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Symfoware Server V12.7.0 アプリケーション開発ガイド(共通編)
FUJITSU Software

9.3 数値のデータを操作する

表のデータを操作するときに、数値のデータに対して絶対値、最小整数値、最大整数値などを求めることができます。数値のデータを操作する処理には以下のものがあります。

表9.7 数値を操作する処理

処理名

機能

ABS式

ABS式は、指定した数値式の絶対値を求めます。

CEIL式

CEIL式は、指定した数値式以上の最小整数値を求めます。

FLOOR式

FLOOR式は、指定した数値式以下の最大整数値を求めます。

ROUND式

ROUND式は、数値式を丸め位置で四捨五入します。

TRUNC式

TRUNC式は、数値式を切捨て位置で切り捨てます。

ACOS関数

ACOS関数は、数値式のアークコサイン(逆余弦)を求めます。

ASIN関数

ASIN関数は、数値式のアークサイン(逆正弦)を求めます。

ATAN関数

ATAN関数は、数値式のアークタンジェント(逆正接)を求めます。

ATAN2関数

ATAN2関数は、数値式1、数値式2のアークタンジェント(逆正接)を求めます。

COS関数

COS関数は、数値式のコサイン(余弦)を求めます。

EXP関数

EXP関数は、数値式の指数関数値を求めます。

LN関数

LN関数は、数値式の自然対数を求めます。

POWER関数

POWER関数は、数値式の指定された累乗値を求めます。

SIGN関数

SIGN関数は、数値式の符号の標識を返却します。

SIN関数

SIN関数は、数値式のサイン(正弦)を求めます。

SQRT関数

SQRT関数は、数値式の平方根を求めます。

TAN関数

TAN関数は、数値式のタンジェント(正接)を求めます。

CHR関数

CHR関数は、数値式を文字コードとして該当するASCII文字を返却します。


例1

出荷表から、出荷数量の変動の大きい(前回と今回の出荷数量の差が10以上とします)製品番号を求めます。

SELECT 製品番号,ABS(出荷数量 - 前回出荷数量) AS 出荷変動
                (A)          (1)
  FROM 在庫管理.出荷表

  WHERE ABS(出荷数量 - 前回出荷数量) >= 10 

(1) 数値式

(A)~(1) ABS式


例2

すべての地区の最高気温、最低気温をその値以下の最大整数値にします。

SELECT 地区名, FLOOR(最高気温) AS 最高気温, FLOOR(最低気温) AS 最低気温
                (A)    (1)
  FROM 気象情報管理表

(1) 数値式

(A)~(1) FLOOR式


例3

すべての地区の最高気温を小数第2位で四捨五入して、小数第1位までの数字にします。

SELECT 地区名, ROUND(最高気温,   1)  AS  最高気温
                (A)    (1)      (2)
  FROM 気象情報管理表

(1) 数値式

(2) 丸め位置

(A)~(2) ROUND式

例4

算術関数の使用方法例を以下に記載します。例では表Tの列C1に対して各関数を実行しています。

C1の値が1.0である場合、
SELECT ACOS( C1 ) FROM T  →0.000000E+00が返されます。
SELECT ASIN( C1 ) FROM T  →1.570796E+00が返されます。
SELECT ATAN( C1 ) FROM T  →7.853982E-01が返されます。
SELECT COS( C1 ) FROM T   →5.403023E-01が返されます。
SELECT SIN( C1 ) FROM T   →8.414710E-01が返されます。
SELECT TAN( C1 ) FROM T   →1.557408E+00が返されます。
SELECT LN( C1 ) FROM T    →0.000000E+00が返されます。
SELECT EXP( C1 ) FROM T   →2.718282E+00が返されます。
SELECT SIGN( C1 ) FROM T  →+1.が返されます。
SELECT SQRT( C1 ) FROM T  →1.000000E+00が返されます。
        (A)  (1)

(1) 数値式

(A)~(1) 算術関数

C1の値が2、C2の値が3である場合、
SELECT POWER( C1, C2 ) FROM T   →8.000000E+00が返されます。
        (A)   (1) (2)

(1) 数値式1

(2) 数値式2

(A)~(2) 算術関数

例5

複数の文字列を改行コードで連結します。例では表Tの列C1、C2、C3(いずれもデータ型は文字列型)を改行コードで連結します。

SELECT C1 || CHR(10) || C2 || CHR(10) || C3 FROM T
             (A) (1)

(1) 数値式

(A)~(1) CHR関数