本製品をインストールする前に以下の作業を行ってください。
空きディスクの確認
インストールに必要となる空きディスクがあることを確認してください。ディスク容量については、“2.6 インストール時に必要なディスク容量”を参照してください。
空きディスクが不足している場合は、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。
システムパラメタの確認
本製品を運用する際にはシステムパラメタのチューニングが事前に必要です。
/etc/sysctl.confを編集して、共有メモリ、セマフォ、メッセージキューの値を適切な値に変更してください。各パラメタ値は、“Interstage Application Server チューニングガイド”の“システムのチューニング”を参照して計算してください。
なお、システムパラメタの設定方法については、“Interstage Business Application Server セットアップガイド”の“システムパラメタのチューニング”についても参照してください。
システムパラメタを算出するためのExcelファイルがマニュアルDVDの“ApplicationServer\tuning”フォルダに“INTS-BAS-SystemSetupSheet.xls”として格納されています。Microsoft(R) Excel 2013、もしくは以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は“INTS-BAS-SystemSetupSheet.xls”を使用してシステムパラメタを算出することが可能です。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。
ネットワーク設定の確認
本製品の導入時には、自ホストのホスト名に対するアドレスとして、ループバックアドレス以外のそのマシンに割り当てられた実IPアドレスを、必ずhostsファイルに設定してください。また、同じホスト名をループバックアドレス("127.0.0.1"、"::1")に設定しないようにしてください。
本製品の確認
古いバージョン・レベルや異なるエディションの本製品がインストールされている場合、インストールを実行することができません。あらかじめ、インストールの有無を確認し、インストールされている場合は、環境設定ファイルの退避後にインストール済みの本製品を削除し、インストールを実行してください。
環境設定ファイルの退避方法は、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)”、および“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“バックアップ・リストア”を参照してください。なお、「アンインストールと管理(ミドルウェア)」を使用して、インストールされている本製品のバージョン・レベル、エディションを確認することができます。
1. 次のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVcir/cimanager.sh -c
「アンインストールと管理(ミドルウェア)」が起動し、インストール済み製品名一覧が表示されます。
2. 製品情報の詳細を参照する場合は、該当する製品の番号を入力します。
以下は、Enterprise Editionの場合の表示例です。
アンインストールと管理(ミドルウェア)をロードしています... インストール済みソフトウェア 1. Interstage Business Application Server Enterprise Edition V12.3.0 アンインストールするソフトウェアの番号を入力してください。 [number,q] =>1 Interstage Business Application Server Enterprise Edition 説明: Interstage Business Application Server Enterprise Edition バージョン: V12.3.0 会社名: 富士通株式会社 インストール先ディレクトリ: /opt/FJSVisas インストール日付: 2020-8-3 アンインストールを開始します。よろしいですか? [y,b,q] =>q
3. ひとつ前の情報へ戻る時は「b」を、終了する時は「q」を入力します。
注意
「y」を入力すると、選択されている製品がアンインストールされますので注意してください。
ポイント
「アンインストールと管理(ミドルウェア)」では、その他の富士通ミドルウェア製品の情報も確認することができます。なお、本製品については、バージョン・レベルがV11.0.0以降の製品の情報を確認することができます。その他の富士通ミドルウェア製品の対応バージョンについては、製品マニュアルなどを確認してください。
古いバージョン・レベルの本製品がインストールされている場合や、残存するその他のパッケージの情報を確認する場合は、以下の方法で確認してください。
rpm -qi パッケージ名
アプリケーションサーバ、ログ出力サービスの停止
本製品がインストール済みの環境に対して追加でインストールを行う場合、アプリケーションサーバ、ログ出力サービスを事前に停止する必要があります。
アプリケーションサーバ、ログ出力サービスの停止方法については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“アプリケーションサーバの停止”、および“ログ出力サービスの停止”を参照してください。
Interstage運用グループの作成
Interstage運用グループは、本製品の運用を行うためのOSのグループです。本グループに所属するユーザは、本製品の運用を行うことができます。
Interstage運用グループは、サーバパッケージをインストールする前に作成します。
グループを登録するコマンドの例を以下に示します。
例
グループ“ismnggrp”を作成する場合
/usr/sbin/groupadd -g 500 ismnggrp
注意
グループの作成方法は、システムの管理方針により異なります。必ずマシン管理者に確認してください。
特定グループのユーザに限定されるコマンドについては、“Interstage Business Application Server リファレンスマニュアル”、および“Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
作成したグループ名は、インストール時に指定します。
インストール時に本グループ名を省略した場合は“ismnggrp”となります。
本グループを作成せずにインストールを行った場合、インストールが失敗します。
必ず作成してからインストールを行ってください。
ポート番号の確認
本製品をインストールするシステムにおいて、アプリケーションを含むすべてのサービスでポート番号が重複する可能性がないかを以下の手順で確認してください。システム上のすべてのサービスにおいて、それぞれ異なるポート番号を設定する必要があります。
システム上のサービスが使用しているポート番号を確認します。ポート番号の確認方法については、それぞれのサービスのマニュアルを参照してください。
本製品のサービスが使用するポート番号を確認します。本製品のサービスが使用するポート番号については、“Interstage Application Server システム設計ガイド”の“ポート番号”を参照してください。
1.と2.のポート番号が重複していないかを確認します。
ポート番号が重複している場合は、以下のいずれかの方法で対処してください。
本製品のインストール前に、ポート番号が重複する可能性のあるシステム上のサービスを停止させます。
本製品のインストール後に、それぞれのポート番号の設定箇所で、ポート番号を未使用のポート番号に変更します。本製品のサービスが使用するポート番号の設定箇所については、“Interstage Application Server システム設計ガイド”の“ポート番号”を参照してください。