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Enterprise Postgres 14 SP1 リファレンス
FUJITSU Software

4.1 mc_arb

名前

Linuxmc_arb - Mirroring Controller裁定プロセスの起動、停止、および状態表示

Windowsmc_arb - Mirroring Controller裁定プロセスの起動、停止、状態表示、Windowsサービスへの登録および登録解除

概要

mc_arb start [-M mcdir] [-w| -W]
mc_arb stop [-M mcdir] [-e]
mc_arb status [-M mcdir]
Windowsmc_arb register [-M mcdir] [-w| -W] -P password [-S a[uto] | d[emand]]
mc_arb unregister [-M mcdir]

説明

Linuxmc_arbはMirroring Controller裁定プロセスの起動、停止、および状態表示を行うコマンドです。

Windowsmc_arbはMirroring Controller裁定プロセスの起動、停止、状態表示、Windowsサービスへの登録および登録解除を行うコマンドです。

startモードは、新たにMirroring Controller裁定プロセスを起動します。

stopモードは、Mirroring Controller裁定プロセスを停止します。

statusモードは、Mirroring Controller裁定プロセスとプライマリサーバおよびスタンバイサーバのMirroring Controllerプロセスとの接続状態を表示します。

Windowsregisterモードは、WindowsサービスへMirroring Controller裁定プロセスを登録します。-wオプション、および-Wオプションは、Mirroring Controller裁定プロセスの起動/停止をWindowsサービスから実行した場合のオプションであり、mc_arbコマンドで実行した場合にはコマンドに指定したオプションが有効になります。

unregisterモードは、WindowsサービスからMirroring Controller裁定プロセスを登録解除します。

コマンドを実行するサーバでMirroring Controller裁定プロセスが起動していない場合、stopモード、statusモードはエラーで終了します。

また、データベースサーバでMirroring Controllerを強制停止した場合、statusモードのサーバの接続状態の表示が、offlineになるまでに時間がかかる場合があります。

Linuxこのコマンドは、任意のOSユーザーで実行可能です。

Windowsこのコマンドは、“Administrator”権限のあるユーザー(Administratorsグループに属するOSのユーザーID)で実行してください。

オプション

-e

実行しているサーバ上のMirroring Controller裁定プロセスを強制停止する場合に指定します。

Mirroring Controller裁定プロセスを停止させる場合、事前にデータベースサーバのMirroring Controllerを停止しておく必要がありますが、Mirroring Controllerが起動した状態でMirroring Controller裁定プロセスを停止させる場合に、本オプションを指定します。また、裁定処理で動作するフェンシングコマンドが復帰しないなどの原因で裁定処理が長期化する場合でも、本オプションによりMirroring Controller裁定プロセスを停止することで、裁定処理を中断させることが可能です。

-M mcdir

Mirroring Controller裁定プロセスの管理ディレクトリを指定します。

ディレクトリパスにはASCII文字が指定可能です。

これが省略された場合、ARBCONTROLDIR環境変数が使われます。

Windows-P password

registerモードの場合、コマンドを実行したユーザーのパスワードを指定します。

Windows-S a[uto] | d[emand]

登録するWindowsサービスの起動種類です。起動種類はauto、demand、またはこれら2単語の先頭の文字のいずれかです。デフォルトはautoです。

-w

操作の完了を待ち合わせします。

Linux本オプションはstartモードのデフォルトです。

Windows本オプションはstartモードとregisterモードのデフォルトです。

-W

操作の完了を待ち合わせません。

環境

ARBCONTROLDIR

Mirroring Controller裁定プロセスの管理ディレクトリを指定します。

ディレクトリパスにはASCII文字が指定可能です。

-Mオプションを指定して上書きすることができます。

診断

0: 正常終了

0以外: 異常終了

注釈

Mirroring Controller裁定プロセスの停止処理中に、コマンドプロセスを強制停止した場合やコマンドプロセスとMirroring Controller裁定プロセス間の通信が途絶した場合に、他にmc_arbコマンドを実行中でないにもかかわらず、実行中のメッセージを出力して停止処理が異常終了する場合があります。
この問題を解決するには、他にmc_arbコマンドが実行されていないことを確認したあと、Mirroring Controller裁定プロセスを強制停止してください。

Windowsstartモードおよびstopモードによる起動/停止では、Windowsサービスを起動/停止します。このため、事前にregisterモードによりMirroring Controller裁定プロセスをWindowsサービスに登録してください。
mc_arbコマンドは、“管理者: コマンドプロンプト”から実行する必要があります。[コマンドプロンプト]を右クリックして表示されるメニューから[管理者として実行]を選択し、“管理者: コマンドプロンプト”を起動してください。

LinuxMirroring Controller裁定プロセスを起動します。

$ mc_arb start -M /mcarb_dir/arbiter1

WindowsMirroring Controller裁定プロセスを起動します。

> mc_arb start -M D:\mcarb_dir\arbiter1
mc_arb statusの表示内容
server_id   host            status
(1)         (2)             (3)
(1) サーバ識別子
(2) ホスト名またはIPアドレス
(3) サーバの接続状態
    online   : 接続状態
    offline  : 切断状態