ここでは、Metrics Managementを旧バージョンから本バージョンにアップデートする手順について説明します。
以下の事項が前提です。
Automation ManagerおよびContainer Managementが本バージョンにアップデート済みであること。
Helmが旧バージョン(本バージョンへの更新前)であること。
Metrics Managementがインストール済みであること。インストールされているかどうか不明な場合は「運用ガイド(FJCS仕様)」-「Metrics Managementの状態取得」を実行することで確認することができます。
インストールしていない場合は、本手順の実施は不要です。
NFSサーバー上の共有フォルダにあるMetrics Managementのデータのパーミッションが777であること。
「更新ツールの実行準備」の[更新時]の手順を実施済みであること。
注意
アップデート作業中、Metrics Managementの各サービスは使用できません。
更新ツールでは「概説書」のサポート範囲で、既存のデータおよびオープンソースの設定ファイルを、アップデート後のオープンソースに適用します。オープンソースの設定ファイルや機能に対して個別に追加・設定した場合は更新後、設定を引き継げない場合があります。個別に機能・設定を追加した場合は、該当のオープンソースを業務とは異なる環境で再現・更新することで引き継ぎ可能であることを検証し、更新ツールを実行してください。
オープンソースのアップデートの際、非互換である機能の取り込みが含まれる可能性があります。切り戻しによっても更新前に復元できない場合に備え、更新前に必ずバックアップを取得してください。バックアップ方法は「運用ガイド(FJCS仕様)」を参照してください。
更新、および、切り戻しの操作は多重実行できません。各操作はシーケンシャルに実行してください。
Automation Managerコンテナにログインし、以下の手順を行うことでMetrics Managementのアップデートができます。
Metrics Managementのアップデート
以下のコマンドを実施しMetrics Managementをアップデートできます。
<環境識別子>は、「第2章 インストール手順」実施時に環境を一意に識別するために指定した任意の文字列を指定します。
# cd /data/playbook # ansible-playbook -i inventories/<環境識別子>/hosts play_update_metrics_mng.yml
コマンドを実行すると、以下のメッセージが表示されます。誤って実行した場合や前提条件を満たしていない場合は、「n」を入力し、Enterキーを押下することでアップデートを中断できます。アップデートを継続する場合は「y」を入力し、Enterキーを押下します。
[Please confirm] ============================================================== [WARNING] Do you want to run Update Metrics Management? (y/n) ============================================================== :
参考
【オプション説明】
Ansibleのコマンドオプションを利用することで、Metrics Managementのアップデートをオープンソース単位で実施できます。
これにより、Metrics Managementの利用状況に合わせてアップデートを計画することができます。
ただし、旧バージョンと本バージョンが混在する状態での動作は保証されません。本オプションを利用する場合は、速やかに全てのオープンソースをアップデートすることを推奨します。
--tagsオプション
指定したtagのオープンソースを対象にアップデートを実行します。
# ansible-playbook -i inventories/<環境識別子>/hosts play_upgrade_metrics_mng.yml --tags=<tag>
指定値 | 対象オープンソース |
---|---|
prometheus | Prometheus |
grafana | Grafana |
【正常終了時】
正常終了時は下記のようにunreachable=0, failed=0となり、XX、YYは任意の整数が記載されています。
PLAY RECAP ********************************************************************* 127.0.0.1 : ok=XX changed=YY unreachable=0 failed=0
【異常終了時】
異常終了時は下記のようにunreachable, failedのAAおよびBBは任意の整数が記載されています。
PLAY RECAP ********************************************************************* 127.0.0.1 : ok=XX changed=YY unreachable=AA failed=BB