ページの先頭行へ戻る
Interstage List Works V10.3.3 運用手引書
FUJITSU Software

1.5.2 オーバレイ

オーバレイとは、帳票の固定フォーマット(枠線、見出し文字、網かけのパターンなど)のことです。List Worksの印刷資源の1つです。また、オーバレイをグループ化することで、複数のオーバレイをページ単位に切り替えて使用することができます。これをグループオーバレイといいます。


オーバレイの種類

List Worksで扱うオーバレイを以下に示します。

種類

形式

説明

ドットオーバレイ

KOL1

富士通ホストのNLPやCLPなどのJEF印刷装置で使用するJEF形式のオーバレイです。

ベクトルオーバレイ

KOL2 (注1)

Kシリーズ、GP6000、およびPRIMEGYの印刷装置で使用するオーバレイです。

KOL5

富士通ホストのJEF/AP印刷装置で使用するJEF/AP形式のオーバレイ、およびFORMのFORMツールで作成したオーバレイ(注2)です。

KOL6 (注3)

FORMのPowerFORMツール(注2)、またはList Creatorデザイナで作成したオーバレイです。

注1:

Windows版において、ASP版ListWORKSとの連携時、またはASPの資源の移行時のみ使用できます。
富士通ホスト帳票を扱う場合、ゴシック体の文字列は明朝体で表示・印刷されます。

注2:

FORMでオーバレイパターングループとして作成したグループオーバレイは扱えません。

注3:

オーバレイ文字については、JIS2004を扱うことはできません。


扱う帳票によって、以下のオーバレイを利用できます。

扱う帳票

KOL1

KOL2 (注2)

KOL5

KOL6

富士通ホスト帳票

○ (注1)

△ (注3)

○ (注4)

○ (注4、5)

NetCOBOL/MeFt帳票

×

○ (注6)

List Creator帳票

×

×

○:サポート
△:条件付きでサポート
×:未サポート

注1:

Solaris版の場合、OPR用を除きます。

注2:

Windows版において、ASP版ListWORKSとの連携時、またはASPの資源の移行時のみ使用できます。

注3:

ゴシック体の文字列は明朝体で表示・印刷されます。

注4:

リモート印刷で「VSPシリーズにホスト帳票を印刷する」にチェックした場合、ベクトルオーバレイは利用できません。ドットオーバレイ(KOL1)を利用してください。

注5:

Windows版/Solaris版V8以前およびLinux版V9のList Worksクライアントでは、利用できません。

注6:

必ずFORMのFORMツールで作成したベクトルオーバレイ(KOL5)を使用してください。ADJUSTで作成したベクトルオーバレイ(KOL5)を使用する場合は、FORMのFORMツールで開き、上書き保存してから使用してください。


注意

  • ベクトルオーバレイ内の文字列にJEF 拡張漢字、外字、旧字体のいずれかを使用している場合は、そのままではクライアント側で表示/印刷されません。

    以下のいずれかの方法で、オーバレイを表示/印刷してください。

    • JEF 拡張漢字、外字、旧字体に相当する文字フォントをクライアントに配付

    • ドットオーバレイ(KOL1)に変更


    JEF拡張漢字、外字、旧字体に相当する文字フォントをList Worksクライアントに配付して表示/印刷する場合は、以下の製品の両方が必要です。

    • JEF拡張漢字サポート

    • Charset Manager

      文字フォントの配付方法については、“Charset Managerのマニュアル”を参照してください。
  • Windows版では、オーバレイ名に拡張子を付けたファイル名として管理していますが、Windowsの予約語はファイル名として使用することができません。

    このため、以下のWindows予約語を、オーバレイ名として使用することはできません。

    CON, PRN, AUX, NUL, COM1, COM2, COM3, COM4, COM5, COM6, COM7, COM8, COM9, LPT1, LPT2, LPT3, LPT4, LPT5, LPT6, LPT7, LPT8, LPT9

ポイント

  • 富士通ホスト帳票の場合、ベクトルオーバレイ(KOL5)を使用することをお勧めします。

  • ベクトルオーバレイは、ドットオーバレイと比べて以下の特長があります。

    • 表示/印刷が鮮明になる

    • データ量が少ないため、クライアントで帳票を表示するまでの時間が短い

    (例 ドットオーバレイ:100KB → ベクトルオーバレイ:10KB)

    なお、ベクトルオーバレイ内の文字列にJEF 拡張漢字、外字、旧字体が含まれている場合は、以下のいずれかの対応が必要です。

    • JEF 拡張漢字、外字、旧字体をCharset Manager を用いて各クライアントに“外字”として登録しておく必要があります。

    • ドットオーバレイ(KOL1)を使用してください。

    上記のいずれかの対応を行わない場合は、JEF 拡張漢字、外字、旧字体の文字が正しく表示されません。

  • 富士通ホスト帳票について、既存のままではオーバレイが扱えない場合や、ドットオーバレイをベクトルオーバレイに変更して使用したい場合があります。

    このとき、以下のようにオーバレイの種類を変更して、オーバレイを作成すると、使用することができます。

    • OPR用のオーバレイ → CLP用のオーバレイ

    • KOL1 → KOL5

    • KOL5 → KOL1

    オーバレイ制御文のオーバレイの種類を指定するオプションを変更して、ADJUSTで再コンパイルすることで、オーバレイの種類を変更することができます。

    詳細については、MSPまたはXSPの“ADJUSTのマニュアル”を参照してください。

オーバレイのファイル

Windows版 では、以下のファイル名でオーバレイは格納されます。Solaris 版では、ファイル名に拡張子はつきません。

種類

ファイル名

ドットオーバレイ

オーバレイ名.240

ベクトルオーバレイ

オーバレイ名.ovl