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Enterprise Postgres 12 SP1 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)
FUJITSU Software

7.3.8 データベースサーバのユーザー出口の作成

データベースサーバのユーザー出口の作成手順は、データベース多重化運用の手順と同じです。詳細は、“2.6 データベースサーバのユーザー出口の作成”を参照してください。以下は、データベース多重化運用時のセットアップ手順との相違点です。

待機センタでデータベース多重化機能を利用する場合

運用センタと待機センタでのユーザーコマンドの利用可否は、以下のとおりです。

表7.10 運用センタでのユーザーコマンドの利用可否と呼び出し元のデータベースサーバ

ユーザーコマンド

OS/サーバの生死監視においてハートビート異常を検出した場合の動作

呼び出し元の
データベースサーバ

メッセージ出力

裁定サーバによる自動縮退

裁定コマンドによる自動縮退

無条件に自動縮退

プライマリサーバ

スタンバイサーバ

フェンシングコマンド

○(注1)

○(注2)

(注4)

裁定コマンド

×

×

切り替え後コマンド
(注5)

×

切り離し前コマンド

○(注3)

組み込み後コマンド

○(注3)


表7.11 待機センタでのユーザーコマンドの利用可否と呼び出し元のデータベースサーバ

ユーザーコマンド

OS/サーバの生死監視においてハートビート異常を検出した場合の動作

呼び出し元の
データベースサーバ

メッセージ出力

裁定サーバによる自動縮退

裁定コマンドによる自動縮退

無条件に自動縮退

プライマリ候補サーバ

スタンバイサーバ

フェンシングコマンド

○(注1)

○(注2)

(注4)

裁定コマンド

×

×

切り替え後コマンド
(注5)

×

切り離し前コマンド

組み込み後コマンド

◎:必須

○:利用可能

×:利用不可

注1) mc_ctlコマンドで強制切り替えを実行した場合にのみ呼び出されます。

注2) データベースサーバ側でのフェンシングコマンドの作成は任意ですが、裁定サーバ側での作成は必須です。

注3) メッセージ出力する動作を選択している場合には、運用センタではプライマリサーバからのみ呼び出されます。待機センタでは、プライマリ候補サーバとスタンバイサーバの両方から呼び出されます。

注4) 待機センタでデータベース多重化機能を利用する場合、無条件に自動縮退する動作は選択できません。

注5) 運用センタの切り替え後コマンドは、スタンバイサーバがプライマリサーバに昇格した後に呼び出されます。待機センタの切り替え後コマンドは、スタンバイサーバのレプリケーションの接続先変更とプライマリ候補サーバへの切り替えが発生した後に呼び出されます。

ポイント

運用センタと待機センタで共通のコマンドを使用する場合、ユーザーコマンドの入力値である“センタ種別”により、コマンド内で処理の切り分けを行うことが可能です。ユーザーコマンドの詳細は、“付録C ユーザーコマンド”を参照してください。