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Systemwalker Desktop Patrol 運用ガイド 管理者編
FUJITSU Software

6.5.4 夜間にセキュリティパッチを適用する運用

夜間にセキュリティパッチを適用する運用では、Microsoft社から公開されたセキュリティパッチを、夜間にCTに適用するので、日中の業務を中断することはありません。

セキュリティパッチを適用するCTの電源を入れておく必要があります。電源を切ってしまうと、セキュリティパッチを適用できません。

以下の運用方法などで対応してください。

注)Wake on LAN機能は、PC本体が対応している必要があります。PC本体の対応状況については、PC本体のマニュアルを参照してください。

運用のイメージ

夜間にセキュリティパッチを適用する運用のイメージ図を以下に示します。

記号

記号の意味

Windowsの起動と終了です。

◆━がWindowsの起動で、 ━◆がWindowsの終了です。

セキュリティパッチの適用を行います。

セキュリティパッチの適用完了後にインベントリ情報の収集を行います。

Windowsの再起動が必要なセキュリティパッチを適用した場合は、Windowsの再起動後にインベントリ情報の収集を行います。

夜間にセキュリティパッチを適用する運用では、ポリシーを確認する間隔(初期値:180分)で、CTに適用するセキュリティパッチがあるか確認します。

設定のポイント

夜間にセキュリティパッチを適用する運用を行うためには、メインメニューの[環境設定]で動作設定が必要です。

なお、セキュリティパッチの適用を行うために必要な設定は、“6.2 設定”を参照して動作設定を行っておいてください。ここではポイントとなるクライアントの設定を説明します。

Wake on LANやスリープ・休止状態からの復帰する場合の設定

Wake on LANやスリープ・休止状態からの復帰する際の制限事項

クライアントの設定

[環境設定]-[ポリシーグループ管理]-[各種ポリシーのカスタマイズ]-[基本動作ポリシー]タブ-[パッチ適用]タブの設定は以下のとおりです。

設定が必須となる項目を以下に示します。任意の項目については運用に合わせて設定してください。

設定項目

設定値

必須/任意

[セキュリティパッチを自動的に適用]

電源が入っている場合に定期的に適用する

必須

[指定した時間帯に限り適用する]

チェックする

必須(注1)

[電源ON]

チェックする

適用する時間に電源が入っていない場合、電源をONにします。

任意(注2)

[曜日]

チェックする

電源をONする曜日を設定します。

必ず1つ選択してください。

任意(注3)

[セキュリティパッチ適用後、電源状態を電源ON前に戻す]

チェックする

パッチ適用前の状態に戻します。

任意(注3)

[パッチ適用後メッセージを表示しない場合、自動的に再起動]

する

必須(注4)

[適用するセキュリティパッチが存在する際にメッセージの表示]

しない

必須

[適用処理中のメッセージの表示]

しない

必須

[適用完了後のメッセージの表示]

しない

必須

[適用リトライを超えた場合のエラーメッセージの表示]

しない

必須

注1)指定する時間帯の間隔は、必ず、ポリシーを確認する間隔(初期値:180分)よりも長くしてください。
ポリシーを確認する間隔よりも短い場合は、パッチ適用できない場合があります。
ポリシーを確認する間隔は、[環境設定]-[ポリシーグループ管理]-[各種ポリシーのカスタマイズ]-[基本動作ポリシー]タブ-[共通設定]タブで設定されています。

注2)[電源が入っている場合に定期的に適用する]かつ[指定した時間帯に限り適用する]をチェックした場合のみ選択できます。

注3)[電源ON]をチェックした場合のみ選択できます。

注4)OSの再起動が必要なセキュリティパッチは、適用後に再起動を行わないと適用完了しません。このため、あとに適用すべきセキュリティパッチが残っていても、次のセキュリティパッチは適用されません。

クライアントの動作

[電源ON]にチェックした場合、PCの状態を判断してパッチ適用、PC再起動、電源OFFを行います。

PCの状態

未適用パッチ

CTの動作

電源OFF(注1)

あり

Wake on LAN機能によりPCを起動し、パッチ適用を適用します。

パッチを適用するタイミングは、「ポリシーを確認する間隔」で設定した時間内(初期値:180分)で乱数を使用して分散します。

なし

Wake on LAN機能によりPCを起動し、未適用のパッチがないため適用しません。

スリープ・休止状態

あり

PCをスリープから復帰させ、パッチを適用します。

なし

PCをスリープから復帰させ、未適用のパッチがないため適用しません。

電源ON

あり

電源制御はせず、既存のパッチ適用の動作となります。

なし

電源制御およびパッチ適用を行いません。

注1)Wake on LAN機能により起動対象となるPCは、物理マシンです。仮想環境のゲストOSは起動対象外となります。メインメニューのポリシーグループで起動対象に設定しても起動されません。

注意

  • PCの時刻がずれていると、ポリシーグループに設定した時間とは異なる時間に同一セグメントにある他のPCを起動することがあります。PCの時刻はNTPサーバ等を使用して定期的に合わせるようにしてください。

  • ネットワーク構成のアドレスクラスであるクラスCのみサポートします。クラスAとクラスBはサポート対象外です。

  • 書き込み保護が「有効」なPCを電源投入の対象とした場合、[セキュリティパッチ適用後、電源状態を電源ON前に戻す]にチェックを付けていても、セキュリティパッチ適用後に電源OFF状態になりません。セキュリティパッチ適用後はPCのスリープ・休止の設定に従います。

ポイント

  • [電源ON]にチェックした場合、パッチ適用を完了させるために、PCをシャットダウンまたは、Windowsのログオフ状態にしておくことをお勧めします。

  • [セキュリティパッチ適用後、電源状態を電源ON前に戻す]と[適用完了後のメッセージの表示]の[カウントダウンを開始し、応答がない場合は再起動を行う]の両方にチェックし、パッチ適用画面を表示した場合、[カウントダウンを開始し、応答がない場合は再起動を行う]の設定値が優先されます。