heartbeat_retry

OS/サーバの生死監視のリトライ回数(回数)

プライマリサーバ、またはスタンバイサーバのフェンシングが必要となる異常を検知した場合のリトライ回数を指定します。

指定回数+1回以上連続して異常を検知した場合にフェンシングを行います。

0~2147483647の間の数値で指定してください。

デフォルトは、データベースサーバのサーバ識別子.confに指定した値を使用します。

管理用ネットワークとの回線負荷の違いや縮退時間の短縮などを考慮して最適化を行う場合に指定します。

注) 裁定サーバを使用した場合のOS/サーバの異常監視のパラメータのチューニングについては、"2.11.4 最適な異常監視による縮退運転を行うためのチューニング"を参照してください。