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Symfoware Server V12.7.0 RDB運用ガイド
FUJITSU Software

11.11.1 監査ログのディスクに入出力障害が発生した場合の対処

ディスクの入出力障害により監査ログ表への監査ログの挿入が不可能な状態になった場合、Symfoware/RDBは自動的に現在の監査ログエレメントを他の利用可能な監査ログエレメントに切り替えて、監査ログの取得を続行します。

この場合、管理者は、すみやかに入出力障害の発生したディスクを交換し、rdbrcvadtコマンドにより監査ログエレメントをリカバリしてシステムに組み込みます。

利用可能な監査ログエレメントが存在し業務の継続が可能な場合

利用可能な監査ログエレメントが存在し業務の継続が可能な場合は、以下の手順で監査ログエレメントをリカバリします。

なお、監査ログデータベース以外に利用者のデータベースが同じディスクに存在する場合、入出力障害が発生したディスク上の利用者のデータベースをリカバリする必要があります。データベースのリカバリ方法の詳細は、“11.7 データベースのリカバリ”を参照してください。

リカバリ操作の手順
  1. 監査ログデータベースの異常の原因を確認します。

    確認は、rdbauditコマンドのlオプションで行います。入出力障害の発生した監査ログエレメントのファイル名、監査ログエレメントの状態などを確認しておきます。

  2. 監査ログデータベースを切り離します。

    切離しは、rdbexspcコマンドのmdetachオプションおよびauditオプションで行います。

  3. 入出力障害が発生したディスクを交換します。

  4. ディレクトリ構成をリカバリします。

    リカバリはmkdirコマンドで行います。

  5. 2.で切り離した監査ログデータベースを接続します。

    接続は、rdbexspcコマンドのmattachオプションおよびauditオプションで行います。

  6. ディスク入出力障害により閉塞した監査ログエレメントをリカバリします。

    リカバリは、rdbrcvadtコマンドのdオプションで行います。

リカバリ操作例
qdg13460u:監査ログエレメント番号'1'番で入出力障害
が発生しました(システム名=rdbsys1)

> rdbaudit -l -v 1

Audit log space information 
No.1
  Device Allocate size : 1024M
  Used rate     :  80%
  Status        :  HARD-INHIBIT
  Record span   :  2007-04-20 10:00:05 - 2007-04-21 09:10:21

Audit log space device information
  Device name   :  D:\SFWD\RDB\USR\ADTLOG\AUDIT_FILE001
  Total size    :  5120M
  Free size     :  2048M
  Status        :  HARD-INHIBIT

> rdbexspc -mdetach -audit D:\SFWD\RDB\USR\ADTLOG\AUDIT_FILE001

CE作業 … 障害ディスクの交換

> mkdir D:\SFWD\RDB\USR\ADTLOG

> rdbexspc -mattach -audit D:\SFWD\RDB\USR\ADTLOG\AUDIT_FILE001

> rdbrcvadt -d

すべての監査ログエレメントが閉塞した場合

すべての監査ログエレメントが閉塞した場合、監査ログパラメタ“AUDIT_LOG_FULL”の設定時の選択した、以下のパラメタにより、閉塞時の対処が異なります。

STOP:

Symfoware/RDBを強制停止します。

REUSE/CANCEL:

監査ログの取得を停止して、イベントログおよびメッセージログファイルに出力します。
この場合、管理者は、すみやかに入出力障害の発生したディスクを交換し、rdbrcvadtコマンドにより監査ログエレメントをリカバリしてシステムに組み込んでください。

ここでは、運用が中断した場合の対処を説明します。

運用の再開

すべての監査ログエレメントが閉塞した時点で、イベントログおよびメッセージログファイルにメッセージが出力され、Symfoware/RDBは強制的に停止されます。管理者は、以下の手順で監査ログエレメントをリカバリして、運用を再開する必要があります。

リカバリ操作の手順
  1. 入出力障害が発生したディスクを交換します。

  2. ディレクトリ構成をリカバリします。
    リカバリはmkdirコマンドで行います。

  3. Symfoware/RDBを起動します。

  4. ディスク入出力障害により閉塞した監査ログエレメントすべてをリカバリします。

    リカバリは、rdbrcvadtコマンドのdオプションで行います。

注意

入出力障害などにより監査ログデータベースが利用できない場合、監査ログを埋め込んだメッセージが出力されます。

なお、出力されるメッセージに含まれる監査ログは、rdbunlコマンドにより作成されるテキスト形式のアンロードデータと同じ形式です。管理者は、このメッセージを編集してテキストファイルを作成し、管理者の作成した表にrdbsloaderコマンドなどを使用して格納することにより、SQL文によって監査ログの分析を行うことができます。

リカバリ操作例
qdg13460u:監査ログエレメント番号'1'番で入出力障害が
発生しました(システム名=rdbsys1)
qdg13461i:監査ログの取得が不可能なためRDBII強制停止
を行います(システム名=rdbsys1)

CE作業 … 障害ディスクの交換

> mkdir D:\SFWD\RDB\USR\ADTLOG

> rdbstart

> rdbrcvadt -d

qdg13459i:以下の監査ログが監査ログ表に格納できません
    でした "rdbsys1",0,"M","ROOT",14802,"rdbrcvadt","C",
    "2007-04-25 00:13:42",603,"C",0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,
     0,0," "," ","rdbrcvadt -d"
    (システム名=rdbsys1)