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Interstage Application Server V13.0.0 GlassFish 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

6.11.3 IIOPリスナー

GlassFish Serverインスタンス起動処理中のIIOP通信受付抑止

本機能を有効とした場合、GlassFish Serverインスタンス起動処理中のIIOP通信の受付を抑止できます。

本機能有効時はGlassFish Serverインスタンスの起動処理中にIIOPリスナーのポートを開放しません。クライアントでは、IIOP接続の待機時間監視機能に従って接続を再試行します。IIOP接続の待機時間監視機能の最大待ち時間を超過するまでにGlassFish Serverインスタンスの起動処理が完了しない場合は、クライアントに以下の例外を内容する例外が通知されます。

org.omg.CORBA.COMM_FAILURE:   vmcid: SUN  minor code: 201  completed: No
プロパティ名

com.fujitsu.appsrv.iiop.port.listendelay

説明

GlassFish Serverインスタンス起動処理中のIIOP通信受付抑止の有効(true)/無効(false)を指定します。
「true」を指定した場合、アプリケーションの初期化処理が完了した後にIIOPリスナーのポートを開きます。「false」を指定した場合、アプリケーションの初期化処理の前にIIOPリスナーのポートを開きます。

ポイント

  • プロパティ値は、大文字、小文字を区別しません。

  • 以下を指定した場合は、「false」が指定されたものとして動作します。

    • true、false以外の文字列を指定した場合

    • 値を省略した場合

範囲
  • true

  • false

デフォルト値

true

設定方法

GlassFish ServerクラスターのJava VMオプションに設定します。

-Dcom.fujitsu.appsrv.iiop.port.listendelay=設定値

注意

本オプションを有効にする(デフォルト、上記プロパティに「true」を設定する)場合、以下のような構成で運用しないでください。該当するIIOP通信に失敗します。

  • GlassFish Serverインスタンス起動処理中にトランザクションを開始する。かつ、
    トランザクション内で他GlassFish ServerインスタンスのEJBを呼び出す。

上記構成で運用を行った場合、IIOP接続の待機時間監視機能の「全体待ち時間超過判定値」の設定に従い、GlassFish Serverインスタンスの起動に時間がかかります。また、サーバーログにIOP00410201を含むメッセージまたはjava.lang.SecurityExceptionが出力されます。