イメージ採取に失敗したあと、イメージプールに登録されないイメージがVM管理製品上に残ったままになる。
[説明]
イメージ採取中に以下の事象が発生し、イメージの作成に失敗した場合、イメージプールに登録されないイメージが、VM管理製品上に残ったままになる場合があります。この場合、以下のメッセージがイベントログに出力されます。
発生した事象
管理サーバやマネージャーのシステムダウンやリブート
クラスタソフトウェアやサーバ仮想化ソフトウェアのHA機能によってマネージャーが動作するサーバの切替え
メッセージ
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メッセージの詳細は、「メッセージ集」の「メッセージ番号 67397」と「メッセージ番号 61143」を参照してください。
[対処]
マネージャーが起動されているか確認し、以下の手順で復旧してください。
上記エラーメッセージに関連するリソース名をRORコンソールのイベントログで確認します。メッセージ番号 61143のリソース名にはイメージ名が表示されます。
手順1.で確認したイメージ名が表示されているメッセージ番号 21161のイベントログが出力されるのを待ちます。このメッセージにはイメージ名と世代数が表示されます。
VM管理画面を表示し、イメージ名@世代のイメージが存在しているか確認してください。
手順3.でイメージが存在していた場合、そのイメージをVM管理画面から削除してください。
イメージの削除方法については、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
手順4.で削除したイメージ名が表示されているメッセージ番号 21162のイベントログが出力されるのを待ちます。そのあと、イメージの採取を再実行してください。
クローニングイメージの採取を行うとメッセージ番号 21161またはメッセージ番号 21162が表示される。
[説明]
仮想L-Serverの場合でVM種別がHyper-VのL-Serverからクローニングイメージの採取を行うと、以下のメッセージがイベントログに出力される場合があります。
objには、"!temp_ror"から始まる名前のVMゲスト名が表示されます。
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メッセージの詳細は、「メッセージ集」の「メッセージ番号 21161」と「メッセージ番号 21162」を参照してください。
[対処]
対処は必要ありません。
イメージを指定したL-Serverの作成に失敗し、メッセージ番号 67390が表示される。
[説明]
イメージを指定したL-Serverの作成に失敗し、以下のメッセージが出力されます。
FJSVrcx:ERROR:67390:creating VM guest failed. detail=(customize VMゲスト名:task result error,vmerrno=104,ip= IPアドレス) |
メッセージの詳細は、「メッセージ集」の「メッセージ番号 67390」を参照してください。
[対処]
L-Server作成時に指定したイメージのOS種別と、インストールされているOSのOS種別が異なっている可能性があります。
イメージのOS種別は、イメージ採取元のL-Serverから引き継がれます。そのため、イメージ採取元のL-ServerのOS種別とインストールされているOS種別が一致しているか確認してください。
一致しない場合、イメージ採取元のL-ServerのOS種別を正しいOS種別に設定したあと、再度イメージを採取し、L-Serverを作成してください。
ただし、イメージを指定して作成したL-ServerのOS種別は変更できません。L-ServerのOS種別を変更できない場合、サーバ仮想化ソフトウェア上で、L-ServerのVMゲストのOS種別を正しいOS種別に設定したあと、再度イメージを採取し、L-Serverを作成してください。
なお、誤った設定で採取したイメージは削除してください。
L-ServerのOS種別の変更については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「17.2.1 仕様変更」を参照してください。
サーバ仮想化ソフトウェアでVMゲストのOS種別を変更する方法については、各製品のマニュアルを参照してください。
VM種別が"RHEL-Xen"のL-Serverで、クローニングイメージを採取した際、メッセージ番号 67999が表示され、クローニングイメージの採取に失敗する場合がある。
[説明]
VM種別が"RHEL-Xen"のL-Serverで、クローニングイメージを採取した際に、以下のエラーが出力され、クローニングイメージの採取に失敗する場合があります。
FJSVrcx:ERROR:67999:internal error, database conflict |
[対処]
クローニングイメージ採取時に-nameオプションで指定した文字列が、指定できる文字数を超えている可能性があります。適切な文字数を指定し、再実行してください。
-nameオプションの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「4.1 rcxadm image」を参照してください。
システムイメージのバックアップ・リストア、クローニングイメージの採取・配付がエラーになる場合がある。【物理サーバ】【Hyper-V】
「導入ガイド VE」の「2.2.2 インストール【Windows】【Hyper-V】」の[管理サーバ情報の登録]画面、または「導入ガイド VE」の「2.2.3 インストール【Linux】【VMware】【Xen】【KVM】【Oracle VM】」で設定した管理サーバのIPアドレスが誤っている場合、システムイメージのバックアップ・リストア、またはクローニングイメージの採取と配付で、以下のエラーメッセージが表示されます。
FJSVrcx:ERROR:68295:deployment engine error: |
エラーの詳細を示す情報が表示されます。
以下の手順で、設定内容の確認と変更を行ってください。
【Windows】【Hyper-V】
管理対象サーバで[スタート]-[ファイル名を指定して実行(R)]を選択し、以下を実行します。
インストールフォルダー\Agent\scw\config.bat |
設定されている管理サーバのIPアドレスとポート設定が表示されます。
注意
"デプロイメントサーバ"を"管理サーバ"に読み替えてください。
デプロイメントサーバの欄に管理サーバのIPアドレス、または、サーバ名が正しく設定されているか確認します。
設定が誤っている場合、表示されている値を変更し、<OK>ボタンをクリックします。
注意
サーバ名を入力する場合、サーバ名から管理サーバの管理対象サーバ側のIPアドレスが解決できるか確認してください。
クライアントエージェントの再起動を問う確認ダイアログが表示されます。
<はい(Y)>ボタンをクリックします。
【Linux】
管理対象サーバで/etc/scwagent.confを参照します。
管理サーバのIPアドレスと使用中のポート設定が確認できます。
server_ipの欄に管理サーバのIPアドレスまたはサーバ名が、正しく設定されているか確認します。
設定が誤っている場合、scwagent.confを直接編集し、管理対象サーバを再起動します。
エラーの原因を取り除いたあと、「メッセージ集」の「メッセージ番号 68295」の手順4.に従って、再操作してください。
設定内容を確認した結果、問題がない場合、「メッセージ集」の「メッセージ番号 68295」の対処を行ってください。
マネージャーを再インストールしたあと、クローニングがエラーになる場合がある。
ここでは、マネージャーを再インストールしたあと、クローニングイメージの採取・配付がエラーになる場合のトラブルシューティングについて説明します。
すでにサーバを登録したことがあるマネージャーを再インストールすると、以下の場合に、マネージャーとエージェントの間の証明書が不一致になり、クローニングイメージの採取・配付を行っている途中で、通信ができずにエラーになることがあります。
マネージャーだけを再インストールし、「導入ガイド VE」の「11.1.2 アンインストール【Windowsマネージャー】」または「11.1.3 アンインストール【Linuxマネージャー】」に記載されている一時保存した証明書の格納作業を行わなかった場合
マネージャーとエージェントを再インストールし、再インストールする前に採取したクローニングイメージを配付した場合
この場合、以下の方法で対処を行ってください。
問題解決後、同じ証明書の問題を避けるために、本問題の原因となっている証明書を含んだクローニングイメージについて、再採取することをお勧めします。
証明書の確認
確認方法
管理サーバ上で以下のコマンドを実行し、マネージャーを停止後、SSL証明書のデータを表示します。
【Windowsマネージャー】
>"インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm" mgrctl stop <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm mgrctl stop <RETURN> |
コマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「5.4 rcxadm certctl」と「5.11 rcxadm mgrctl」を参照してください。
結果例
Truststore: |
エラーが発生した管理対象サーバ上で以下のコマンドを実行し、エージェントを停止後、SSL証明書データを表示します。
【Windows】
>"インストールフォルダー\Agent\bin\rcxadm" agtctl stop <RETURN> |
【Linux】
# /opt/FJSVrcxat/bin/rcxadm agtctl stop <RETURN> |
【Solaris】
# /opt/FJSVrcvat/bin/rcxadm agtctl stop <RETURN> |
コマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「5.2 rcxadm agtctl」と「5.4 rcxadm certctl」を参照してください。
結果例
Truststore: |
エージェントのKeystoreに含まれるフィンガープリントを確認します。
(*1)で示す例のようにエージェントのKeystoreに含まれるフィンガープリントが、手順1.の「結果例」で示したマネージャーのTruststoreに含まれているか確認します。
含まれていない場合、「対処方法」を参照し、対処を行ってください。
エージェントのTruststoreに含まれるフィンガープリントを確認します。
(*2)で示す例のようにエージェントのTruststoreに含まれるフィンガープリントが、手順1.の「結果例」で示したマネージャーのKeystoreに含まれているか確認します。
含まれていない場合、「対処方法」を参照し、対処を行ってください。
対処方法
エラーが発生した管理対象サーバ上で以下のコマンドを実行し、SSL証明書データを初期化後、エージェントを起動します。
【Windows】
>"インストールフォルダー\Agent\bin\rcxadm" certctl init <RETURN> |
【Linux】
# /opt/FJSVrcxat/bin/rcxadm certctl init <RETURN> |
【Solaris】
# /opt/FJSVrcvat/bin/rcxadm certctl init <RETURN> |
管理サーバ上で以下のコマンドを実行し、マネージャーを起動します。
【Windowsマネージャー】
>"インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm" mgrctl start <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm mgrctl start <RETURN> |