CF、CIPおよびCIMを設定した後に、リソースデータベースを設定する必要があります。
このセクションでは、新規クラスタにリソースデータベースをはじめて設定する場合の設定方法について説明します。以下の手順はクラスタ内のどのノードにもリソースデータベースが設定されていないことを前提にしています。
リソースデータベースを設定する前に、すべてのノードのCIPが正しく設定されていることを確認してください。リソースデータベースではノード間通信にCIPを使うので、CIPが動作している必要があります。
また、リソースデータベースはCIP構成定義ファイル、/etc/cip.cfによりCFノード名とCIP名を対応付けます。1つのノードに複数のCIPが設定されている場合、最初のCIPのみが使用されます。最初のCIPは/etc/cip.cfに記述されている最初のCIPエントリです。
リソースデータベースではCFノード名とCIP名との対応付けに/etc/cip.cfが使用されるため、このファイルの内容はすべてのノードで同一である必要があります。Cluster AdminのCFウィザードでCIPを構成した場合、この点は保証されます。/etc/cip.cfを手動で作成した場合、クラスタ全体ですべてのノードが指定されており、ファイルの内容が同一であることを確認してください。
通常、CIPの構成設定はきわめて簡単です。Cluster AdminのCFウィザードを使用すれば、CF設定時にCIPも設定することができます。このウィザードを使用すれば、それ以上CIPを設定する必要がありません。詳細については、“1.1 CF、CIP、およびCIMの構成設定” を参照してください。
CIPを設定した後で新規クラスタのリソースデータベースを設定するには、以下の手順に従います。この手順をクラスタ内のすべてのノードに対して実行します。
ノードにシステム管理者としてログインします。
他ノードとCIP により通信できることを確認します。
CIPの確認には、ping(1M) コマンドまたはping6(8)コマンド( IPv6アドレスを使用している場合)を実行します。ping(1M) コマンドまたはping6(8)コマンドに指定するCIP名は/etc/cip.cfに記述されています。
RMSを使用する場合、CIP名の形式は次のようになります。
CFノード名RMS (cfnameRMS)
たとえば、クラスタに2つのノード、fuji2とfuji3がある場合、RMSのCIP名はそれぞれfuji2RMSとfuji3RMSになります。ここで次のコマンドを実行します。
fuji2# ping fuji3RMS fuji3# ping fuji2RMS
これでCIPの接続がテストされます。
clsetupコマンドを実行します。ノードにはじめてリソースデータベースを設定するときには、このコマンドは次のように引数なしで実行します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetup
次のようにclgettreeコマンドを実行して、ノードにリソースデータベースが正しく設定されていることを確認します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree
このコマンドではエラーメッセージは表示されないので、ツリー形式で表示されるクラスタリソース管理機構の構成を確認する必要があります。
たとえば、fuji2とfuji3の2つのノードで構成されるクラスタの場合、clgettreeコマンドの実行結果は次のようになります。
Cluster 1 cluster Domain 2 Domain0 Shared 7 SHD_Domain0 Node 3 fuji2 UNKNOWN Node 5 fuji3 UNKNOWN
問題があってclgettreeが正常に動作しない場合は、clinitresetコマンドを実行してCIPの再構成を行ってから上記の手順を実行してください。
clgettreeの実行結果で、以下の点を確認してください。clgettreeコマンドの詳細については、マニュアルページを参照してください。
クラスタシステムを構成するすべてのノードが表示されていること。ノードは、Nodeという文字列で始まる行です。
clgettreeの出力結果がすべてのノードで同じであること
上記の条件を満たしていない場合、CIP構成に問題がある可能性があります。その場合は前述の方法でCIP構成を再確認してください。具体的な手順を以下に示します。