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Enterprise Service Development Platform V1.2.0 入門ガイド
FUJITSU Software

3.7 CIパイプラインの実行

パイプラインを実行する
ここでは、CIパイプラインを実行するために、サンプルを使用して以下の手順を実施します。
  1. ソースコードの登録
  2. CIパイプラインの実行結果の確認
  3. CIパイプラインによって連携した静的解析ツールの確認
  4. CIパイプラインによって保存された成果物の確認
  1. ソースコードの登録

    以下の手順でサンプルのソースコード一式をリポジトリに登録します。

    1. 3.3 プロジェクトの新規作成」で作成したGitLabのプロジェクトのトップ画面で、ソースコードの登録先のURLを確認します。登録先への接続方法としてSSHまたはHTTPが選択できます。
      • 例)http://172.16.1.0/fjsghd/sample.git
    2. 3.2 チュートリアルで使用するサンプル」の中で展開したサンプルフォルダに移動します。「.gitlab-ci.yml」の存在する階層まで移動して下さい。
    3. viなどのテキストエディタで.gitlab-ci.ymlの<NodeのIPアドレス>にKubernetes NodeサーバーのIPアドレスを記載します。
      SONAR_HOST_URL: 'http://<NodeのIPアドレス>:30015'
    4. gitコマンドやTortoiseGitツールなどを利用して、以下の操作を実行し、リポジトリにソースを登録します。ユーザーID・パスワードが求められた場合、適宜入力してください。
      git init
      git remote add origin <登録先のURL>
      git add .
      git commit -m "Initial commit"
      git push -u origin master
    5. GitLabのプロジェクトのトップ画面に移動し、登録されたファイルが一覧で表示されていれば登録が完了しています。
  2. CIパイプラインの実行結果の確認

    サンプルには定義済みの「.gitlab-ci.yml」が含まれているため、ソースコードが登録されると自動でCIパイプラインが動作します。以下の手順でCIパイプラインの実行結果を確認できます。なお、サンプルのCIパイプラインは実行完了まで1~2分程度かかります。

    1. GitLabのサイドバーから、[CI/CD][Pipeline]をクリックし、メニューを表示します。
    2. 「.gitlab-ci.yml」に定義されたステージ(build, test, docker_build)が順番に実行された結果が表示されます。
  3. CIパイプラインによって連携した静的解析ツールの確認

    サンプルでは、GradleのSonarQubeプラグインを使用することにより、テスト結果をSonarQubeで分析できるようになっています。以下の手順で連携結果を確認できます。

    1. SonarQubeに管理者ユーザー(admin)でアクセスします。
    2. トップ画面に「sample master」プロジェクトが作成されているので、クリックします。
    3. テスト結果やテスト数等を確認できます。
  4. CIパイプラインによって保存された成果物の確認

    GitLabのArtifacts機能を使用して、サンプルのbuildジョブでビルドした成果物のダウンロードができます。

    1. GitLabのサイドバーから、[CI/CD][Pipeline]をクリックします。
    2. Pipelineの右にある雲のマークをクリックすると、buildジョブでビルドされたjarファイルのダウンロードができます。

    以下は、本サンプルにおけるartifactsの設定例です。詳しくは「GitLabのドキュメント」を参照してください。

    • .gitlab-ci.yml
        artifacts:
          name: "${CI_PROJECT_NAME}_${CI_COMMIT_REF_NAME}"
          paths:
            - build/libs/*.jar

    GitLabのGitLab Container Registry機能を使用して、サンプルのdocker_buildジョブでビルドしたDockerイメージの取得ができます。Container Registryに登録されているDockerイメージは以下の手順で確認できます。

    1. GitLabのサイドバーから、[Packages]をクリックします。
    2. 「root/sample」をクリックすると、登録されたイメージを確認できます。
    3. 登録されたイメージは、Container Managementに配備できます。

    以下は、本サンプルにおけるGitLab Container Registryへのイメージの登録設定例です。詳しくは「GitLabのドキュメント」を参照してください。

    • .gitlab-ci.yml
      docker_build:
        stage: docker_build
        image: docker:18.03
        script:
          - docker login -u "gitlab-ci-token" -p "$CI_JOB_TOKEN" $CI_REGISTRY
          - docker build --build-arg JAR_FILE=$(find ./build/libs/ -name "sample*.jar") -t "$CI_REGISTRY_IMAGE:$CI_COMMIT_REF_NAME" ./
          - docker push "$CI_REGISTRY_IMAGE:$CI_COMMIT_REF_NAME"