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Interstage Navigator ServerV9.6.0 セットアップガイド(クラスタ・負荷分散システム編)
FUJITSU Software

2.2.1 Solaris版の場合の設定方法

Navigatorサーバが、Solaris版の場合の設定方法を説明します。

Navigatorを負荷分散システムで運用する場合の設定手順を以下に示します。

動作確認は、1から4までの各手順の終了時点で、それぞれ実施してください。

  1. Navigatorサーバの負荷分散システムの設定

    1. 共用ディスクの準備

    2. Navigatorサーバのインストール

    3. ユーザ登録

    4. Navigatorサーバのセットアップ

    5. 辞書ディレクトリの共用ディスクへの設置

    6. 環境変数の設定

    7. Navigatorサーバへの接続の確認

    8. 辞書のセットアップ

  2. IPCOM(Navigatorサーバ分散用)の設置

  3. Navigator Webコンポーネントの設定

    1. Navigator Webコンポーネントの負荷分散システムの設定

    2. 動作確認

  4. IPCOM(Navigator Webコンポーネント分散用)の設置

    1. Navigator Webコンポーネント分散用IPCOMの設置

    2. 負荷分散システムの動作確認

2.2.1.1 共用ディスクの準備

負荷分散システムでは、各ノードで辞書ディレクトリを共有するため、各ノードから同時アクセスをするための共用ディスクが必要となります。環境設定は、以下のとおりです。

2.2.1.2 Navigatorサーバのインストール

利用するノードすべてに、Navigatorサーバをインストールします。

Navigatorサーバのインストールディレクトリや、ポート番号などの設定は、すべてのノードで同一にしてください。

注意

Navigatorサーバは、共用ディスクにはインストールできません。必ず、ローカルディスクにインストールしてください。

2.2.1.3 ユーザ登録

Navigatorのユーザ登録は、以下の2つのどちらかで行います。

エンタープライズ認証の場合

エンタープライズ認証の場合は、各ノードで、共通の認証システムを利用できます。同じ認証システムを使用することで、登録ユーザの更新が発生した場合、1つの認証システムに対して行うだけで、登録作業が完了します。

OS認証の場合

すべてのノードに、OSのユーザを登録します。

必ず、すべてのノードで、同じユーザを登録してください。

2.2.1.4 Navigatorサーバのセットアップ

“Navigator Server セットアップガイド Vol.1”を参照して、必要なセットアップを実施します。

環境設定ファイルなど、各ノードで同じ設定にしてください。

2.2.1.5 辞書ディレクトリの共用ディスクへの設置

辞書ディレクトリを共用ディスクへ設置するために、認証タイプ設定ファイル(.rn_auth_type)を以下のように設定します。

OS認証で運用する場合には、必ず専用実効ユーザモードでの運用が必要となります。

メンテナンス用ノードで、認証タイプ設定ファイルを設定後、設定した認証タイプ設定ファイルを各ノードへコピーしてください。

  1. 認証タイプ設定ファイル「.rn_auth_type」の設定

    インストール後に、メンテナンス用ノードで、認証タイプ設定ファイル「.rn_auth_type」の辞書ディレクトリの記述を共用ディスクのパスにしてください。

    共用ディスクのパスへは、上位のディレクトリも含め、Navigatorの実効ユーザでアクセスできるようにしてください。認証ログディレクトリは、ローカルディスク上のファイルを指定します。

    【例】:共用ディスクを/pubに設定した場合(エンタープライズ認証の場合)

    2,/pub/navidic/,naviuser,/var/tmp/navilog/

  2. 各ノードへ、認証タイプ設定ファイルをコピー

    認証タイプ設定ファイル「.rn_auth_type」を変更した後、各ノードへ、認証タイプ設定ファイル「.rn_auth_type」をコピーします。

2.2.1.6 環境変数の設定

以下の環境変数を設定してください。

その他の環境変数については、各機能の設定方法を参照して、設定してください。

環境変数

設定内容

RN_LOADBALANCE_MODE

負荷分散運用を行う場合にYESを指定します。

RN_LOADBALANCE_MODE=YES

RN_NODE_NAME

負荷分散運用を構成するノードごとにノード固有の名前(ホスト名など)を記述してください。

設定例)RN_NODE_NAME=node1

※各ノードで設定値が異なります。

RN_DATA_PORT_IPADDR

Navigator WebコンポーネントおよびNavigator管理ツールから接続可能な、NavigatorサーバのIPアドレスを指定します。通常はノード自身のIPアドレスを指定します。NAT機能などでIPアドレス変換している場合は、Navigator WebコンポーネントおよびNavigator管理ツールから接続可能なIPアドレスを指定します。

  • 設定例:IPv6の場合
    RN_DATA_PORT_IPADDR=3ffe:5ff:aa00::1

  • 設定例:IPv4の場合
    RN_DATA_PORT_IPADDR=123.45.67.89

※各ノードで設定値が異なります。

RN_EXCLUSION_DIR

共用ディスクのディレクトリ名を絶対パス名で指定します。

ノード間の排他制御するために、共用ディスクを使用します。指定したディレクトリには、Navigatorサーバの制御ファイルを出力します。

設定例)RN_EXCLUSION_DIR=/pub/navi/excl

このディレクトリには、実効ユーザに対して、読み書き実行権限が必要です。

※各ノードで同じディレクトリを設定します。

RN_MSGRECEIVE_CONTROL

負荷分散システムでは、メッセージ機能を使用しないでください。

RN_MSGRECEIVE_CONTROL=OFF

RN_DATA_PORT_NUM

Navigatorサーバは、データを転送するためのポートが動的に変わるため、環境変数「RN_DATA_PORT_NUM」を以下のように設定して、ポートを固定にします。

RN_DATA_PORT_NUM=1

※「RN_DATA_PORT_NUM=1」を設定した場合は、ファイル「/etc/services」に、ポート番号を設定してください。設定方法は、“Navigator Server セットアップガイド Vol.1”を参照してください。

Symfoware Serverの場合

Symfoware Serverを利用している場合は、上記に加えて、以下の環境変数を設定します。

環境変数

設定内容

RDBNAME

各ノードのSymfoware Serverのロードシェア機能で指定されているRDBシステム名を設定します。

設定例)RDBNAME=RDBSYS1

※各ノードで設定値が異なります。

RDBDB

Navigatorで、使用するデータベース名を指定します。

設定例)RDBDB=NAVIDB

※各ノードで同じデータベース名を設定します。

RN_SYMFOWARE/RDB_LOADSHARE

YESに設定します。

RN_SYMFOWARE/RDB_LOADSHARE=YES

Oracleの場合

Oracleを利用している場合は、上記に加えて、以下の環境変数を設定します。

環境変数

設定内容

RN_ORACLE_DB

Oracle RACで共通のデータベース名を指定してください。

設定例)RN_ORACLE_DB=ORCL

ポイント

RN_ORACLE_DBを設定すると、ORACLE_SIDは、無効になりますので、環境設定ファイルから、ORACLE_SIDを削除してください。

TWO_TASK

Oracle RACで共通のサービス名を指定してください。

通常はOracleのグローバルデータベース名と同じ値です。

設定例)TWO_TASK=ORCL

ログファイルの出力先の設定

以下の機能を使用してログファイルを出力する場合、環境変数に指定するログファイルの出力先は、ノードごとに異なる出力先となるようにしてください。

2.2.1.7 Navigatorサーバへの接続の確認

Navigatorサーバの環境が正しく設定されていることを、クライアントから接続して確認します。

ユーザ管理機能を利用している場合は、Navigatorサーバを運用開始してから、確認作業を行ってください。

Navigatorサーバの運用開始

ユーザ管理機能を利用している場合は、以下の手順で、Navigatorサーバの運用を開始します。

  1. ログオン

    サーバにログオンしてスーパーユーザに切り替えます。

  2. 開始

    以下のコマンドを実行し、運用を開始します。コマンドの詳細は、“Navigator Server コマンドリファレンス”を参照してください。

    rn_start [-n <接続数最大値>] -f <ファイルのパス名> [-s]

Navigatorサーバへの接続の確認

Navigator Windowsクライアントを利用して、各ノードに直接、接続できることを確認してください。

2.2.1.8 辞書のセットアップ

辞書をセットアップします。以下の手順で辞書をセットアップしてください。

  1. Navigator辞書管理ツールから、メンテナンス用ノードに接続して、辞書をセットアップしてください。辞書のセットアップについては、“Navigator Server 管理者ガイド(辞書管理ツール)”を参照してください。

  2. Navigator Windowsクライアントから、各ノードに直接接続して、正しく動作するかどうかを確認してください。