ここでは、管理対象サーバが起動しない場合のトラブルシューティングについて説明します。
HBA address renameを使用している場合
本製品でサーバのHBAにWWNを設定した値は、サーバの電源を再度ONにしたときに、マネージャーからの制御でサーバのHBAにWWNが設定されています。
管理サーバ異常時には、HBA address rename設定サービスでサーバのHBAのWWNが設定されます。
以下の手順で、確認と対処を行ってください。
直前にサーバを交換した場合、サーバ交換後のハードウェア情報の再設定が行われており、正常終了しているか確認します。
詳細は、「運用ガイド VE」の「6.2.2 ハードウェア情報の再設定」および「6.3.1 ハードウェア情報の再設定」を参照してください。
ストレージ環境を確認します。
HBA address renameで設定したWWNを利用してサーバとストレージのデバイスのアクセスパスを確認します。アクセスパスが設定されていない場合は設定します。
詳細は、「設計ガイド VE」の「8.2 ストレージ環境の設定」を参照してください。
マネージャーの起動状態を確認します。
マネージャーの起動状態の確認方法については、「運用ガイド VE」の「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。
マネージャーの起動状態に応じて、以下のどちらかの対処を行います。
マネージャーが起動されていない場合
マネージャーを起動します。
サーバの故障などが原因で、マネージャーが起動できない場合、手順5.を行ったあと、サーバの復旧を行います。
マネージャーが起動されている場合
マネージャーの起動のタイミングが原因で、マネージャーから管理対象サーバの制御に失敗した可能性があるため、管理対象サーバを再起動します。
マネージャーが起動されていても、管理LANで利用しているNICのLAN、LANスイッチが故障している場合は管理対象サーバが起動しません。手順5.を行ったあと、LANの復旧を行います。
HBA address rename設定サービスの起動状態を確認します。
HBA address rename設定サービス用サーバで、本サービスの起動状態を確認します。
本サービスを設定したサーバが起動されていない場合は起動し、そのあと管理対象サーバを起動します。
このとき、管理サーバと最終同期した状態でサーバのHBAのWWNが設定されます。
管理対象サーバのコンソールを確認します。
管理対象サーバのコンソール画面から、起動処理が正常終了しているか確認します。
エラーメッセージが出力されている場合、「メッセージ集」の該当するメッセージIDの対処を行ってください。
管理対象サーバがPRIMERGY BXシリーズ以外の場合、管理対象サーバの登録時に設定したMACアドレスが正しいか確認します。設定が誤っている場合、ハードウェア情報を再設定します。
設定されているMACアドレスは、物理サーバのリソース詳細で確認できます。
確認方法については、「操作ガイド VE」の「A.6 リソース詳細」を参照してください。
以下のネットワーク環境を確認します。
管理サーバと管理対象サーバ間の通信ができるか
管理対象サーバと同一ネットワークでDHCPサーバまたはPXEサーバが動作していないか
管理サーバと管理対象サーバが異なるサブネットに属する場合、ルータのDHCPリレーエージェントが正しく設定されているか
VIOMを利用している場合
VIOM上でサーバのHBAに設定されたWWNや、NICに設定されたMACアドレス、ブート設定、ネットワーク設定を確認します。
VIOMのクライントを開き、管理対象サーバに設定されたサーバプロファイルの設定が正しいか確認します。
ストレージ環境を確認します。
サーバのHBAに設定されたWWNや、NICに設定されたMACアドレス、ブート設定が正しいストレージ装置とボリュームにアクセスできるか確認します。設定されていない場合、正しいアクセスパスを設定します。
詳細は、「設計ガイド VE」の「8.2 ストレージ環境の設定」を参照してください。