データベースサーバのユーザー出口の作成手順は、データベース多重化運用の手順と同じです。詳細は、“2.6 データベースサーバのユーザー出口の作成”を参照してください。以下は、データベース多重化運用時のセットアップ手順との相違点です。
待機センタでデータベース多重化機能を利用する場合
運用センタと待機センタでのユーザーコマンドの利用可否は、以下のとおりです。
ユーザーコマンド | OS/サーバの生死監視においてハートビート異常を検出した場合の動作 | 呼び出し元の | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
メッセージ出力 | 裁定サーバによる自動縮退 | 裁定コマンドによる自動縮退 | 無条件に自動縮退 | プライマリサーバ | スタンバイサーバ | |
フェンシングコマンド | ○(注1) | ○(注2) | ◎ | (注4) | ○ | ○ |
裁定コマンド | × | × | ◎ | ○ | ○ | |
切り替え後コマンド | ○ | ○ | ○ | ○ | × | |
切り離し前コマンド | ○ | ○ | ○ | ○ | ○(注3) | |
組み込み後コマンド | ○ | ○ | ○ | ○ | ○(注3) |
ユーザーコマンド | OS/サーバの生死監視においてハートビート異常を検出した場合の動作 | 呼び出し元の | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
メッセージ出力 | 裁定サーバによる自動縮退 | 裁定コマンドによる自動縮退 | 無条件に自動縮退 | プライマリ候補サーバ | スタンバイサーバ | |
フェンシングコマンド | ○(注1) | ○(注2) | ◎ | (注4) | ○ | ○ |
裁定コマンド | × | × | ◎ | ○ | ○ | |
切り替え後コマンド | ○ | ○ | ○ | ○ | × | |
切り離し前コマンド | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
組み込み後コマンド | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
◎:必須
○:利用可能
×:利用不可
注1) mc_ctlコマンドで強制切り替えを実行した場合にのみ呼び出されます。
注2) データベースサーバ側でのフェンシングコマンドの作成は任意ですが、裁定サーバ側での作成は必須です。
注3) メッセージ出力する動作を選択している場合には、運用センタではプライマリサーバからのみ呼び出されます。待機センタでは、プライマリ候補サーバとスタンバイサーバの両方から呼び出されます。
注4) 待機センタでデータベース多重化機能を利用する場合、無条件に自動縮退する動作は選択できません。
注5) 運用センタの切り替え後コマンドは、スタンバイサーバがプライマリサーバに昇格した後に呼び出されます。待機センタの切り替え後コマンドは、スタンバイサーバのレプリケーションの接続先変更とプライマリ候補サーバへの切り替えが発生した後に呼び出されます。
ポイント
運用センタと待機センタで共通のコマンドを使用する場合、ユーザーコマンドの入力値である“センタ種別”により、コマンド内で処理の切り分けを行うことが可能です。ユーザーコマンドの詳細は、“付録C ユーザーコマンド”を参照してください。