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Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)
FUJITSU Software

6.6 高信頼性ログ機能の運用情報の表示

ユーザログテーブルのエントリごとの状態を表示させるには、rdbinfコマンドを使用します。rdbinfコマンドの詳細は“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。

ユーザログDSIのエントリ情報を表示します。

rdbinf -i ユーザログDB.ユーザログDSI -c

表示例は、“6.7.1 利用規定および障害状況の照会”を参照してください。

エントリの状態

表示するエントリ情報として、エントリの状態があります。

エントリの状態は、以下の契機でシステムが自動的に切り替えます。EMPTYのエントリがなくなると業務が異常終了となるので注意してください。CYCLIC_MODEについては、“4.7.1 表のDSO定義”を参照してください。

EMPTY ⇒ USINGの契機
USING ⇒ FULLの契機
FULL PURGE ⇒ EMPTYの契機
USINGまたはFULL ⇒ INHの契機
INH ⇒ FULLの契機

もともとUSINGまたはFULLであったエントリは、どちらもFULLとなります。

(いろいろなステータス) ⇒ EMPTYの契機
FULL ⇒ PURGE

ポイント

エントリのエクスポート後には、エントリを自動的に初期化するため、CYCLIC構造の再編成は不要です。
エントリが割り付けられている資源(CYCLIC構造のDSIまたはデータベーススペース)がアクセス禁止状態になった場合、アプリケーションによるユーザログの書込みはエラーになります。このとき、エントリの状態はINHにはなりません。この場合は、“10.2 ユーザログテーブルのリカバリ”の手順にしたがって、メディアリカバリを実施してください。

運用コマンドとエントリの状態遷移の関係は、以下のとおりです。

  

コマンド実行結果

コマンド

コマンド開始前のエントリ状態

正常終了

エラー

I/Oエラー

実行中ダウン

rdbcycexp

EMPTY

処理対象外

USING

処理対象外

FULL

EMPTY

PURGEまたは遷移しない

INH

PURGE (注1)

INH

処理対象外

PURGE

EMPTY

遷移しない

INH

EMPTYまたは遷移しない (注2)

rdbcycswh

EMPTY (注3)

USING

遷移しない

関係なし (注4)

USINGまたは遷移しない (注5)

USING

FULL

遷移しない

関係なし (注4)

FULLまたは遷移しない (注6)

FULL

処理対象外

INH

処理対象外

PURGE

処理対象外

rdbfmt

EMPTY

遷移しない

EMPTYまたは遷移しない
ただし、DSI単位の閉塞となります。

USING

EMPTY

FULL

EMPTY

INH

EMPTY

PURGE

EMPTY

rdbrcv

EMPTY

指定不可(エラーとなります。)

USING

FULL

INH

FULLまたはEMPTY (注7)

遷移しない

遷移しない

遷移しない

PURGE

指定不可(エラーとなります。)

注1) ダウンのタイミングによっては、EMPTYまたは遷移しない場合があります。遷移しない場合は、rdbcycexpコマンドを再実行してください。

注2) ダウンのタイミングによって、PURGEのまま、遷移しない場合があります。遷移しない場合は、rdbcycexpコマンドを再実行してください

注3) USINGの次のエントリ番号をもつEMPTY状態のエントリを指します。

注4) rdbcycswhコマンドではI/Oを発行しないため、関係ありません。

注5) ダウンのタイミングによって、USINGあるいは遷移しない場合があります。遷移しない場合は、rdbcycswhコマンドを再実行してください。

注6) ダウンのタイミングによって、FULLあるいは遷移しない場合があります。遷移しない場合は、rdbcycswhコマンドを再実行してください。

7) リカバリ対象のエントリ通番が、USING状態のエントリ通番と比較して以下のようになります。
大きい場合:EMPTY
小さい場合:FULL
また、リカバリ実行時にUSING状態のエントリが存在しない場合は、FULLとなります。

処理対象外の場合は、状態は遷移しません。また、エラーにはなりません。