主系サーバがダウンしたときの復旧方法を説明します。
バックアップ版を使用する場合
運用管理サーバ二重化運用中に主系サーバがダウンし、Systemwalker Centric Managerが正常に動作しなくなったため、過去にバックアップした自己データにより復旧します。復旧作業中は、従系サーバで、監視運用を継続します。
注意
過去に主系でバックアップした自己データ(バックアップ版)が、従系サーバのデータより古い場合は、主系サーバの復旧後、同じバックアップ版を各従系サーバにリストアして、データの同期を行う必要があります。
バックアップ版が従系サーバのデータよりも新しい場合は、通常の同期処理により、データの同期が行えます。
バックアップ版で主系サーバを復旧する方法については“リストア【Windows版】”を参照してください。
従系サーバを主系サーバに切り替える場合
運用管理サーバ二重化運用中に主系サーバがダウンし、復旧が見込めない、または長期化した場合は、主系サーバを削除して従系サーバを主系サーバに切り替えることにより運用を復旧します。
従系サーバを主系サーバに変更します。
主系サーバに切り替える従系サーバで、以下のコマンドを実行します。
MpFwSetDup -f chg -h 自ホスト名
ポイント
自ホスト名の表示
ここで、指定する自ホスト名は以下のコマンドを実行して、表示されるホスト名を指定してください。
MpFwSetDup -f inf
自動アクションの抑止を解除します。
主系サーバに切り替える従系サーバで、以下のコマンドを実行します。
自動アクションの実行の抑止・解除を自動で実行している場合は、以下の操作は不要です。
Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker\mpaosfsv\bin\mpaosment -S
mpaosment(自動アクションの実行抑止コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
すべての従系サーバで、主系サーバを変更します。
すべての従系サーバで、以下のコマンドを実行します。
MpFwSetDup -f chg -h 新しく主系サーバとするサーバのホスト名 [-c 0|1]
-c:新しく主系サーバとするサーバとの接続方法を指定してください。
「0」を指定した場合:常時接続
「1」を指定した場合:必要時接続
省略した場合:必要時接続
主系サーバで部分退避した資源を復元します。
主系サーバで、以下の機能を使用している場合、新しい主系サーバへ資源を復元する必要があります。詳細については、“運用”を参照してください。
資源配付機能 (注)
リモート操作
インベントリ管理機能を含む
各資源の退避、復元方法については、“保守”を参照してください。
自動アクションの実行の抑止・解除を自動で実行している場合は、主系サーバと従系サーバで二重化環境のアクション環境設定ファイルの以下の定義情報を変更します。
Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker\mpaosfsv\base\etc\dupactdef.ini
主系サーバのホスト名:
新しい主系サーバのホスト名を設定します。
従系サーバのホスト名:
自動アクションの実行の抑止・解除を自動で実行する運用で新たに従系サーバとなるホスト名を設定します。
二重化環境のアクション環境設定ファイルの詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
新しい主系サーバおよびすべての従系サーバで、Systemwalker Centric Managerを再起動します。
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。
pcentricmgr
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。
scentricmgr
それぞれのサーバに接続している運用管理クライアントを再接続します。
接続方法については、“運用管理クライアントでの設定”を参照してください。
動作環境を変更します
運用管理サーバに接続しているクライアントの各通知先を、新しい主系サーバに変更します。詳細については、“部門管理サーバ/業務サーバ/クライアントでの設定”を参照してください。
資源配付適用結果/インベントリ通知先
通知先を新しい主系サーバに変更します。通知先の設定方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。
インベントリ管理の変更
インストールレス型エージェント監視機能によるインベントリ収集を実施している場合、以下の設定変更が必要となります。
新しい主系サーバ
以下のコマンドを実行して、主系サーバ自身のホスト名またはIPアドレスを設定してください。
cmcntagl -o <主系サーバ自身のホスト名またはIPアドレス>
cmcntagl -u <主系サーバ自身のホスト名またはIPアドレス>
監視サーバとなっている部門管理サーバ
以下のコマンドを実行して、新しい主系サーバのホスト名またはIPアドレスを接続先として設定してください。
cmcntagl -u <新しい主系サーバのホスト名またはIPアドレス>
cmcntagl(インベントリ管理接続環境変更コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
主系サーバを変更する場合
現在の主系サーバを従系サーバに切り替えて、主系サーバを新しく追加します。
変更元の主系サーバで、Systemwalker Centric Managerを退避します。
主系サーバのデータ退避手順については、“全データのバックアップ”を参照してください。
すべてのサーバで主系サーバを変更します。
以下のコマンドを実行します。
MpFwSetDup -f chg -h 新しく主系サーバとするサーバのホスト名 [-c 0|1]
-c:新しく主系サーバとするサーバとの接続方法を指定してください。
「0」を指定した場合:常時接続
「1」を指定した場合:必要時接続
省略した場合:必要時接続
すべてのサーバでSystemwalker Centric Managerを再起動します。
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。
pcentricmgr
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。
scentricmgr
主系サーバに、Systemwalker Centric Managerをインストールします。
インストール方法については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”を参照してください。
変更元の主系サーバで退避したデータを使用して、主系サーバを新しく構築します。
構築は、“バックアップデータがない場合”の“Windows版の場合”の手順1~6、または“Solaris/Linux版の場合”の手順1~10を実施してください。このとき、運用管理サーバBを変更元の主系サーバ、運用管理サーバAを新しく主系サーバとするサーバと読みかえてください。
自動アクションの実行の抑止・解除を自動で実行している場合は、主系サーバと従系サーバで二重化環境のアクション環境設定ファイルの以下の定義情報を変更します。
Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker\mpaosfsv\base\etc\dupactdef.ini
主系サーバのホスト名:
新しい主系サーバのホスト名を設定します。
従系サーバのホスト名:
従系サーバのホスト名を設定します。
二重化環境のアクション環境設定ファイルの詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
二重化環境のアクション環境設定ファイルを変更したら、主系サーバと従系サーバでSystemwalker Centric Managerを再起動します。
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。
pcentricmgr
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。
scentricmgr
イベント通知先を設定します。
運用管理サーバ二重化運用中の運用管理サーバに、直接メッセージを送信している部門管理サーバおよび業務サーバで、新しい主系サーバをメッセージの送信先システムに追加します。
イベント通知先の設定方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。
イベント通知先を変更したサーバで、Systemwalker Centric Managerを再起動します。
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。
pcentricmgr
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。
scentricmgr
それぞれのサーバに接続している運用管理クライアントを再接続します。
接続方法については、“部門管理サーバ/業務サーバ/クライアントでの設定”を参照してください。
動作環境を変更します
運用管理サーバに接続しているクライアントの各通知先を、新しい主系サーバに変更します。
資源配付適用結果/インベントリ通知先
通知先を新しい主系サーバに変更します。通知先の設定方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。
注意
リモート操作を利用している場合は、ユーザ名が変更されます。元のユーザ名を再設定してください。リモート操作の定義方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 リモート操作機能編 Clientガイド”を参照してください。
インベントリ管理の変更
インストールレス型エージェント監視機能によるインベントリ収集を実施している場合、以下の設定変更が必要となります。
新しい主系サーバ
以下のコマンドを実行して、主系サーバ自身のホスト名またはIPアドレスを設定してください。
cmcntagl -o <主系サーバ自身のホスト名またはIPアドレス>
cmcntagl -u <主系サーバ自身のホスト名またはIPアドレス>
監視サーバとなっている部門管理サーバ
以下のコマンドを実行して、新しい主系サーバのホスト名またはIPアドレスを接続先として設定してください。
cmcntagl -u <新しい主系サーバのホスト名またはIPアドレス>
cmcntagl(インベントリ管理接続環境変更コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。