Systemwalker Operation Managerをインストールした時点では、以下の6つのキューが用意されています。
導入時には標準的な内容が設定されているので、特に変更をしなくても運用することが可能です。[運用情報の定義]ウィンドウ-[運用制御]シートで定義される、導入時の設定内容は以下のとおりです。
インストール時のキューの設定
登録されているキュー |
|
同時実行可能なジョブ数 (Systemwalker Operation Managerを導入しているサーバ全体のジョブの多重度) | 30【Windows版】 256【UNIX版】 |
queue1は、デフォルトキューとして設定されています。
ジョブやジョブネットに投入先のキューを指定できますが、指定のないジョブやジョブネットは、デフォルトキュー“queue1”に投入されます。
また、[キューの作成/編集]ウィンドウで定義される、各キューのおもな導入時の設定内容は、以下のとおりです。
インストール時の各キューの状態
同時実行可能なジョブ数 (キュー内のジョブの多重度) |
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ジョブ経過時間の制限値 | 制限しない |
投入可能ジョブ数 (キューに存在する全ジョブ数) | 制限しない |
優先順位 | 省略値として31が設定されています |
ジョブ実行優先度 | 指定されていません |
なお、ジョブが実行されると、設定されている多重度分のジョブがプロセスとして常駐します。ジョブの多重度など、キューの設定を調整することで、安全で効率的なジョブの実行環境を構築することができます。
そのため、業務で実行されるジョブ数や、各ジョブの実行時間、ハードウェアの性能、サーバの負荷などを考慮し、見直しが必要であれば、キューの設定内容について変更を検討してください。
キューの設計を検討する場合
例えば、以下のような場合に、キューの構成や設定内容について検討します。
大量のジョブが一度に実行される場合
一定時間経過したジョブを終了させるようにしたい場合
オンライン業務レスポンスへの影響を少なくしたい場合
オンライン業務を行う場合
同時実行可能なジョブ数の制限について
同時実行可能なジョブ数は、システム全体での多重度とキュー内での多重度の両方で制限することができます。
それぞれの制限数の関係により、以下のような違いがあります。
システム全体の多重度とキュー内の多重度の総和が等しい場合
実際のジョブ多重度は、各キューに設定された多重度まで上がることが保障され、他のキューで実行中のジョブ多重度によって、同時に実行できるジョブ数の影響を受けません。
ただし、他のキューで実行中のジョブ多重度が低い状態の場合、つまりシステム全体の多重度が低い場合でも、1つのキューで設定した多重度より多くジョブを同時に実行することはできません。
システム全体の多重度よりキュー内の多重度の総和のほうが大きい場合
実際のジョブ多重度は、各キューに設定された多重度まで上がることは保障されず、他のキューで実行中のジョブ多重度によって、同時に実行できるジョブ数の影響を受けます。
ただし、他のキューで実行中のジョブの多重度が低い状態の場合、a.の場合と比較して、1つのキューで多くのジョブを同時に実行することが可能になります。