ページの先頭行へ戻る
Systemwalker Centric Manager バージョンアップガイド
FUJITSU Software

3.3.10 運用環境の復元

この作業は、別のコンピュータへバージョンアップする場合にだけ必要な作業です。

本バージョンのDVDを挿入し、旧バージョンのユーザ資産を復元するため、次のコマンドを実行します。

【Solaris版】

DVDマウントポイント/Solaris/unx/tool/swtrans -b 旧版退避先ディレクトリ名

【Linux版】

DVDマウントポイント/Linux/unx/tool/swtrans -b 旧版退避先ディレクトリ名

swtrans(移行用復元コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

Solaris 10以降(non-global zone)へ運用環境を復元する

Solaris 10以降(non-global zone)へ運用環境を復元する場合には、以下の手順で復元してください。

  1. global zoneへログインします。

    システム管理者(スーパーユーザ)でglobal zoneへログインします。

  2. 本バージョンのDVDをセットします。

  3. ボリューム管理デーモンが動作していない場合は、以下のコマンドによりDVDをマウントします。

    # /usr/sbin/mount -F hsfs /dev/dsk/<デバイス名> <マウント先ディレクトリ>

    注意

    自動マウントまたはmountコマンドでファイルシステムオプションを省略してDVDをマウントした場合、実行ファイルの実行権限が除去されることがありますので、事前に確認してください。詳細については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”の“インストール媒体の準備【Solaris/Linux】”を参照してください。

  4. DVDの内容を、global zoneのディスク上にコピーします。

    以降の例では、コピー先は「/PKG」とします。

    # cp -rfp <DVDマウントポイント>/Solaris/unx/tool /PKG
  5. 移行元または移行先のnon-global zoneを停止します。

    すでに作成済みのnon-global zoneを以下のコマンドで停止します。

    以降の例では、インストール対象のnon-global zoneの名称は「SWZONE」とします。

    # /usr/sbin/zoneadm -z SWZONE halt
  6. 4.のDVDのコピー先をnon-global zoneからも参照できるように、zoneの設定を行います。

    以下のコマンドにより、non-global zoneからも参照できるようにします。

    # zonecfg -z SWZONE
    
    zonecfg:SWZONE> add fs                <- “add fs”と入力
    zonecfg:SWZONE:fs> set dir=/SWPKG     <- “set dir=/SWPKG”と入力
    zonecfg:SWZONE:fs> set special=/PKG   <- “set special=/PKG”と入力
    zonecfg:SWZONE:fs> set type=lofs      <- “set type=lofs”と入力
    zonecfg:SWZONE:fs> set options=ro     <- “set options=ro”と入力
    zonecfg:SWZONE:fs> end                <- “end”と入力
    zonecfg:SWZONE> commit                <- “commit”と入力
    zonecfg:SWZONE> exit                  <- “exit”と入力

    以上の設定により、次回、non-global zoneの起動時より、non-global zoneの/SWPKGディレクトリが、読み込み専用ファイルシステムとして参照することができます。

  7. インストール対象のnon-global zoneを起動します。

    すでに作成済みのnon-global zoneを以下のコマンドで起動します。

    # /usr/sbin/zoneadm -z SWZONE boot
  8. non-global zoneへログインし、移行用変換・登録コマンドを実行します。

    6.で設定したnon-global zoneで参照できるディレクトリから、移行用変換・登録コマンドを実行します。

    # /SWPKG/swtrans -b 旧版退避先ディレクトリ名
  9. バージョンアップが完了したら、以下のコマンドにより、設定を解除します。この場合も、non-global zoneを停止したあとに作業を行ってください。

    # zonecfg -z SWZONE
    zonecfg:SWZONE> remove fs dir=/SWPKG
    zonecfg:SWZONE> commit
    zonecfg:SWZONE> exit