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Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)
FUJITSU Software

6.9.1 メディアリカバリに備えた運用操作の概要

アーカイブログ運用を行っている場合、日々の業務の中でユーザログまたはRDBディクショナリが更新されると、更新ログがアーカイブログとして、アーカイブログファイルに蓄積されます。このため、ユーザログテーブル作成後のアーカイブログファイルがすべて保存されていれば、メディアリカバリが可能ですが、アーカイブログ量は膨大になり、メディアリカバリ時間もアーカイブログ量に比例して増大してしまいます。

そこで、リカバリ時間の短縮(アーカイブログの適用時間短縮)と、アーカイブログファイルの循環使用を目的として、以下の一連の操作を定期的に実施してください。

ポイント

RDBディクショナリを更新する機能を、以下に示します。

[表:RDBディクショナリを更新する機能一覧]

分類

機能名

SQLの文/要素

データベース定義文、データベース操作文、スキーマ定義文、スキーマ操作文、格納構造定義文、格納構造操作文

RDBコマンド

rdbddlexコマンド、rdbrcvdicコマンド

参照

SQLの文/要素およびRDBコマンドについては、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。

高信頼性ログ機能のメディアリカバリでは、エントリ状態がUSINGとなった以降に蓄積されたアーカイブログを、ユーザログテーブルのエントリに反映することで、最新状態にリカバリします。このため、現時点でデータを格納したエントリの順番で最も古いFULL状態のエントリが、過去にUSING状態となった時点(エントリへのデータ格納開始)以降のアーカイブログを保存しておく必要があります。

RDBディクショナリのメディアリカバリでは、退避データを利用して、RDBディクショナリをバックアップ時点の状態にリカバリします。そのあと、バックアップ時点以降に蓄積されたアーカイブログを、RDBディクショナリに反映することで、最新状態にリカバリします。

このため、バックアップ周期は、バックアップ運用の一連の操作に要する時間やリカバリに要する時間(アーカイブログ量)を考慮して、管理者が決めてください。

また、RDBディクショナリのバックアップ実施中の外部ファイルの入出力障害に備えるため、退避データは最低でも2世代は管理しておいてください。

注意

  • 以下に示す機能では、ユーザログの更新ログを取得しません。そのため、以下の各機能が正常終了すると、それ以前に取得したアーカイブログを使用したリカバリはできなくなります。異常時に備えて、以下の操作を行った場合は、メディアリカバリに備えた運用操作を実施してください。

    分類

    機能名

    SQLの文/要素

    バックアップ対象DSIに対する格納構造操作(DROP DSI文、DROP TABLE文(CASCADE指定あり)、DROP SCHEMA文(CASCADE指定あり)、および格納構造定義文(CREATE DSI文)

    ユーザログの初期化

    rdbfmtコマンド

    システムファイルのリカバリ

    アーカイブログファイルのリカバリ

    アーカイブログファイルのリカバリについては、“10.7 アーカイブログファイルのリカバリ”を参照してください。

参照

SQLの文/要素およびRDBコマンドについては、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。

注意

  • 以下に示す機能では、RDBディクショナリの更新ログを取得しません。そのため、以下の各機能が正常終了すると、運用方法に関わらず、それ以前に取得した退避データを用いたリカバリが実行できなくなります。異常時に備えて、バックアップ運用の一連の操作を実施しておいてください。

    分類

    機能名

    RDBディクショナリのリカバリ

    rdbrcvdicコマンド(Lオプション)

    RDBディクショナリの再構築

    rdbcrdicコマンド、rdbaldicコマンド、rdbgcdicコマンド

    リカバリ機能抑止・解除

    rdbrtrコマンド(nオプションかつzオプション)およびrdbrlsコマンド(nオプションかつzオプション)

    システムファイルのリカバリ

    アーカイブログファイルのリカバリ

    アーカイブログファイルのリカバリについては、“10.7 アーカイブログファイルのリカバリ”を参照してください。

参照

RDBコマンドについては、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。