監査ログ管理機能を使用している場合
以下のファイルを退避してください。
ログを収集するために作成した、日付書式定義ファイル
監査ログ管理を使用するために、mpatmdef(ログ収集一括定義コマンド)の入力ファイルとして作成した入力ファイル
別のコンピュータへバージョンアップする場合
この作業は、別のコンピュータへバージョンアップする場合にだけ必要な作業です。
本バージョンのDVDをセットし、以下のコマンドを実行します。
【Solaris版】
DVDマウントポイント/Solaris/unx/tool/swmove -b 移行データの退避先ディレクトリ名
【Linux版】
DVDマウントポイント/Linux/unx/tool/swmove -b 移行データの退避先ディレクトリ名
退避先ディレクトリ名は、フルパスで指定します。空白を含むことはできません。
swmove(移行用退避コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
コマンドが途中でエラーになった場合は、エラーの原因を取り除き、エラー時と同じ退避先ディレクトリを指定してコマンドを再実行します。
Solaris 10以降(non-global zone)から運用環境を退避する場合は、以下の手順で退避してください。
global zoneへログインします。
システム管理者(スーパーユーザ)でglobal zoneへログインします。
本バージョンのDVDをセットします。
ボリューム管理デーモンが動作していない場合は、以下のコマンドによりDVDをマウントします。
# /usr/sbin/mount -F hsfs /dev/dsk/<デバイス名> <マウント先ディレクトリ>
注意
自動マウントまたはmountコマンドでファイルシステムオプションを省略してDVDをマウントした場合、実行ファイルの実行権限が除去されることがありますので、事前に確認してください。詳細については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”の“インストール媒体の準備【Solaris/Linux】”を参照してください。
DVDの内容を、global zoneのディスク上にコピーします。
以降の例では、コピー先は「/PKG」とします。
# cp -rfp <DVDマウントポイント>/Solaris/unx/tool /PKG
移行元または移行先のnon-global zoneを停止します。
すでに作成済みのnon-global zoneを以下のコマンドで停止します。
以降の例では、インストール対象のnon-global zoneの名称は「SWZONE」とします。
# /usr/sbin/zoneadm -z SWZONE halt
4.のDVDのコピー先をnon-global zoneからも参照できるように、zoneの設定を行います。
以下のコマンドにより、non-global zoneからも参照できるようにします。
# zonecfg -z SWZONE zonecfg:SWZONE> add fs <- “add fs”と入力 zonecfg:SWZONE:fs> set dir=/SWPKG <- “set dir=/SWPKG”と入力 zonecfg:SWZONE:fs> set special=/PKG <- “set special=/PKG”と入力 zonecfg:SWZONE:fs> set type=lofs <- “set type=lofs”と入力 zonecfg:SWZONE:fs> set options=ro <- “set options=ro”と入力 zonecfg:SWZONE:fs> end <- “end”と入力 zonecfg:SWZONE> commit <- “commit”と入力 zonecfg:SWZONE> exit <- “exit”と入力
以上の設定により、次回、non-global zoneの起動時より、non-global zoneの/SWPKGディレクトリが、読み込み専用ファイルシステムとして参照することができます。
インストール対象のnon-global zoneを起動します。
すでに作成済みのnon-global zoneを、以下のコマンドで起動します。
# /usr/sbin/zoneadm -z SWZONE boot
non-global zoneへログインし、移行用退避コマンドを実行します。
6.で設定したnon-global zoneで参照できるディレクトリから、移行用退避コマンドを実行します。
# /SWPKG/swmove -b 退避先ディレクトリ
バージョンアップが完了したら、以下のコマンドにより、設定を解除します。この場合も、non-global zoneを停止したあとに作業を行ってください。
# zonecfg -z SWZONE zonecfg:SWZONE> remove fs dir=/SWPKG zonecfg:SWZONE> commit zonecfg:SWZONE> exit
注意
運用環境の退避についての注意事項
SystemWalker/CentricMGR 5.0より古いバージョンを削除する場合
SystemWalker/CentricMGR 5.0より古いバージョンを削除する場合、NetWalker/Baseは削除対象になりません。また、手操作で削除しないでください。
移行元の環境を継続して使用する場合
swmoveコマンドを実行すると、削除が必要なパッケージをコマンド実行時に削除できます。旧バージョンの削除問い合わせのメッセージは以下のとおりです。
「package remove ok ? [ y or n ] ( Default : n ) 」
移行元の環境を削除したい場合、swmoveコマンド実行時の削除問い合わせメッセージに対して、「Y」を応答してください。
移行元の環境を削除せず、運用を継続したい場合、swmoveコマンド実行時の削除問い合わせメッセージに対して、「N」を応答してください。
ポイント
旧バージョンがV4.1以前で退避時とは別に移行元の旧バージョンを削除する場合
swmoveコマンドを実行すると、削除が必要なパッケージをコマンド実行時に削除できます。コマンド実行時には、移行に使用したユーザ資産の退避先ディレクトリを指定します。退避コマンド実行時の旧バージョンの削除問い合わせに対して、「Y」を応答してください。アンインストールが必要なパッケージが削除されていない場合は、swmoveコマンドを再実行してください。
次のファイルにアンインストールが必要なパッケージ名が書き込まれます。
退避先ディレクトリ/rmpackage.inf |
このファイルに記載されていないパッケージは、手操作で削除しないようにしてください。
swmoveコマンドの実行後、継続して環境を使用する場合、Systemwalker Centric ManagerとSystemwalker Operation Managerのデーモンを起動する必要があります。
以下の順番でデーモンを起動します。
各種サービスの起動手順は、以下のとおりです。
SystemWalker/OperationMGR 5.0以降がインストールされている場合
SystemWalker/OperationMGRを起動します。
syslog連携機能を有効にする
Systemwalker Centric Managerのデーモンの起動
SystemWalker/OperationMGR 5.0以降がインストールされている場合は、SystemWalker/OperationMGRを起動します。
/opt/systemwalker/bin/soperationmgr
soperationmgrコマンドの詳細については、Systemwalker Operation Managerのマニュアルを参照してください。
syslog連携機能を以下の手順で有効にします。
以下のコマンドにより、syslog連携機能を起動します。
/opt/systemwalker/bin/stropasyslog
監視を行うため、syslogdまたはrsyslogdにsyslog連携機能が起動したことを通知します。
【Red Hat Enterprise Linux 6.3以降】
rsyslogサービスを再起動します。
Red Hat Enterprise Linux 6の場合
service rsyslog restart
Red Hat Enterprise Linux 7以降の場合
systemctl restart rsyslog
【Red Hat Enterprise Linux 6.0/Red Hat Enterprise Linux 6.1/Red Hat Enterprise Linux 6.2】
以下のように、rsyslogdに対してHUPシグナルを送ります。
# ps -ef | grep rsyslogd # kill -HUP <上記で求めたプロセスID>
【上記以外のLinux/Solaris 9以前のSolaris/Solaris 10以降でzoneを作成していない場合】
以下のように、syslogdに対してHUPシグナルを送ります。
# ps -ef | grep syslogd # kill -HUP <上記で求めたプロセスID>
【Solaris 10以降でzoneを作成している場合】
syslog連携機能を起動したzoneのsyslogdをzone名で特定し、HUPシグナルを送ります。
なお、ログインしているzoneのzone名は、「/usr/bin/zonename」コマンドで確認できます。
# ps -Zef | grep syslogd | grep `/usr/bin/zonename` # kill -HUP <上記で求めたプロセスID>
stropasyslog(syslog連携起動コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
注意
syslog連携機能停止中のメッセージについての注意事項
syslogdまたはrsyslogdの再起動を行った場合、syslogdまたはrsyslogdが停止している間に発生したメッセージはsyslogdまたはrsyslogdで処理されない場合があります。
また、syslog連携機能を停止している間に、syslogdまたはrsyslogdとの接続が切断されたことをあらわすメッセージが出力される場合があります。上記手順を行うことで復旧しますので、そのメッセージは無視してください。
以下のコマンドにより、Systemwalker Centric Managerのデーモンを起動します。
/opt/systemwalker/bin/scentricmgr
scentricmgr(サービス/デーモンの起動コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。