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PRIMECLUSTER  コンセプトガイド 4.7

1.9.1 検知・切替え可能な異常

本機能は以下の異常を検知して仮想サーバを切り替えます。

なお、上記の異常発生時には、異常が発生したアベイラビリティゾーンとは別の正常なアベイラビリティゾーンで仮想サーバを起動します。これにより、パブリッククラウドのインフラの障害(例:サーバラック単位や、VMホスト単位の電源ダウンなど)に対して、耐故障性の高いシステムを構築できます。

注意

パブリッククラウドの障害などで、PRIMECLUSTERが使用するクラウドAPIが利用不可能になった場合、切替え時に切替え元の仮想サーバのメタデータ(*1)が切替え先の仮想サーバに引き継がれない場合があります。本事象が発生した場合、切替え先の仮想サーバでの業務再開のために、すぐに仮想サーバのメタデータを再設定してください。なお、本事象のメッセージおよび対処の詳細は、”PRIMECLUSTER活用ガイド <メッセージ集>”の”第8章 スマートワークロードリカバリのメッセージ”を参照してください。

*1 : AWSの場合、セキュリティグループやタグなどのインスタンスメタデータが該当します

1.9.1.1 業務に異常が発生した場合

業務に異常が発生した場合の振る舞いは、以下の通りです。

  1. 業務に異常が発生

  2. RMSが業務の異常を検知

  3. RMSが仮想サーバを停止することで、パブリッククラウドのリソース監視機構に通知

  4. パブリッククラウドのリソース監視機構は異常を受け付けると、サーバレス基盤上の切替え機構に対して切替えを要求

  5. 切替え機構は切替え元の仮想サーバを破棄し、切替え元とは異なる任意のアベイラビリティゾーンで仮想サーバを起動

1.9.1.2 仮想サーバに異常が発生した場合

仮想サーバに異常が発生した場合の振る舞いは、以下の通りです。

  1. 仮想サーバに異常が発生

  2. パブリッククラウドのリソース監視機構が異常を検知

  3. パブリッククラウドのリソース監視機構がサーバレス基盤上の切替え機構に対して切り替えを要求

  4. 切替え機構は切替え元の仮想サーバを破棄し、切替え元とは異なる任意のアベイラビリティゾーンで仮想サーバを起動

図1.29 異常時の振る舞い