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Enterprise Postgres 14 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)
FUJITSU Software

6.3 災害対策運用におけるアーカイブログ運用

災害対策運用では、すべてのサーバが異常になった場合に備えて、運用センタのプライマリサーバで取得した最新のバックアップを使用してどのサーバでもリカバリできるように、すべてのサーバでアーカイブログを取得します。

また、運用センタと待機センタを接続する広域回線が切断した場合には、この運用センタで取得したアーカイブログファイルを待機センタに手動転送することで、災害対策運用を継続可能とします。


そのため、待機センタのプライマリ候補サーバでは、バックアップデータを利用したリカバリに備えて取得するアーカイブログファイルの格納ディレクトリと、広域回線切断時の手動転送により一時的に配置するアーカイブログファイルの格納ディレクトリをそれぞれ用意する必要があります。

ポイント

pgx_dmpallコマンドでバックアップを取得する場合、コマンドを実行した運用センタのプライマリサーバでは、不要となったアーカイブログファイルは自動で削除されます。ただし、それ以外のサーバでは、手動で削除する必要があるため、pgx_dmpallコマンドの実行によって作成されたアーカイブログ格納ディレクトリ配下の最新のバックアップ履歴ファイルからLSNを取得して、それよりも過去のアーカイブログファイルを削除します。

また、運用センタと待機センタ間の広域回線が切断した場合に、手動でアーカイブログファイルを転送する運用を行う場合には、pgx_dmpallコマンドによるアーカイブログファイルの自動削除により手動転送するアーカイブログファイルが損失しないように、運用設計を行ってください。