RLP管理オブジェクトの容量見積りについて説明します。
BC管理DBは、両ノードでそれぞれ以下の情報を管理しています。
正系ノード
主系RLP
メッセージ連携管理情報
従系RLP
資源対応関係管理情報
メッセージ連携管理情報
RERUNログ反映状態管理情報
RERUNログ抽出ファイル管理情報
副系ノード
主系RLP
資源対応関係管理情報
メッセージ連携管理情報
RERUNログ反映状態管理情報
RERUNログ抽出ファイル管理情報
従系RLP
メッセージ連携管理情報
BC管理DBが管理する情報について、以下に説明します。
情報名 | 説明 |
---|---|
メッセージ連携管理情報 | 将来的な機能拡張に向けた表です。 |
資源対応関係管理情報 | 運用対象資源(DSI、順序)のシステム間の対応関係を管理する情報を保持します。 |
RERUNログ反映状態管理情報 | RERUNログ反映処理の状態を管理する情報を保持します。 |
RERUNログ抽出ファイル管理情報 | RERUNログ抽出ファイルの状態を管理する情報を保持します。 |
BC管理DBの容量見積りは、RLP管理オブジェクトごとに行います(RLP単位のDSIごと)。
RLP管理オブジェクトは、両ノードで同じスペース量とします。
両ノードそれぞれで見積りを行い、見積り量の大きい値を採用してください。
注意
BC管理DBはDBミラーリングシステムが使用する情報を管理するため、利用者によりアクセスすることはできません。
ポイント
BC管理DBが管理する情報は、それぞれデータベースの実表としてBC構成パラメタファイルで指定したデータベース名の配下に定義します。また、RLP単位の情報は、それぞれの実表配下のDSIとして定義します。
参照
BC管理DBが管理する情報の詳細は、“J.1 BC管理DBの構成”を参照してください。
RLP管理オブジェクトは両ノードに作成します。
RLP管理オブジェクトスペース量の見積り値として、以下の値を参考にしてください。この見積り値は、容量に十分な余裕を持たせた値となっています。
DSI数(注) | RLP管理オブジェクトスペース量 |
---|---|
1000 | 10メガバイト |
5000 | 37メガバイト |
10000 | 71メガバイト |
100000 | 684メガバイト |
1000000 | 6800メガバイト ≒ 6.8ギガバイト |
注)DSI数:表のDSI数+順序の数+格納データを暗号化しているデータベーススペースの数
RLP管理オブジェクトの容量見積りを詳細に行う場合は、以下の表をもとに各情報のスペース量を算出します。
算出されたスペース量の合計値がRLP管理オブジェクトのスペース量です。
情報名 | 種別 | 格納構造 | 見積り要素またはスペース量 | 備考 |
---|---|---|---|---|
資源対応関係管理情報 | 表 | SEQUENTIAL構造 | レコード長=1078バイト | 左記を元にスペース量を見積りしてください。 |
インデックス(主キー) | BTREE構造のデータ部 | エントリ長=32 | 左記を元にデータ部のページ数を算出し、データ部のスペース量を見積りしてください。 | |
BTREE構造のインデックス部 | エントリ長=24 | 左記を元にインデックスレベル、インデックス部ページを算出し、インデックス部のスペース量を見積りしてください。 | ||
インデックス(二次キー) | BTREE構造のデータ部 | エントリ長=32 | 左記を元にデータ部のページ数を算出し、データ部のスペース量を見積りしてください。 | |
BTREE構造のインデックス部 | エントリ長=24 | 左記を元にインデックスレベル、インデックス部ページを算出し、インデックス部のスペース量を見積りしてください。 | ||
メッセージ連携管理情報 | 表 | SEQUENTIAL構造 | 512KB | スペース量は、固定です。 |
インデックス(主キー) | BTREE構造のデータ部 | 205KB | ||
BTREE構造のインデックス部 | 51KB | |||
インデックス(二次キー) | BTREE構造のデータ部 | 205KB | ||
BTREE構造のインデックス部 | 51KB | |||
RERUNログ反映状態管理情報 | 表 | SEQUENTIAL構造 | 資源対応関係管理情報と同じ | |
インデックス | BTREE構造のデータ部 | 資源対応関係管理情報と同じ | ||
BTREE構造のインデックス部 | 資源対応関係管理情報と同じ | |||
RERUNログ抽出ファイル管理情報 | 表 | SEQUENTIAL構造 | 512KB | スペース量は、固定です。 |
インデックス | BTREE構造のデータ部 | 410KB | ||
BTREE構造のインデックス部 | 102KB |
注) 対象の資源数:対象となる「表のDSI数+順序の数+格納データを暗号化しているデータベーススペースの数」
ポイント
RLP管理オブジェクト(RLP単位の表とインデックスのDSI)は、メモリ常駐することを推奨しています。RLP管理オブジェクトをメモリ常駐する場合のメモリ容量の見積りは、上記の容量見積りをもとに算出してください。
もし、システムのメモリ量の関係ですべてのデータをメモリ常駐できない場合は、少なくともインデックスに関してはメモリ常駐し、表については極力多くのメモリを割り付けるようにしてください。
見積った容量をRLP定義ファイルのMNDB_SIZEパラメタに指定します。
参照
見積り要素からスペース量の算出を行う場合の見積り式については、“RDB運用ガイド(データベース定義編)”を参照してください。
RLP管理オブジェクトのメモリ常駐については“12.3 BC管理DBのチューニング”を参照してください。