Tierプールのアクセス状況チャートを参照し、IOPS値の傾向を確認することで、ストレージ自動階層制御の導入による性能向上やディスク利用の最適化を期待できるかを判断できます。
グラフ領域をクリックすると、その位置で縦方向に補助線が表示され、パネル右上部の[容量]と[I/O割合]に、補助線より左側の合計値が表示されます。[容量]から、複数階層(2階層以上)の移行に必要な、Highのサブプール容量を確認できます。また、[I/O割合]から、階層レベルHighで処理可能なIOPS値の割合を確認できます。
IOPS値の高いFTRPEがグラフ領域の一部分に集中している状態のときは、ストレージ自動階層制御の導入による性能向上が期待できます。
例
以下の例を用いて、複数階層の移行に必要な、Highのサブプール容量を算出する方法を説明します。
グラフ領域をクリックし、[I/O割合]が90%になる部分を探します。
[容量]に表示された値を確認します。その値が、Highのサブプールで必要な容量です。
注意
FTVのアクセス状況チャートでは、対象のFTVに発生しているIOPS値だけを確認できます。
アクセス状況チャートのグラフデータは、ストレージ自動階層制御開始後のAM 2:00に作成されます(左記以降は、IOPSの集計期間間隔)。
ただし、以下の場合、アクセス状況チャートのデータは表示されません。
データが一度も作成されていない場合
IOPS値の集計期間において、アクセス状況データが存在しない場合
アクセス状況チャートは、I/Oが発生している領域のデータだけが表示されるため、横軸の容量の最大値と、プールまたはFTVの使用容量が一致しない場合があります。