監視クライアントでWebブラウザにMicrosoft Edgeを使用する場合、以下の環境設定を行ってください。
1. Microsoft Edge Internet Explorerモードの有効化
Internet Explorerモードを有効化する方法は「グループポリシーによる設定」と「レジストリによる設定」の2通りがあります。
基本的にインターネット接続環境であれば「グループポリシーによる設定」を実施してください。
「グループポリシーによる設定」ではMicrosoftのサイトからグループポリシーのファイルを入手する必要があります。Microsoftのサイトにアクセスできないなど、「グループポリシーによる設定」が実施できない場合は、代替手段である「レジストリによる設定」を実施してください。
また、「グループポリシーによる設定」において「エンタープライズサイトリスト」設定が有効にならない場合は、「レジストリによる設定」でInternet Explorerモードの有効化を実施してください。
1.1 グループポリシーによる設定
1.1.1 グループポリシーテンプレートの入手と適用
以下の手順を実施し、Internet Explorerモードの有効化に必要なグループポリシーテンプレートを適用します。
(1) Microsoft Edgeを起動後、右上の…をクリックし、[ヘルプとフィードバック]、[Microsoft Edgeについて]を選択します。
(2) 表示された[設定]画面でMicrosoft Edgeのバージョンを確認します。
(3) 以下のMicrosoftのサイトにアクセスし、項(2)で確認したMicrosoft Edgeのバージョン、および監視クライアントが動作するプラットフォームを選択してポリシーテンプレートをダウンロードします。
https://www.microsoft.com/ja-jp/edge/business/download (2021年11月5日時点)
(4) ダウンロードしたファイルを解凍後、以下のファイルを格納先ディレクトリに格納します。
格納対象ファイル(解凍後のファイル) | 格納先ディレクトリ |
---|---|
windows\admx\msedge.admx | C:\Windows\PolicyDefinitions |
windows\admx\msedgeupdate.admx | |
windows\admx\msedgewebview2.admx | |
windows\admx\ja-JP\msedge | C:\Windows\PolictDefinitions\ja-JP |
windows\admx\ja-JP\msedgeupdate.admx | |
windows\admx\ja-JP\msedgewebview2.admx |
1.1.2 グループポリシーの設定
以下の手順に従ってグループポリシーを設定し、Internet Explorerモードを有効化します。
(1) [Windows]+[R]キーで「ファイル名を指定して実行する」ダイアログを開き、「gpedit.msc」と入力してOKをクリックし、ローカルグループポリシーエディタを起動します。
(2) [管理用テンプレート]→[Microsoft Edge]をクリックします。
(3) [Internet Explorer統合を構成する]をダブルクリックして設定画面を開きます。
(4) 設定画面で[有効]、オプションで[Internet Explorerモード]を選択後、[OK]をクリックして設定画面を閉じます。
(5) [エンタープライズモードサイトリストを構成する]をダブルクリックして設定画面を開きます。
(6) 設定画面で[有効]を選択し、オプションでエンタープライズモードリストのxmlファイルのファイルパスを入力し、[OK]をクリックして設定画面を閉じます。エンタープライズモードリストは「2.1 エンタープライズモードサイトリストの作成」で作成します。現時点でファイルが存在しなくても設定は可能です。
ファイルパスの設定例:”C:\Users\<username>\Documents\sites.xml”
(7) [エンタープライズモードサイトリストマネージャーのツールへのアクセスを許可する]をダブルクリックして設定画面を開きます。
(8) [有効]を選択し、[OK]をクリックして設定画面を閉じます。
(9) すべての設定が完了したら、グループポリシーエディタを閉じて、「2. Internet Explorerモードの対象サイトの登録」を実施してください。
1.2 レジストリによる設定
レジストリ登録による設定方法を説明します。
本設定手順は直接レジストリを変更するためシステムに影響を与えるリスクがあります。Microsoftのサイトにアクセスできないなどの理由で「1.1 グループポリシーによる設定」が実施できない場合のみ、本設定手順を実施してください。
1.2.1 レジストリのバックアップ
(1) [Windows]+[R]キーで「ファイル名を指定して実行する」ダイアログを開き、「regedit.exe」と入力して[OK]をクリックします。
(2) レジストリエディタで[コンピュータ]を右クリックし、[エクスポート]を選択して、バックアップファイルを保存します。
1.2.2 レジストリの設定
(1) スタートボタンを右クリックし、[Windows PowerShell(管理者)]を選択します。
(2) PowerShell(管理者)で以下の3つのコマンドを実行し、レジストリを登録します。
実行コマンド
reg add HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge /v EnterpriseModeSiteListManagerAllowed /t REG_DWORD /d 1 /f
reg add HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge /v InternetExplorerIntegrationLevel /t REG_DWORD /d 1 /f
reg add HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge /v InternetExplorerIntegrationSiteList /t REG_SZ /d <エンタープライズモードサイトリストのファイルパス> /f
※ エンタープライズモードサイトリストは「2.1 エンタープライズモードサイトリストの作成」で作成します。現時点でファイルが存在しなくてもコマンドでの指定は可能です。
ファイルパスの設定例:”C:\Users\<username>\Documents\sites.xml”
(3) レジストリの登録が完了したら、PowerShell(管理者)を閉じ、「2. Internet Explorerモードの対象サイトの登録」を実施してください。
1.2.3 レジストリの復元(レジストリ設定によりシステムが破損した場合)
「1.2.2 レジストリの設定」により、システムに異常が発生した場合は下記手順でレジストリのバックアップから復元してください。
(1) [Windows]+[R]キーで「ファイル名を指定して実行する」ダイアログを開き、「regedit.exe」と入力して[OK]をクリックし、レジストリエディタを起動します。
(2) [ファイル]をクリックし、[インポート]を選択します。ファイル選択で「1.2.1 レジストリのバックアップ」で保存したバックアップファイルを開きます。
(3) Windowsを再起動します。
2.Internet Explorerモードの対象サイトの登録
Internet Explorerモードの有効化後は、以下の手順でノードマネージャのアドレスをInternet Explorerモードの対象として登録します。
2.1 エンタープライズモードサイトリストの作成
(1) Microsoft Edgeを起動し、アドレスバーに”edge://compat/sitelistmanager”と入力し、[Enter]を押します。
(2) [XMLにエクスポート]をクリックして、空のエンタープライズサイトリストを保存します。
(3) 「XMLにエクスポート」ダイアログの[バージョン番号]に”0”、[ファイル名]に”sites_empty.xml”を入力して、[エクスポート]をクリックします。
ファイルは、C:\Users\<username>\download\sites_empty.xmlで保存されます。
(4) [サイトの追加]をクリックします。
(5) 各項目を以下の通り設定後、[追加]をクリックします。
項目 | 設定内容 |
---|---|
URL | ノードマネージャのIPアドレスまたはノードマネージャのドメイン名 設定例
”http://<ノードマネージャのIPアドレス>”または
”http://<ノードマネージャのドメイン名>” |
開く | Internet Explorerモード |
互換モード | IE5 ドキュメントモード |
リダイレクトを許可する | ON |
(6) 複数のノードマネージャのアドレスを登録する場合は、項(4)~(5)の手順を繰り返し実施して登録してください。
(7) すべてのノードマネージャのアドレスの登録が完了したら、[XMLにエクスポート]をクリックします。
(8) [バージョン番号]を入力(値は自由)、[ファイル名]に”sites_entry.xml”を入力後、[エクスポート]をクリックします。
ファイルは、C:\Users\<username>\download\sites_entry.xmlで保存されます。
(9) エクスプローラーを起動して、C:\Users\<username>\download\sites_entry.xml”をあらかじめ設定した「エンタープライズモードリストのファイルパス」に複写します。
2.2 エンタープライズモードサイトリストの適用
(1) Microsoft Edgeを起動し、アドレスバーに”edge://compat/enterprise”と入力し、[Enter]をクリックします。
(2) [エンタープライズモードサイトリスト]をクリックし、[場所]がグループポリシーまたはレジストリで設定したエンタープライズモードサイトリストのファイルパスになっていることを確認します。
エンタープライズモードサイトリストのファイルパスが正しければ、[強制的に更新]をクリックします。
(3) ノードマネージャのアドレスがリストに追加され、バージョン番号がXMLのエクスポート時に設定した値になっていることを確認してください。
3. Internet Explorerモードの動作確認
Microsoft Edgeを起動し、ノードマネージャ(一般モード)またはノードマネージャ(管理者モード)のURLにアクセスし、アドレスバーの左端にIEのロゴが表示されている(Internet Explorerモードが有効になっている)ことを確認してください。