本製品は、Linuxサーバノードに対してエージェントをインストールして管理する方式とインストールしないで管理する方式の2種類を提供します。
エージェントをインストールした場合とインストールしない(手動組込みで登録した)場合には、機能差があります。
Storage Clusterコントローラーを構築するには、エージェントをインストールする必要があります。
参照
エージェントの監視できる対象製品は、「3.2 管理可能なサーバノードミドルウェア」を参照してください。
Storage Clusterコントローラーの詳細および運用方法は、「9.5 Storage Clusterコントローラー」を参照してください。
Linuxサーバノードに搭載したHBAを管理するには、HBAベンダーが配布するHBA APIライブラリのインストールが必要です。
HBA APIライブラリのインストール方法は、下記のWebサイトの『SNIA HBA APIライブラリ インストールガイド』を参照してください。
http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/manual/
参考
udev機構は、ハードウェア構成が変更されても、常に固定のデバイス名を割り当てるLinuxの機能です。
/dev/sdaなどの従来のデバイス名とは別に、/dev/diskから始まるデバイス名を割り当てます。
/dev/disk/by-path/xxxxxxxx xxxxxxxxは、ディスクの位置情報から生成される情報
/dev/disk/by-id/yyyyyyyy yyyyyyyyは、ディスクの識別情報から生成される情報
ここでは、/dev/disk/by-pathから始まるデバイス名を“by-path名”、/dev/disk/by-idから始まるデバイス名を“by-id名”と記述します。また、/dev/sdaなどの従来のデバイス名を“互換デバイス名”と記述します。
Linuxのudev機能をStorage Cruiserが監視するデバイスに対して使用する場合は、by-id名を使用してください。
by-id名は/dev/sd?名へのシンボリックリンクのため、by-id名と本製品が表示する互換デバイス名との対応関係は、"ls -l /dev/disk/by-id"コマンドで確認できます。
例
/dev/sdbのby-id名を確認する
# ls -l /dev/disk/by-id/ 合計 0 lrwxrwxrwx 1 root root 9 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000 -> ../../sdb lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part1 -> ../../sdb1 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part2 -> ../../sdb2 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part3 -> ../../sdb3 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part7 -> ../../sdb7 lrwxrwxrwx 1 root root 9 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001 -> ../../sdc lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part1 -> ../../sdc1 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part2 -> ../../sdc2 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part3 -> ../../sdc3 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part7 -> ../../sdc7 lrwxrwxrwx 1 root root 9 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002 -> ../../sdd lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part1 -> ../../sdd1 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part2 -> ../../sdd2 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part3 -> ../../sdd3 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part7 -> ../../sdd7 #
/dev/sdbのby-id名は、/dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000690000とわかります。
ポイント
ファイバーチャネルスイッチに接続されたデバイスはby-path名が変わってしまうことがあるため、by-id名を指定してください。
本製品は、Linuxのデバイスノードを互換デバイス名sd?で表示します。by-id名、by-path名は表示しません。上記のとおり、コマンドで対応関係を確認してください。
Red Hat Enterprise Linux 8、Red Hat Enterprise Linux 7、またはRed Hat Enterprise Linux 6環境の場合
エージェントをインストールして管理する方式では、サーバノードからのSNMPトラップは、SNMPv1またはSNMPv3で送信されます。デフォルトは、SNMPv1です。SNMPv3を利用する場合は、サーバノード上でsetagtsnmpコマンドを使用してSNMPv3の設定を実施してください。
SUSE Linux Enterprise Server 15またはSUSE Linux Enterprise Server 12環境の場合
エージェントをインストールして管理する方式では、サーバノードからのSNMPトラップは、SNMPv1だけで送信されます。