バージョンアップ作業を開始する前に、以下の確認および作業を実施してください。
旧バージョンのバックアップ
バージョンアップ作業中のトラブルに備え、旧バージョンの運用環境をバックアップしておくことをおすすめします。バックアップは、旧バージョンのマニュアルに従って行ってください。
【Windows版】
インベントリ管理で他社のデータベースを使用している場合は、使用しているデータベースのバックアップ手順に従って、バックアップを行ってください。
各データベースの領域の見積もりについて
管理対象となるノード数の変更、使用する機能の変更により、必要な領域の大きさが異なります。データベースを作成する前にバージョンアップ後の運用環境に合わせて、データベース領域を再度見積もってください。
データベース領域の見積もり方法の詳細については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”を参照してください。
注意
データベース領域の見積もりについての注意事項
SystemWalker/CentricMGR 5.2/V5.0L30でフレームワークデータベース領域の見積値を変更しているため、以下のパターンでバージョンアップを行う場合、監視メッセージログの見積もりを1.4倍以上に設定する必要があります。
【Windows版】
V5.0L20以前からのバージョンアップ
【Solaris版】
5.1以前からのバージョンアップ
上記に該当しない場合でも、バージョンアップ前と本バージョンのSystemwalker Centric Managerではフレームワークのデータベース領域の見積もりが異なります。簡易設定を使用している場合、同一のモデルであっても必要サイズは増加しています。直接設定の場合は、見積もり式も異なるため必ず再見積もりしてください。
直接設定の場合は、リポジトリ領域の見積値をバージョンアップ前より10MB以上大きくしてください。
イベント監視を使用している場合【UNIX版】
UXP/DS 集中監視マネージャ/CL機能、Sファミリ 集中監視マネージャ/CL機能を使用した状態で、SystemWalker/CentricMGR 5.0をアップグレードする場合、事前にUXP/DS 集中監視マネージャ/CL機能およびSファミリ 集中監視マネージャ/CL機能をアンインストールしてください。
資源配付機能を使用している場合
資源配付の管理領域を大量に使用している環境で、バージョンアップ時に、退避用スペースが確保できない場合についての対処方法を説明します。
対象バージョンレベル
SystemWalker/CentricMGR V5.0L10/V5.0L20/V5.0L30/V10.0L10
Systemwalker CentricMGR V10.0L20/V10.0L21
Systemwalker Centric Manager V11.0L10/V12.0L10/V12.0L11/V13.0.0/V13.1.0/V13.2.0/V13.3.0
手順
バージョンアップ時に以下の操作を行い、退避スペースを節約します。
旧バージョンの運用環境の退避をする前に、以下のDRMS編集ファイルを参照して操作を行います。
Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\mpdrmssv\etc\drms.dat |
Systemwalker Centric Managerをアンインストールしない場合
DRMS編集ファイルで、「drmspath」で設定しているディレクトリ名を変更し(注)、変更した名前のディレクトリを作成します。
mng→mng2
Systemwalker Centric Managerをアンインストールする場合
DRMS編集ファイルで、「drmspath」が示しているディレクトリ(注)をメディアなどに移動します。
mng
バージョンアップ後(運用環境を復元したあと)、以下の操作を行います。Systemwalker Centric Managerが動作している場合は停止してから行ってください。
Systemwalker Centric Managerをアンインストールしなかった場合
名前を変更したディレクトリ名を元に戻します。
mng2→mng
Systemwalker Centric Managerをアンインストールする場合
移動したディレクトリを元のディレクトリにコピーします。コピー先にディレクトリが存在する場合は、削除してからコピーしてください。
注意
「drmspath」の指定を変更する場合の注意事項
「drmspath」の指定を変更する場合は、変更後に資源配付の再起動をしてください。
監査ログファイルについて
監査ログファイルは、バックアップ/リストアの対象となりません。バージョンアップを行う前に、監査ログファイルをバックアップしてください。
Systemwalker Centric Manager V13.2.0以前で収集した監査ログファイルは改ざん確認機能の対象ではありません。そのため、不正なログとして扱われます。
バージョンアップする場合のイベント情報について
ログデータベースのリストアは行われません。(エディションアップを除く)
リストア前にopmtrcsvコマンドを実行することで、監視イベントログのイベントを、csv形式でファイルに格納してあとで参照することができます。opmtrcsv(監視イベント履歴CSV出力コマンド)の使用方法については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
OSのバージョンアップを行う場合【Windows】
OSのアップグレードと同時にSystemwalker Centric Managerをアップグレードする場合も、通常のバックアップ手順と同じです。
OSのアップグレードがサポートされている場合のOSのアップグレードの組み合わせについては、Microsoft社のホームページを参照してください。
OSによって導入できるインストール種別やエディションが違います。詳細については、“Systemwalker Centric Manager 解説書”を参照してください。
ケース1
以下のOSへアップグレードする場合:
Windows Server 2008 STD
Windows Server 2008 DTC
Windows Server 2008 EE
Windows Server 2008 Foundation
Windows Server 2008 R2
Windows NT(R)にSystemwalker製品が導入されている環境において、上記のOSにアップグレードインストールを行った場合、Systemwalker製品にて使用しているローカルアカウントが削除され、Systemwalker製品の起動に失敗することがあります。
アップグレードインストール後、Systemwalker製品で使用しているアカウントが登録されているか確認を実施し、アカウントの登録が行われていない場合には、アカウントを登録後、Systemwalker製品を起動してください。
ケース2
以下のOSへアップグレードする場合:
Windows Vista
Windows(R) 2000/Windows(R) XPにSystemwalker Centric Managerがインストールされている環境において、OSをWindows Vistaへアップグレードすることはできません。
OSをWindows VistaへアップグレードせずにSystemwalker Centric Managerをバージョンアップし、バックアップを実施後、Windows Vista環境へリストアしてください。
リストアの手順については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”の“リストア”を参照してください。
ケース3
以下のOSへアップグレードする場合:
Windows 7
Windows VistaにSystemwalker Centric Managerがインストールされている環境において、OSをWindows 7へアップグレードすることはできません。
OSをWindows 7へアップグレードせずにSystemwalker Centric Managerをバージョンアップし、バックアップを実施後、Windows 7環境へリストアしてください。
リストアの手順については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”の“リストア”を参照してください。
アップグレードインストールする場合の注意事項【Windows】
アップグレードインストール時にサービス「Windows Management Instrumentation」が起動していると、アップグレードインストールに失敗し、「10220:ファイルの展開処理に失敗しました。」のポップアップ画面が表示され、処理が中断されることがあります。
このエラーが発生した場合は、以下の手順を行ってください。
[コントロールパネル]の[サービス]画面から、サービス「Windows Management Instrumentation」を停止してください。
再度Systemwalker Centric Managerのアップグレードインストールを行ってください。
Systemwalker製品の停止
運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバをバージョンアップする場合において、以下のSystemwalker製品が同居している場合は、バージョンアップ前に停止してください。
Systemwalker Operation Manager サーバ V13.4.0以降
Systemwalker Service Quality Coordinator 運用管理クライアント V13.4.0以降(注)
また各製品が使用しているWebサーバについても、合わせて停止してください。
各製品の停止方法については、各製品のマニュアルを参照してください。
Systemwalkerシングル・サインオン機能がインストールされている場合
ServerView Operations Managerと連携したシングルサインオン機能を使用している場合
ServerView Operations Managerと連携しシングルサインオン機能を使用している場合は、mpsetssoinfoc(ServerView Operations Managerシングル・サインオン連携設定)コマンドを、DELETE SVSSOオプションで指定して実行してください。
2テラバイト以上のパーティションがあるシステムにバージョンアップする場合の注意事項
以下のディレクトリには、2テラバイト未満のパーティション上のディレクトリを指定してください。
資源配付機能使用時に必要なDRMS管理ファイルディレクトリ
[監査ログ管理ポリシーファイル]に定義する[格納ディレクトリ] 、[転送用ディレクトリ]【UNIX】
[mpatmtrsdef(ファイル転送情報定義コマンド)]で定義する、[格納ディレクトリ]、[転送用ディレクトリ]【UNIX】
[mpatmmediacopy(収集ログ二次媒体複写コマンド)]で定義する[複写先ディレクトリ]【UNIX】
[mpatmmediadef(収集ログ二次媒体複写先設定コマンド)]で定義する[複写先ディレクトリ]【UNIX】