RDA-SVは、ネットワーク上のデータベースを利用者から通信手段やデータベース種別を意識することなく、アクセス(検索/更新)可能とするオープンなリモートデータベース環境を提供します。
以降の説明では、Solarisのサーバシステムを単にサーバシステムと呼びます。また、サーバシステムのデータベースに対してアクセスを要求する、パソコン上の表計算ソフトウェアまたはパッケージ、およびアプリケーションをクライアントシステムと呼びます。
RDA-SVには、以下の特徴があります。
表計算ソフトウェアおよびパッケージとの連携
情報系処理の構築を容易に実現するために、エンドユーザ部門で普及しているパソコン(MS-DOS、Windows(R))上の表計算ソフトウェア(Excel)から、サーバシステムのSymfowareデータベースを利用(検索/更新)可能とします。また、ODBC(Open Database Connectivity)対応のパッケージ(Excel、Accessなど)からも、サーバシステムのデータベースを利用できます。
トランザクション機能との連携
Symfowareデータベースシステムが実装しているトランザクション機能と連携することにより、データベースに対する検索および更新操作の一貫性を保証します。
他のサーバシステムのアプリケーションとの連携
他のサーバシステム(グローバルサーバ、UNIXサーバおよびPCサーバ)の業務構築のノウハウで作成したアプリケーションからサーバシステムのSymfowareデータベースに蓄積されている情報をアクセス可能とします。また、パソコン上のCAPEおよびEsql-Cなどで作成したアプリケーションからもアクセス可能とします。
他のサーバシステムとのデータベース連携
サーバシステムのアプリケーションからローカルのデータベースをアクセスするインタフェース(SQL文)で、他のサーバシステム(グローバルサーバ、UNIXサーバおよびPCサーバ)のSymfowareデータベースをアクセス可能とします。
利用者認証
パソコン上の表計算ソフトウェアおよびグローバルサーバ上のアプリケーションなどの利用者がサーバシステムのデータベースを利用する資格があるかどうかをチェックします。
RDA-SVでは、正しい利用者を識別するために利用者識別子(ログイン名)と本人を証明するためのパスワードを使用して、正当性の確認を行います。これにより、不当な利用者からのサーバシステムへのアクセスを抑止することができます。
コード変換サービス
文字コード系は、パソコン(ASCII/シフトJISコード系)、サーバシステム(EUCコードまたはASCII/シフトJISコード)およびグローバルサーバ(EBCDIC/JEFコード系)とでそれぞれ異なります。RDA-SVでは、利用者に各シリーズの文字コード系を意識させることなくそれぞれの文字コード系への変換を行います。ただし、JIS非漢字、JIS第1水準、JIS第2水準に含まれる文字に限ります。
シェル連携定義
パソコンからサーバシステムのデータベースの利用方法と同一方法で、利用者が作成したシェルを実行可能とします。
入力待ち時間監視
RDA-SV連携において、トランザクション処理途中にクライアントシステム側で電源切断などの処理異常が発生した場合や、オペレータ操作が長時間ない場合などに、サーバシステム側のデータベース資源が長時間占有される可能性があります。この問題を解決するために、トランザクション処理途中のクライアントシステムからの入力待ち時間を監視することができます。
入力待ち時間監視は、クライアントシステムからのデータベースアクセス後、次のアクセス要求が発生するまでの時間をサーバシステム側で監視します。入力待ち時間監視値を超過した場合、サーバシステムで該当トランザクションを無効化(ロールバック)するとともに、該当コネクションを強制切断します。
以下の図にRDA-SVの位置付けを示します。
図1.1 RDA-SVの位置付け
RDA-SVは、以下の製品と連携しサーバシステムのデータベースをアクセス可能とします。
ASCII/シフトJISコードおよびEBCDIC/JEFコードをEUCコードに変換するために必要です。
アプリケーションからほかのサーバシステムのデータベースをアクセスする場合、RDA-SVと連携するパッケージ(たとえば、ORACLE7トランスペアレントGW、CAPEなど)が必要です。