本製品ではyumを使用してインターネット上から必要なパッケージの取得を行うため、インターネットに直接繋げず限られた利用者や地点の間のみを接続して閉じられたセキュアなネットワーク環境では、yumによるパッケージ取得ができるように、それぞれの環境に応じた設定が必要となります。
ネットワーク環境に応じて、下記の情報を参考に本製品をインストールするKubernetes masterサーバー、Kubernetes nodeサーバーおよびGitLab Runnerサーバーすべてで、yumによるパッケージ取得が可能な状態にしてから、本製品をインストールしてください。
オフライン環境でyumによるパッケージ取得が可能な状態にするためには、事前にyumリポジトリにローカルリポジトリを登録し、ローカルリポジトリ以外のリポジトリはすべて無効化することで、インターネット接続ができない環境でもyumによるパッケージ取得が可能となります。
ローカルリポジトリの登録方法には、ISOイメージをマウントしてローカルリポジトリとして指定する方法やオンラインリポジトリをダウンロードしてローカルリポジトリとする方法等があります。
なお、本製品でローカルリポジトリを設定して、yumによるパッケージ取得を行う場合、ソフトウェア説明書に記載の全パッケージがインストール可能なようにローカルリポジトリを設定する必要があります。
CentOSの場合、base,updates,extrasのリポジトリが必要となります。その他のOSは対応するリポジトリをご用意ください。
参考
ローカルリポジトリからyumによるパッケージ取得可能状態とし、製品をインストールした場合、パッケージ競合によってインストールが失敗する場合があります。
競合の解消は、「トラブルシューティング集」の「ローカルリポジトリ利用時にインストールに失敗する」を参照ください。
以下はそれぞれの方法でローカルリポジトリを登録する場合の参考手順です。
[参考手順:ローカルリポジトリとして、OSのISOイメージを使用する場合の例]
OSのISOイメージをマウントします。
$ sudo mount -t iso9660 <ISOイメージへのファイルパス> <マウント先のディレクトリパス>
以下の内容で/etc/yum.repos.d/media_default.repoを作成します。
[isorepository] name=isorepository baseurl=file://<マウント先のディレクトリパス> gpgcheck=0 enabled=1
[参考手順:ローカルリポジトリとして、オンラインリポジトリをダウンロードして使用する場合の例]
本参考手順はCentOSにて、extrasのオンラインリポジトリをダウンロードして、ローカルリポジトリとして利用する例です。
インターネットにアクセス可能な環境にて、以下を実施します。
$ sudo su - # yum -y install createrepo # reposync -r extras -n -t /var/cache/yum # createrepo extras/
作成されたextrasディレクトリを、オフライン環境の各サーバーに送付します。
以下の内容で/etc/yum.repos.d/localextras.repoを作成します。他のOSの場合はgpgkey=で始まる行は適宜修正します。
[localextras] name=Extras baseurl=file://<extrasディレクトリへのディレクトリパス> gpgcheck=1 enabled=1 gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-CentOS-7
本製品ではyumを使用してインターネット上から必要なパッケージの取得を行うため、インターネット接続にプロキシサーバーを経由する環境では、yumにプロキシ設定を行う必要があります。以下はプロキシ設定を行う場合の設定例です。
[参考手順]
/etc/yum.conf の末尾に以下のフォーマットに従ってプロキシ設定を追加します。
proxy=http://<ユーザー名>:<パスワード>@<ホスト名>:<ポート>