ポイント
操作対象がNASオプションを搭載している以下のストレージ装置の場合だけ、本操作を実施できます。
ETERNUS DX100 S4/DX200 S4, DX500 S4/DX600 S4
ETERNUS DX100 S3/DX200 S3, DX500 S3/DX600 S3
共有フォルダの作成は、以下の手順で実施します。
共有フォルダの作成
NASバックアップの設定
NASスナップショットの設定
アクセス設定
クォータ設定
共有フォルダを作成する手順は、以下のとおりです。
グローバルナビゲーションタブで、[ストレージ]をクリックします。
登録されているETERNUS ディスクアレイが、メインペインに表示されます。
メインペインで、操作対象のETERNUS ディスクアレイの「名前」部分をクリックします。
カテゴリーペインで、[NAS管理]をクリックします。
アクションペインで、[共有フォルダ]の下にある[作成]をクリックします。
共有フォルダの作成画面が表示されます。
入力項目 | 説明 |
---|---|
用途 | 作成する共有フォルダの用途です。 ファイル共有: ファイル/フォルダの共有で使用する場合に選択します。 装置のファームウェア版数がV10L53以降の場合だけ、"ホームディレクトリ"を選択できます。詳細は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルに記載されている共有フォルダの仕様を参照してください。 装置内にフォルダ名が"homes"の共有フォルダが存在する場合は、"ホームディレクトリ"を選択できません。 |
共有フォルダ名 | 共有フォルダに付ける名前です。 入力条件は以下のとおりです。
ただし、使用可能な共有フォルダの名前は、装置のモデルおよびファームウェア版数によって異なります。詳細は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルに記載されている共有フォルダの仕様を参照してください。 |
プロトコル | 共有フォルダが使用するプロトコルです。 |
Oplocks設定 | ファイルの競合を回避するOplocks機能の設定です。 Oplocks機能を有効にした場合、クライアントからのアクセス性能の向上が期待できますが、ADS(Alternate Data Stream)は利用できなくなります。 CIFS/NFSの両方のプロトコルを選択した場合、Oplocks機能を有効にすることは推奨しません。 |
データアクセスのSMB暗号化 | SMB暗号化機能の設定です。 SMB暗号化機能を有効にした場合、クライアントとETERNUS ディスクアレイ間の通信が暗号化されます。本機能を使用するには、クライアントがSMB 3.0に対応している必要があります。 |
アクセス許可設定に基づいた列挙 | ABE(Access Based Enumeration)機能の設定です。 ABE機能を有効にした場合、共有フォルダにアクセスしたユーザーが参照できないフォルダやファイルは表示されなくなります。 |
共有フォルダの作成先NASボリューム | 共有フォルダの作成先となるNASボリュームの選択です。 新規: NASボリュームを新規に作成します。 |
ボリューム名 | NASボリュームに付ける名前です。 入力条件は以下のとおりです。
|
NAS FSブロックサイズ | NASファイルシステムのブロックサイズの選択です。 ブロックサイズを大きくすると、ボリュームの最大容量とファイルの最大サイズが増えますが、容量効率は低下します。 |
ボリューム容量 | NASボリュームの容量です。 NASボリュームには自動的に300GBのシステム領域が確保されます。 入力条件は以下のとおりです。
ただし、作成可能なファイルシステムの容量は、装置のモデル、ファームウェア版数、およびNASファイルシステムのブロックサイズによって異なります。ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルに記載されているファイルシステムの仕様を参照してください。 |
ボリューム番号 | NASボリュームの番号です。 入力条件は以下のとおりです。
ただし、指定可能な番号の上限は、対象装置に作成できるボリュームの数と内部ボリューム数によって異なります。ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルに記載されているボリュームの仕様を確認してください。 NASボリュームの筐体間バックアップを行う場合、かつファームウェア版数がV10L51より前のETERNUS DX200 S3, DX500 S3/DX600 S3の場合は、REC先装置のNASボリュームと同じ番号を指定する必要があります。 |
TPPの選択 | NASボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールです。 存在するシン・プロビジョニングプールが1つの場合は、自動的に選択されます。 |
NASボリュームの選択 | 共有フォルダの作成先のNASボリュームを選択します。 存在するNASボリュームが1つの場合は、自動的に選択されます。 |
注意
[データアクセスのSMB暗号化]を"Enable"にした場合、SMB 3.0に未対応のクライアントは共有フォルダにアクセスできません。
必要な情報を入力したあと、画面右下の[次へ]ボタンをクリックします。
NASバックアップの設定画面が表示されます。
入力項目 | 説明 |
---|---|
NASバックアップの設定 | NASバックアップを設定するかどうかの選択です。 すでにNASバックアップが設定されている場合は、"Yes"が自動選択されます。 |
バックアップ先ボリューム | バックアップ先となるNASバックアップボリュームを新規作成するかどうかの選択です。 新規: NASバックアップボリュームを新規に作成します。 すでにNASバックアップが設定されている場合は、"既存"が選択されます。 |
TPPの選択 | NASバックアップボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールです。 NASボリュームとは別のシン・プロビジョニングプールを選択することを推奨します。 存在するシン・プロビジョニングプールが1つの場合は、自動的に選択されます。 |
NASバックアップボリュームの選択 | バックアップ先となるNASバックアップボリュームの選択です。 共有フォルダ作成先のNASボリュームと同じ容量で、NASバックアップが設定されていないNASバックアップボリュームが表示されます。 すでにNASバックアップが設定されている場合は、設定済みのNASバックアップボリュームを表示します。 |
参考
NASバックアップの設定を行う場合、以下の値で、NASバックアップボリューム、コピーグループ、およびコピーペアが自動で構築されます。
NASバックアップボリューム
設定内容 | 設定値 |
---|---|
ボリューム名 | [NASボリューム名]$bak_[N] (注) |
ボリューム容量 | 共有フォルダ作成先のNASボリュームと同じ |
ボリューム種別 | 共有フォルダ作成先のNASボリュームと同じ |
作成先のシン・プロビジョニングプール | ユーザーが選択したシン・プロビジョニングプール |
注: [N]は0からの連番です。桁数は変動します。
コピーグループ
設定内容 | 設定値 |
---|---|
コピーグループ名 | NAS_QuickOPC_[NASボリューム名]_[N] (注1、注2) |
コピーグループタイプ | QuickOPC |
注1: [N]は0からの連番です。桁数は変動します。
注2: [NASボリューム名]の以下の文字以外は、シャープ(#)に置換されます。
半角英数字、マイナス(-)、アンダースコア(_)、シャープ(#)、ピリオド(.)、プラス(+)
コピーペア
設定内容 | 設定値 |
---|---|
コピー元ボリューム | NASボリューム |
コピー先ボリューム | NASバックアップボリューム |
必要な情報を入力したあと、画面右下の[次へ]ボタンをクリックします。
NASスナップショットの設定画面が表示されます。
入力項目 | 説明 |
---|---|
自動スナップショットの使用 | NASスナップショットを使用するかどうかの選択です。 Yes: NASスナップショットを使用する場合に選択します。 すでにNASスナップショットを使用している場合は、"Yes"が自動選択され、変更できません。 |
スナップショット世代数 | 保持したいスナップショットの世代数です。 入力条件は以下のとおりです。
設定可能なNASスナップショットの世代数は、装置のモデルとファームウェア版数、および対象装置に設定されているNASスナップショットの総世代数によって異なります。対象装置に設定可能なNASスナップショットの最大世代数を超えないように、本項目を設定してください。 すでにNASスナップショットを使用している場合は、変更できません。 |
スケジュール設定 | スナップショットを採取するスケジュールの設定です。
すでにNASスナップショットを使用している場合は、変更できません。 |
NASスナップショットボリュームを作成するRAIDグループの選択 | NASスナップショットボリュームの作成先のRAIDグループです。 存在するRAIDグループが1つの場合は、自動的に選択されます。 すでに設定されている場合は、設定されたRAIDグループだけが表示されます。 |
ポイント
スナップショットは、ETERNUS ディスクアレイに設定された時刻を基準に採取されます。
[自動スナップショットの使用]を"No"から"Yes"に変更した場合、スナップショットの採取が自動で開始されます。
参考
NASスナップショットの使用を開始する場合、NASスナップショットボリュームが自動作成されます。
NASスナップショットボリュームは、以下の値で構築されます。
NASスナップショットボリューム
設定内容 | 設定値 |
---|---|
ボリューム名 | [NASボリューム名]$snap_[N] (注) |
ボリューム容量 | 共有フォルダ作成先のNASボリュームと同じ |
ボリューム種別 | SDV |
作成先のRAIDグループ | ユーザーが選択したRAIDグループ |
注: [N]は0からの連番です。桁数は変動します。
必要な情報を入力したあと、画面右下の[次へ]ボタンをクリックします。
アクセス設定画面が表示されます。
入力項目 | 説明 |
---|---|
所有者 | 共有フォルダに対するアクセス権を付与する所有者です。 認証サーバ上のユーザー名を入力します。root(初期値)を設定した場合は、業務LAN上のすべてのクライアントからアクセス可能となります。 入力条件は以下のとおりです。
|
グループ | 共有フォルダに対するアクセス権を付与するグループです。 認証サーバ上のグループ名を入力します。root(初期値)を設定した場合は、業務LAN上のすべてのグループからアクセス可能となります。 入力条件は以下のとおりです。
|
許可ホスト | 共有フォルダに対するホスト単位のアクセス許可設定です。 許可するホストを1つも指定しない場合は、すべてのホストを許可します。 入力条件は以下のとおりです。
以下の書式で入力してください。複数指定する場合は、コンマ(,)を区切り文字として使用してください。
|
拒否ホスト | 共有フォルダに対するホスト単位のアクセス拒否設定です。 入力条件は以下のとおりです。
以下の書式で入力してください。複数指定する場合は、コンマ(,)を区切り文字として使用してください。
|
rootアクセス許可ホスト | 共有フォルダに対するroot権限でのアクセスを許可するホスト単位の設定です。 入力条件は以下のとおりです。
以下の書式で入力してください。複数指定する場合は、コンマ(,)を区切り文字として使用してください。
NFS許可ホストに設定したホストだけを設定できます。 rootアクセス許可ホストの設定の詳細は、利用している製品の運用ガイド(『Express 運用ガイド』または『Storage Cruiser 運用ガイド』)の、「運用」の章にある「共有フォルダの作成」の「共有フォルダへのホストアクセス設定」を参照してください。 |
種別 | CIFSアクセス許可を行う対象です。 User: ユーザーを対象とする場合に選択します。 |
名前 | CIFSアクセス許可を行う対象の名前です。 入力条件は以下のとおりです。
|
参考
[許可ホスト]と[拒否ホスト]の設定は、以下のルールで運用されます。
[許可ホスト]と[拒否ホスト]に同一アドレスを入力した場合、許可ホストが優先される
[許可ホスト]と[拒否ホスト]の両方を入力した場合、指定されていないすべてのアドレスが許可される
上記ルールを基にした共有フォルダへのアクセス条件は、以下のとおりです。
ここでは、IP Address AはSubnet Aに、IP Address BはSubnet Bに含まれるものとして説明しています。
[拒否ホスト]の設定 | [許可ホスト]の設定 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
指定あり (下記のアドレスを指定) | 指定なし | |||||
IP Address A | IP Address B | Subnet A | Subnet B | - | ||
指定あり | IP Address A | すべてのアドレスを許可。 | IP Address Aだけ拒否。 | IP Address Aだけ拒否。 | IP Address Aだけ拒否。 | IP Address Aだけ拒否。 |
IP Address B | IP Address Bだけ拒否。 | すべてのアドレスを許可。 | IP Address Bだけ拒否。 | IP Address Bだけ拒否。 | IP Address Bだけ拒否。 | |
Subnet A | IP Address A以外のSubnet Aを拒否。 | Subnet Aだけ拒否。 | すべてのアドレスを許可。 | Subnet Aだけ拒否。 | Subnet Aだけ拒否。 | |
Subnet B | Subnet Bだけ拒否。 | IP Address B以外のSubnet Bを拒否。 | Subnet Bだけ拒否。 | すべてのアドレスを許可。 | Subnet Bだけ拒否。 | |
指定なし | - | IP Address Aだけ許可。 | IP Address Bだけ許可。 | Subnet Aだけ許可。 | Subnet Bだけ許可。 | すべてのアドレスを許可。 |
CIFSアクセス許可の設定は、以下のルールで運用されます。
[種別]および[名前]が設定されている共有フォルダにCIFSプロトコルでアクセスするときは、書込み権限の設定が無視される
共有フォルダに[種別]および[名前]が設定されている場合、指定していないユーザー/グループは、その共有フォルダにCIFSプロトコルでアクセスできない
[種別]に"Everyone"を指定した場合は、全ユーザーに対して同じアクセス許可レベルが設定される
ユーザーとユーザーが属するグループに異なるアクセス許可レベルを指定した場合、"Read/Write"が優先される
上記ルールを基にした、CIFSプロトコルでの共有フォルダへのアクセス条件は、以下のとおりです。
表内では、「Read Only」を「RO」、「Read/Write」を「RW」と略記しています。
設定内容 | 設定されるCIFSアクセス許可 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
書込み | User | Group | group-A | group-B | 左記以外の | ||||
Read Only | Read/Write | Read Only | Read/Write | user-A | user-A | user-B | user-B | ||
No | - | - | - | - | RO | RO | RO | RO | RO |
Yes | - | - | - | - | RW | RW | RW | RW | RW |
No | - | - | - | Everyone | RW | RW | RW | RW | RW |
Yes | - | - | Everyone | - | RO | RO | RO | RO | RO |
No | - | user-A | - | - | RW | - | - | - | - |
Yes | user-B | - | - | - | - | - | RO | - | - |
No | - | - | - | group-A | RW | RW | - | - | - |
Yes | - | - | group-A | - | RO | RO | - | - | - |
No | - | user-A | - | group-B | RW | - | RW | RW | - |
Yes | user-B | - | - | group-A | RW | RW | RO | - | - |
Yes | - | user-A | group-A | - | RW | RO | - | - | - |
Yes | user-A | - | - | group-A | RW | RW | - | - | - |
Yes | user-A | - | - | Everyone | RW | RW | RW | RW | RW |
Yes | - | user-A | Everyone | - | RW | RO | RO | RO | RO |
必要な情報を入力したあと、画面右下の[次へ]ボタンをクリックします。
クォータ設定画面が表示されます。
入力項目 | 説明 |
---|---|
ディスク使用量(警告値) | クォータ対象に設定するディスク使用量の警告値です。 入力条件は以下のとおりです。
0を指定した場合、未設定(制限なし)となります。 |
ディスク使用量(制限値) | クォータ対象に設定するディスク使用量の制限値です。 入力条件は以下のとおりです。
0を指定した場合、未設定(制限なし)となります。 |
ファイル数(警告値) | クォータ対象に設定するファイル数の警告値です。 入力条件は以下のとおりです。
0を指定した場合、未設定(制限なし)となります。 |
ファイル数(制限値) | クォータ対象に設定するファイル数の制限値です。 入力条件は以下のとおりです。
0を指定した場合、未設定(制限なし)となります。 |
ポイント
上記のすべての入力項目に0を指定した場合は、共有フォルダに対するクォータ設定が行われません。
警告値を設定している場合、警告値を超過すると、警告値を超過したことを示すイベントがクォータのログ画面に表示されます。
制限値を設定している場合、制限値に到達すると、共有フォルダへの書込み時にエラーとなります。
必要な情報を入力したあと、画面右下の[次へ]ボタンをクリックします。
情報確認画面が表示されます。
入力した情報が正しいことを確認したあと、画面右下の[作成]ボタンをクリックします。
参考
[共有フォルダの作成先NASボリューム]で"新規"を選択した場合、NASボリュームの作成処理後に共有フォルダが作成されます。[共有フォルダの作成先NASボリューム]で"新規"を選択したあとに共有フォルダの作成に失敗した場合、NASボリュームが残った状態になります。共有フォルダの作成を再実行する場合は、[共有フォルダの作成先NASボリューム]で"既存"を選択し、該当のNASボリュームを指定してください。NASボリュームを作り直す場合は、ボリューム管理画面から残っているNASボリュームを削除したあと、共有フォルダの作成操作を再実行してください。NASボリュームの削除方法は、「9.7.3 ボリュームの削除」を参照してください。