ページの先頭行へ戻る
ServerView Resource Orchestrator V3.1.0 トラブルシューティング集

4.1 イメージまたはクローニングイメージに関する操作

イメージ採取に失敗したあと、イメージプールに登録されないイメージがVM管理製品上に残ったままなる

[説明]

イメージ採取中に以下の事象が発生し、イメージの作成に失敗した場合、イメージプールに登録されないイメージが、VM管理製品上に残ったままになる場合があります。この場合、以下のメッセージがイベントログに出力されます。

メッセージの詳細は、「メッセージ集」の「メッセージ番号 67397」と「メッセージ番号 61143」を参照してください。

[対処]

マネージャーが起動されているか確認し、以下の手順で復旧してください。

  1. 上記エラーメッセージに関連するリソース名をRORコンソールのイベントログで確認します。メッセージ番号 61143のリソース名にはイメージ名が表示されます。

  2. 手順1.で確認したイメージ名が表示されているメッセージ番号 21161のイベントログが出力されるのを待ちます。このメッセージにはイメージ名と世代数が表示されます。

  3. VM管理画面を表示し、イメージ名@世代のイメージが存在しているか確認してください。

  4. 手順3.でイメージが存在していた場合、そのイメージをVM管理画面から削除してください。

    イメージの削除方法については、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

  5. 手順4.で削除したイメージ名が表示されているメッセージ番号 21162のイベントログが出力されるのを待ちます。そのあと、イメージの採取を再実行してください。


クローニングイメージの採取を行うとメッセージ番号 21161またはメッセージ番号 21162が表示される。

[説明]

仮想L-Serverの場合でVM種別がHyper-VのL-Serverからクローニングイメージの採取を行うと、以下のメッセージがイベントログに出力される場合があります。

objには、"!temp_ror"から始まる名前のVMゲスト名が表示されます。

  • FJSVrcx:INFO:21161:obj:VM guest is detected.

  • FJSVrcx:INFO:21162:obj:VM guest is lost.

メッセージの詳細は、「メッセージ集」の「メッセージ番号 21161」と「メッセージ番号 21162」を参照してください。

[対処]

対処は必要ありません。


イメージを指定したL-Serverの作成に失敗し、メッセージ番号 67390が表示される。

[説明]

イメージを指定したL-Serverの作成に失敗し、以下のメッセージが出力されます。

FJSVrcx:ERROR:67390:creating VM guest failed. detail=(customize VMゲスト名:task result error,vmerrno=104,ip= IPアドレス)

メッセージの詳細は、「メッセージ集」の「メッセージ番号 67390」を参照してください。

[対処]

L-Server作成時に指定したイメージのOS種別と、インストールされているOSのOS種別が異なっている可能性があります。

イメージのOS種別は、イメージ採取元のL-Serverから引き継がれます。そのため、イメージ採取元のL-ServerのOS種別とインストールされているOS種別が一致しているか確認してください。

一致しない場合、イメージ採取元のL-ServerのOS種別を正しいOS種別に設定したあと、再度イメージを採取し、L-Serverを作成してください。

ただし、イメージを指定して作成したL-ServerのOS種別は変更できません。L-ServerのOS種別を変更できない場合、サーバ仮想化ソフトウェア上で、L-ServerのVMゲストのOS種別を正しいOS種別に設定したあと、再度イメージを採取し、L-Serverを作成してください。

なお、誤った設定で採取したイメージは削除してください。

L-ServerのOS種別の変更については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「17.2.1 仕様変更」を参照してください。
サーバ仮想化ソフトウェアでVMゲストのOS種別を変更する方法については、各製品のマニュアルを参照してください。


VM種別が"RHEL-Xen"のL-Serverで、クローニングイメージを採取した際、メッセージ番号 67999が表示され、クローニングイメージの採取に失敗する場合がある。

[説明]

VM種別が"RHEL-Xen"のL-Serverで、クローニングイメージを採取した際に、以下のエラーが出力され、クローニングイメージの採取に失敗する場合があります。

FJSVrcx:ERROR:67999:internal error, database conflict

[対処]

クローニングイメージ採取時に-nameオプションで指定した文字列が、指定できる文字数を超えている可能性があります。適切な文字数を指定し、再実行してください。

-nameオプションの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「4.1 rcxadm image」を参照してください。

ステムイメージのバックアップ・リストア、クローニングイメージの採取・配付がエラーになる場合がある。物理サーバ】【Hyper-V】

「導入ガイド VE」の「2.2.2 インストール【Windows】【Hyper-V】」の[管理サーバ情報の登録]画面、または「導入ガイド VE」の「2.2.3 インストール【Linux】【VMware】【Xen】【KVM】【Oracle VM】」で設定した管理サーバのIPアドレスが誤っている場合、システムイメージのバックアップ・リストア、またはクローニングイメージの採取と配付で、以下のエラーメッセージが表示されます。

FJSVrcx:ERROR:68295:deployment engine error:
no response from the managed server node. invalid BIOS setting found detail

detail

エラーの詳細を示す情報が表示されます。

以下の手順で、設定内容の確認と変更を行ってください。

【Windows】【Hyper-V】

  1. 管理対象サーバで[スタート]-[ファイル名を指定して実行(R)]を選択し、以下を実行します。

    インストールフォルダー\Agent\scw\config.bat

    設定されている管理サーバのIPアドレスとポート設定が表示されます。

    注意

    "デプロイメントサーバ"を"管理サーバ"に読み替えてください。

  2. デプロイメントサーバの欄に管理サーバのIPアドレス、または、サーバ名が正しく設定されているか確認します。

    設定が誤っている場合、表示されている値を変更し、<OK>ボタンをクリックします。

    注意

    サーバ名を入力する場合、サーバ名から管理サーバの管理対象サーバ側のIPアドレスが解決できるか確認してください。

    クライアントエージェントの再起動を問う確認ダイアログが表示されます。

  3. <はい(Y)>ボタンをクリックします。

【Linux】

  1. 管理対象サーバで/etc/scwagent.confを参照します。

    管理サーバのIPアドレスと使用中のポート設定が確認できます。

  2. server_ipの欄に管理サーバのIPアドレスまたはサーバ名が、正しく設定されているか確認します。

    設定が誤っている場合、scwagent.confを直接編集し、管理対象サーバを再起動します。

エラーの原因を取り除いたあと、「メッセージ集」の「メッセージ番号 68295」の手順4.に従って、再操作してください。

設定内容を確認した結果、問題がない場合、「メッセージ集」の「メッセージ番号 68295」の対処を行ってください。

ネージャを再インストールしたあと、クローニングがエラーになる場合がある。

ここでは、マネージャーを再インストールしたあと、クローニングイメージの採取・配付がエラーになる場合のトラブルシューティングについて説明します。

すでにサーバを登録したことがあるマネージャーを再インストールすると、以下の場合に、マネージャーとエージェントの間の証明書が不一致になり、クローニングイメージの採取・配付を行っている途中で、通信ができずにエラーになることがあります。

この場合、以下の方法で対処を行ってください。
問題解決後、同じ証明書の問題を避けるために、本問題の原因となっている証明書を含んだクローニングイメージについて、再採取することをお勧めします。


証明書の確認

確認方法

  1. 管理サーバ上で以下のコマンドを実行し、マネージャーを停止後、SSL証明書のデータを表示します。

    【Windowsマネージャー】

    >"インストールフォルダ\SVROR\Manager\bin\rcxadm" mgrctl stop <RETURN>
    >"インストールフォルダ\SVROR\Manager\bin\rcxadm" certctl list <RETURN>

    【Linuxマネージャー】

    # /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm mgrctl stop <RETURN>
    # /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm certctl list <RETURN>

    コマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「5.4 rcxadm certctl」と「5.11 rcxadm mgrctl」を参照してください。

    結果例

    Truststore:
    --------------

    キーストアのタイプ: jks
    キーストアのプロバイダ: SUN

    キーストアには4エントリが含まれます。

    client2, 2007/05/10, trustedCertEntry,
    証明書のフィンガープリント (MD5): 0F:4E:1C:DB:19:AE:3B:82:9D:74:93:6C:46:D8:7C:D2
    client1, 2007/05/10, trustedCertEntry,
    証明書のフィンガープリント (MD5): 9D:99:ED:88:C0:8F:32:26:60:FA:4C:96:A2:34:5A:45
    server4, 2007/05/11, trustedCertEntry,
    証明書のフィンガープリント (MD5): DC:E3:19:59:08:6D:C4:AD:B4:C7:F6:5C:E1:52:0A:1A (*1)
    server3, 2007/05/11, trustedCertEntry,
    証明書のフィンガープリント (MD5): 9B:EB:94:58:90:E8:09:BE:BD:FA:14:83:9D:87:3A:E4
    ...

    Keystore:
    --------------

    キーストアのタイプ: jks
    キーストアのプロバイダ: SUN

    キーストアには 2 エントリが含まれます。

    client, 2007/05/11, keyEntry,
    証明書のフィンガープリント (MD5):
    AA:55:85:54:6B:57:80:4F:8C:6E:2E:AA:7C:77:DB:F6 (*2)
    server, 2007/05/11, keyEntry,
    証明書のフィンガープリント (MD5):
    14:48:31:68:C9:CA:66:E1:E0:34:8A:FC:1C:17:19:EF

  2. エラーが発生した管理対象サーバ上で以下のコマンドを実行し、エージェントを停止後、SSL証明書データを表示します。

    【Windows】

    >"インストールフォルダ\Agent\bin\rcxadm" agtctl stop <RETURN>
    >"インストールフォルダ\Agent\bin\rcxadm" certctl list <RETURN>

    【Linux】

    # /opt/FJSVrcxat/bin/rcxadm agtctl stop <RETURN>
    # /opt/FJSVrcxat/bin/rcxadm certctl list <RETURN>

    【Solaris】

    # /opt/FJSVrcvat/bin/rcxadm agtctl stop <RETURN>
    # /opt/FJSVrcvat/bin/rcxadm certctl list <RETURN>

    コマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「5.2 rcxadm agtctl」と「5.4 rcxadm certctl」を参照してください。

    結果例

    Truststore:
    --------------

    キーストアのタイプ: jks
    キーストアのプロバイダ: SUN

    キーストアには 1 エントリが含まれます。

    client1, 2007/05/11, trustedCertEntry,
    証明書のフィンガープリント (MD5):
    AA:55:85:54:6B:57:80:4F:8C:6E:2E:AA:7C:77:DB:F6 (*2)
    ...

    Keystore:
    --------------

    キーストアのタイプ: jks
    キーストアのプロバイダ: SUN

    キーストアには1エントリが含まれます。

    server, 2007/05/11, keyEntry,
    証明書のフィンガープリント (MD5): DC:E3:19:59:08:6D:C4:AD:B4:C7:F6:5C:E1:52:0A:1A (*1)

  3. エージェントのKeystoreに含まれるフィンガープリントを確認します。

    (*1)で示す例のようにエージェントのKeystoreに含まれるフィンガープリントが、手順1.の「結果例」で示したマネージャーのTruststoreに含まれているか確認します。
    含まれていない場合、「対処方法」を参照し、対処を行ってください。

  4. エージェントのTruststoreに含まれるフィンガープリントを確認します。

    (*2)で示す例のようにエージェントのTruststoreに含まれるフィンガープリントが、手順1.の「結果例」で示したマネージャーのKeystoreに含まれているか確認します。
    含まれていない場合、「対処方法」を参照し、対処を行ってください。

対処方法

  1. エラーが発生した管理対象サーバ上で以下のコマンドを実行し、SSL証明書データを初期化後、エージェントを起動します。

    【Windows】

    >"インストールフォルダ\Agent\bin\rcxadm" certctl init <RETURN>
    >"インストールフォルダ\Agent\bin\rcxadm" agtctl start <RETURN>

    【Linux】

    # /opt/FJSVrcxat/bin/rcxadm certctl init <RETURN>
    # /opt/FJSVrcxat/bin/rcxadm agtctl start <RETURN>

    【Solaris】

    # /opt/FJSVrcvat/bin/rcxadm certctl init <RETURN>
    # /opt/FJSVrcvat/bin/rcxadm agtctl start <RETURN>

  2. 管理サーバ上で以下のコマンドを実行し、マネージャーを起動します。

    【Windowsマネージャー】

    >"インストールフォルダ\SVROR\Manager\bin\rcxadm" mgrctl start <RETURN>

    【Linuxマネージャー】

    # /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm mgrctl start <RETURN>