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NetCOBOL V12a (V12.2.0A) リリース情報
FUJITSU Software

2.10.11 障害修正に関する互換情報

ここでは、PowerSORT V6.0.0以降で実施された障害修正により動作が変わるものを以下の表で説明します。

表2.5 PowerSORTの障害修正に関する互換情報

項番

VL(注1)

P番号

変更内容

1

V5.0L10

V7.0.0

PH05442

以下の条件の場合、PowerSORTの実行で、レコード内に再編成フィールドまたは選択フィールドが存在するかどうかのチェックが正しく行われないことがありましたが、PowerSORT Server (64bit) V7.0.1以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. bsortexコマンドを使用している。かつ、

  2. レコード形式が以下のどちらかである。かつ、

    • バイナリファイル可変長レコード形式(-recordオプションのrecformオペランドが"var")

    • テキストファイル固定フィールド指定のレコード形式(-recordオプションのrecformオペランドが"txtfix")

  3. 2つ以上の出力ファイル情報オプション(-output)を指定している。かつ、

  4. 2つ以上の出力ファイル情報オプション(-output)で以下のどちらかの機能を指定している。かつ、

    • レコード再編成機能(reconstオペランド)

    • レコード選択機能(include/omit/caseオペランド)

  5. レコード再編成機能の場合、再編成フィールドとしてレコード内のフィールドを指定している("pos.len"の形式または"pos.END"の形式)。かつ、

  6. それぞれの出力ファイル情報オプション(-output)で指定した再編成フィールドの最大位置(「変位+長さ-1」の最大値)または選択フィールドの最大位置(「変位+長さ-1」の最大値)が異なる。

2

V6.0.0

PG76059

以下の条件の場合、PowerSORTが実行結果誤り、無限ループ、または異常終了することがありましたが、PowerSORT V6.0.0A (注2)以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. bsortコマンド、bsortexコマンド、またはBSORT関数を使用している。かつ、

  2. ソート機能を指定している。かつ、

  3. テキストファイルCSV形式またはテキストファイルTSV形式を指定している。かつ、

  4. レコード集約機能または出力ファイルのレコード選択機能を指定している。かつ、

  5. 集約フィールドまたは選択フィールドがダブルクォーテーションで囲まれている。

3

V6.0.0

PG76539

以下の条件の場合、PowerSORTが実行結果誤り、または異常終了することがありましたが、PowerSORT V6.0.0A (注2)以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. bsortexコマンドを使用している。かつ、

  2. テキストファイルCSV形式またはテキストファイルTSV形式を指定している。かつ、

  3. 出力ファイルのレコード再編成機能を指定している。

4

V5.0L10

PG61364

以下の条件の場合、ソート処理、マージ処理、またはレコード選択処理の結果に誤りがあることがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. テキストファイル指定である。かつ、

  2. キーフィールド、または選択フィールドのデータ形式がシフトJISコードである。かつ、

  3. フィールドの操作にiを指定している。

5

V5.0L10

PG61365

以下の条件の場合、PowerSORTが「bsrtopen関数で指定したBSRTPRIM(keyoption2)に誤りがあります.」という不適切なエラーメッセージを出力していましたが、PowerSORT Server V6.0.0以降では、障害修正の吸収により「レコード全体をキーフィールドとする場合のキーフィールドの操作に誤りがあります.」というエラーメッセージを出力するようになりました。

  1. bsortコマンドを使用している。かつ、

  2. キーフィールドを指定していない。かつ、

  3. テキストファイル指定である。かつ、

キーフィールドの操作に'w'と'N'を同時に指定している。

6

V5.0L10

PG61366

以下の条件の場合、PowerSORTが「オプション(n(key))と(l(key) or w(key))は同時に指定できません.」、または「キーオプションの数字の算術的比較と英数字の分割比較は同時に指定できません.」等の不適切なエラーメッセージを出力していましたが、PowerSORT Server V6.0.0以降では、障害修正の吸収により「レコード全体をキーフィールドとする場合のキーフィールドの操作に誤りがあります.」というエラーメッセージを出力するようになりました。

  1. bsortexコマンドを使用している。かつ、

  2. キーフィールドにALLを指定している。かつ、

  3. キーフィールドの操作に'n'、'N'、'w'のどれかを同時に指定している。

7

V5.0L10

PG61377

以下の条件の場合、PowerSORTが出力する「ファイル(※入力ファイル名)からのレコード入力中にエラー(※補足情報)が発生しました.」というエラーメッセージの補足情報が不適切となることがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により適切な補足情報を出力するようになりました。

  1. 入力ファイルのファイルシステムがシステムの標準ファイルシステムである。かつ、

  2. 入力ファイルからのレコード入力中に以下の異常が検出された。

    • バイナリファイルの場合、ファイルサイズが指定したレコード長の倍数でない。

    • テキストファイルの場合、指定したレコード長より長いレコードが存在する。

    • テキストファイル、かつ入力ファイルのコード系がUnicode系(UCS-2形式)の場合、レコード長が奇数であるレコードが存在する。

8

V5.0L10

PG61368

以下の条件の場合、指定されたオプションを無視して動作してしまうことがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、「オプション(-P)の指定に誤りがあります.」というエラーメッセージを出力してエラー終了するようになりました。

  1. bsortコマンドを使用している。かつ、

  2. 処理定義ファイルオプション(-P)を指定している。かつ、

  3. 同時に他のオプションを指定している。

9

V5.0L10

PG61369

以下の条件の場合、PowerSORTが出力するメッセージ内のエラーコードに誤りがあることがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しいエラーコードを出力するようになりました。

  1. 入力ファイル、または出力ファイルのファイルシステムに富士通COBOLファイルシステムを指定している。かつ、

  2. 富士通COBOLファイルシステムで何らかのエラーが発生した。

10

V5.0L10

PG61370

以下の条件の場合、PowerSORTが「An necessary PowerSORT working area cannot be secured.」というエラーメッセージを出力していましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により「A necessary PowerSORT working area cannot be secured.」というエラーメッセージを出力するようになりました。

  1. 英語メッセージが出力される環境でPowerSORTを使用している。かつ、

  2. PowerSORTが必要とするメモリが割り当てられない。

11

V5.0L10

PG61372

以下の条件の場合、PowerSORTが「Max output file size is specified with the file system which dose not support it.」というエラーメッセージを出力していましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により「Max output file size is specified with the file system which does not support it.」というエラーメッセージを出力するようになりました。

  1. 英語メッセージが出力される環境でPowerSORTを使用している。かつ、

  2. 出力ファイルシステムがシステムの標準ファイルシステム以外である。かつ、

  3. 出力可能な最大ファイルサイズを指定している。

12

V5.0L10

PG61374

以下の条件の場合、再編成フィールドの指定の誤りが検出できず、PowerSORTが異常なレコードを出力することがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により「再編成フィールド(※誤りのあるフィールド番号)の指定に誤りがあります.」というエラーメッセージを出力してエラー終了するようになりました。

  1. テキストファイル指定である。かつ、

  2. 入力ファイルのコード系がUnicode系(UCS-2形式)である。かつ、

  3. レコード再編成機能を指定している。かつ、

  4. 再編成フィールドの長さが2の倍数でない。または、テキストファイル固定フィールド指定のときに再編成フィールドの位置が2の倍数でない。

13

V5.0L10

PG61375

以下の条件の場合、PowerSORTの出力結果が異常になることがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. テキストファイル浮動フィールド指定である。かつ、

  2. 入力ファイルのコード系がUnicode系(UCS-2形式)である。かつ、

  3. キーフィールド、選択フィールド、再編成フィールド、または集約フィールドを指定している。

14

V5.0L10

PG61693

以下の条件の場合、指定されたキーフィールドの操作に関する排他エラーが検出できず、動作してしまうことがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により「レコード全体をキーフィールドとする場合のキーフィールドの操作に誤りがあります.」というエラーメッセージを出力してエラー終了するようになりました。

  1. BSORT関数を使用したC言語のアプリケーションを作成し実行している。かつ、

  2. キーフィールドの指定を省略している。かつ、

  3. BSRTPRIM構造体のkeyoptionにBS_CHARNUMを指定している。かつ、

  4. BSRTPRIM構造体のkeyoptionにBS_NUMERIC、またはkeyoption2にBS_WCHRを指定している。

15

V5.0L10

PG61694

以下の条件の場合、キーフィールドの操作にBSOPT_LNが指定されたものとして動作していましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. BSORT関数を使用したC言語のアプリケーションを作成し実行している。かつ、

  2. キーフィールドの操作にBSOPT_Nを指定している。

16

V5.0L10

PG62207

以下の条件の場合、1つのファイルに出力可能な最大ファイルサイズ、または1つのファイルに出力可能な最大レコード数の指定によるファイルの分割出力機能が正常に動作しないことがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. bsortexコマンドを使用している。かつ、

  2. -outputオプションでmaxfilesizeオペランド、またはmaxrecnumオペランドを指定している。かつ、

  3. PowerSORTが用意した出力バッファ内に格納されているレコードをすべて出力した時点でファイルの分割をする条件となった。

17

V5.0L10

PG62208

以下の条件の場合、PowerSORTが出力する「キーフィールド(※誤りのあるフィールド番号)の指定に誤りがあります.」というエラーメッセージ内の“※誤りのあるフィールド番号”に誤りがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しい“※誤りのあるフィールド番号”を出力するようになりました。

  1. テキストファイル浮動フィールド指定である。かつ、

  2. 入力ファイルのレコード再編成機能を指定している。かつ、

  3. 入力ファイルのレコード再編成機能の指定によりキーフィールドが存在しないレコードとなった。

18

V5.0L10

PG62209

以下の条件のとき、レコードを正常に入力できず、出力結果に誤りがあることがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. 入力ファイルが標準入力である。かつ、

  2. 入力ファイルのコード系がUnicode UCS-2形式である。

19

V5.0L10

PG62211

以下の条件の場合、1つのファイルに出力可能な最大レコード数の指定によるファイルの分割出力機能が正常に動作しない(maxrecnumオペランドで指定したレコード件数を超えて出力される)ことがある、または「PowerSORTの処理で内部論理の矛盾を検出しました.(qha5term-72)」というエラーメッセージを出力してエラー終了することがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. bsortexコマンドを使用している。かつ、

  2. テキストファイル指定である。かつ、

  3. -outputオプションでmaxrecnumオペランドを指定している。かつ、

  4. 入力ファイル内にレコード分離文字だけのレコードが含まれる。

20

V5.0L10

PG61376

以下の条件の場合、出力ファイル(標準出力)の先頭に余分なBOMが出力されることがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. マージ機能、またはコピー機能を指定している。かつ、

  2. テキストファイルの処理である。かつ、

  3. 入力ファイルのコード系がUnicode系(UCS-2形式)、またはUnicode系(UTF-8形式)である。かつ、

  4. 出力ファイルが標準出力である。

21

V5.0L10

PG61696

以下の条件の場合、PowerSORTの出力結果が異常になる(集約フィールドが指定した出力形式で出力されない)ことがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. テキストファイル浮動フィールド指定である。かつ、

  2. レコード集約機能を指定している。かつ、

  3. 集約フィールドの出力形式に'd'を指定している。

22

V5.0L10

PG61697

以下の条件の場合、Unicodeファイルの入力開始時に無条件でBOMの長さ(*)分のデータを読み飛ばしていましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収によりUnicodeファイルの先頭にBOMが存在するときだけ読み飛ばすようになりました。また、環境変数BSORT_UNICODEBOMの指定により、BOMを読み飛ばさないようにすることも可能です。

  1. マージ機能、またはコピー機能を指定している。かつ、

  2. テキストファイル指定である。かつ、

  3. 入力ファイルのコード系がUnicode(UCS-2形式、またはUTF-8形式)である。かつ、

  4. 入力ファイルが標準入力である。

*: Unicode系(UCS-2形式)の場合は2バイト、Unicode系(UTF-8形式)の場合は3バイト。

23

V5.0L10

PG62212

以下の条件の場合、PowerSORTのレコード集約処理の結果に誤りがあることがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. bsortexコマンドを使用している。かつ、

  2. マージ機能を指定している。かつ、

  3. レコード集約機能を指定している。かつ、

  4. 集約フィールドの出力形式を指定している。かつ、

  5. -summaryオプションでfirstオペランドを指定している。

24

V5.0L10

PG62213

以下の条件の場合、PowerSORTが「集約フィールド(※異常が検出されたフィールド番号)の内部に不適切なコードが発見されたため,集約処理を中断します.」という警告メッセージを出力してレコード集約処理が中断されていましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. テキストファイル浮動フィールド指定である。かつ、

  2. レコード集約機能を指定している。かつ、

  3. 集約フィールドの出力形式を指定している。かつ、

  4. 集約処理の対象とならないレコードの集約フィールド内に空白、またはタブが存在する。

25

V5.0L10

PG65143

以下の条件の場合、bsortexコマンドの終了コードが0になることがありましたが、PowerSORT V6.0.0以降では、障害修正の吸収により正しく動作するようになりました。

  1. bsortexコマンドを使用している。かつ、

  2. マージ機能を指定している。かつ、

  3. 出力処理で何らかのエラーが発生した(*)。

*: 発生したエラーに対応したエラーメッセージは出力されます。

注1: VLは障害が存在する範囲を示します。

注2: PowerSORT V6.0.0Aは、NetCOBOL Enterprise Edition V10.2.0およびV10.3.0に同梱されています。