HTTPサービスの定義項目は、Java EE 7では以下の3つの定義項目に分割されました。
HTTPサービスの定義項目
ネットワーク設定の定義項目
スレッドプールの定義項目
プロパティ | Java EE 5 | Java EE 7 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
省略値 | 範囲 | 省略値 | 範囲 | ||
HTTPアクセスログの形式 | %client.name% %client.id% %auth-user-name% %datetime% %request% %status% %response.length% %headers.host% %cookies.JSESSIONID% %time-taken% %thread.id% %thread.name% %webserver.name% | 1~512文字の任意の文字列 | %client.name% %client.id% %auth-user-name% %datetime% %request% %status% %response.length% %headers.host% %cookies.JSESSIONID% %time-taken% %thread.id% %thread.name% %webserver.name% | 1~512文字の任意の文字列 | |
HTTPアクセスログのローテーションのタイプ | logsize | ・logsize | logsize | ・logsize | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 ・Java EE 7で「interval(起動時点より1日間隔)が追加されています。 |
HTTPアクセスログのログサイズ | 1 | 1~512(MByte) | 1 | 1~512(MByte) | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 |
HTTPアクセスログのログ収集時間 | 0 | 0~23(時) | 0 | 0~23(時) | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 |
HTTPアクセスログの世代数 | 5 | 1~999 | 5 | 1~999 | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 |
HTTPリスナー名 | ・HTTPリスナーの場合:default ・運用管理用HTTPリスナーの場合:admin-listener | - | ・HTTPリスナーの場合:http-listener-1 ・HTTPSリスナーの場合:http-listener-2 ・運用管理用HTTPリスナーの場合:admin-listener | - | ・Java EE 7ではデフォルトで複数のHTTPリスナーが用意されているため、リスナー名が異なります。 ・Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になるため、Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 |
ネットワークアドレス | 0.0.0.0 | 文字列 | 0.0.0.0 | 文字列 | Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になるため、Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 |
リスナーポート(Java EE 5) | ・IJServerクラスタ配下のサーバーインスタンス: ・Interstage Java EE DASサービス: | ・IJServerクラスタ配下のサーバーインスタンス: ・Interstage Java EE DASサービス | ・IJServerクラスタ配下のサーバーインスタンス ・Interstage Java EE 7 DASサービス | 1~65535 | ・Java EE 7ではデフォルトで複数のHTTPリスナーが用意されているため、それぞれでポート番号が設定されます。 ・Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になるため、Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 |
ブロック化 | false | ・true | - | - | Java EE 7では設定不要です。 |
アクセプタースレッド | 1 | 1~2147483647 | - | - | Java EE 7では設定不要です。 |
セキュリティ(Java EE 5) | ・運用管理用HTTPリスナーのセキュリティ:true(インストール時やijinitコマンドfalseに変更可能) ・HTTPリスナーのセキュリティ:false | ・true | ・運用管理用HTTPリスナーのセキュリティ:true ・HTTPリスナー(http-listener-1)の場合:false ・HTTPSリスナー(http-listener-2)の場合:true | ・true | ・Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になるため、Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 ・Java EE 7では、HTTP用とHTTPS用のリスナーがデフォルトで用意されています。 ・Java EE 7では、運用管理用HTTPリスナーは常にHTTPSでアクセスします。 |
X-Powered-By ヘッダーフィールド | false | ・true | false | ・true | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 |
リスナー(Java EE 5) | true | ・true | true | ・true | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 |
証明書のニックネーム | -(s1as) | 文字列 | s1as | 文字列 | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 |
SSL2 | false | ・true | - | - | SSL2は脆弱性の問題があるため、Java EE 7ではサポートしていません。 |
SSL2の暗号方式 | - | ・rc4 | - | - | SSL2は脆弱性の問題があるため、Java EE 7ではサポートしていません。 |
SSL3(Java EE 5) | true | ・true | - | - | SSL3は脆弱性の問題があるため、Java EE 7ではサポートしていません。 |
SSL3/TLSの暗号方式(Java EE 5) | - | JDK5またはJDK6で使用可能な暗号化方式 | - | JDK8で使用可能な暗号化方式 | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 ・設定範囲は、SSL/TLSのバージョンおよび、JDKのバージョンに依存します。 |
TLS(Java EE 5) | true | ・true | true | ・true | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 |
TLS1.1有効化(Java EE 7) | - | - | true | ・true | Java EE 5ではTLS1.1は使用できませんでした。Java EE 7ではTLS1.1はデフォルトで有効です。 |
TLS1.2有効化(Java EE 7) | - | - | true | ・true | Java EE 5ではTLS1.2は使用できませんでした。Java EE 7ではTLS1.2はデフォルトで有効です。 |
リクエストURIの解析に使用するエンコーディング | UTF-8 | 「SJIS」、「EUC_JP」など、Javaでサポートされているエンコーディング | UTF-8 | 「SJIS」、「EUC_JP」など、Javaでサポートされているエンコーディング | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 ・Java EE 5ではプロパティ:uriEncodingで指定しますが、Java EE 7では該当の定義項目が存在します。 |
タイムアウト時間(Java EE 5) | 30000 | 1~2147483647(ミリ秒) | 60000 | 1~2147483647(ミリ秒) | ・Java EE 5は設定値で2回リトライするため、タイムアウト値の1/2の値を設定する必要がありましたが、Java EE 7ではリトライは行わないため、タイムアウト値を直接設定する必要があります。 ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 ・Java EE 5はプロパティ:connectionUploadTimeoutで指定しますが、Java EE 7は該当の定義項目が存在します。 |
POSTリクエストの最大サイズ | 2097152 | 1~2147483647(Byte) | 2097152 | 1~2147483647(Byte) | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 ・Java EE 5はプロパティ:maxPostSizeで指定しますが、Java EE 7は該当の定義項目が存在します。 |
HTTPリクエストパラメータ数の最大値 | 10000 | -2147483648~2147483647 | 10000 | -1~2147483647 | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 ・Java EE 5はプロパティ:maxParameterCountで指定しますが、Java EE 7は該当の定義項目が存在します。 ・範囲に差異がありますが、負数を設定した場合の動作は同じです(無制限)。 |
Webコンテナへアクセスする運用形態 | nocheck | ・direct | direct | ・direct | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 ・Java EE 5はプロパティ: requestCheckで指定しますが、Java EE 7は該当の定義項目が存在します。 ・省略値の差異がありますが、通常はIJServerクラスタに自動設定(webserver/direct)されます。 |
仮想サーバ名 | ・server(HTTPリスナー用) | - | ・server(HTTPリスナー、HTTPSリスナー用) | - | 設定/変更はできません。 |
要求を受け付けるクライアントのアドレス(Java EE 5) | - | IPアドレス(正規表現) | - | IPアドレス(正規表現) | プロパティ:allowRemoteAddressで指定します。 |
HTTPアクセスログのバッファサイズ | 10240 | 1~2147483647(Byte) | 10240 | 10240~2147483647(Byte) | ・プロパティ:accessLogBufferSizeで指定します。 ・Java EE 5とJava EE 7で範囲が異なります。 |
スレッド数(Java EE 5) | 64 | 2~2048 | 64 | 1~2147483647 | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はスレッドプールの定義項目になります。 ・Java EE 7では範囲が拡大していますが、同時に処理するリクエスト数を見積もり、適切な値を設定してください。 |
初期スレッド数(Java EE 5) | 16 | 2~2048 | 16 | 1~2147483647 | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はスレッドプールの定義項目になります。 ・Java EE 7では範囲が拡大していますが、同時に処理するリクエスト数を見積もり、適切な値を設定してください。 |
スレッドの増分 | 16 | 2~2048 | - | - | Java EE 7では、スレッド数は最大プールサイズまで1つずつ増加するため、対応する定義項目がありません。 |
キープアライブのタイムアウト(Java EE 5) | 15 | 10~2147483647 | 15 | 10~2147483647 | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 |
キューサイズ | 200 | 1~2147483647 | 200 | 1~2147483647 | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はスレッドプールの定義項目になります。 |
最大保留カウント(Java EE 5) | 200 | 1~2147483647 | 200 | 1~2147483647 | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 |
受信バッファーサイズ | 49152 | 1~2147483647 | 49152 | 1~2147483647 | Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 |
HTTPプロトコルのバージョン | HTTP/1.1 | 文字列 | - | - | 設定の必要がないため、Java EE 7では未サポートです。(HTTP/1.1として動作) |
SSL | true | ・true | - | - | Java EE 7では、ネットワーク設定の定義項目でTLS1.0/TLS1.1/TLS1.2の各プロトコルの有効、無効を変更することができます。 |
1回のコネクションで処理可能なリクエスト数 | 0 | -1~2147483647 | 0 | -1~2147483647 | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なっており、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目になります。 ・Java EE 5はプロパティ: maxKeepAliveRequestsで指定しますが、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目に該当の定義項目が存在します。 |
アクセスログ(Java EE 5) | true | ・true | true | ・true | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 ・Java EE 5はプロパティ: accessLoggingEnabledで指定しますが、Java EE 7は該当の定義項目が存在します。 |
トレースログ(Java EE 5) | true | ・true | true | ・true | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 ・Java EE 5はプロパティ: ISJEELogHttpTraceEnableで指定しますが、Java EE 7は該当の定義項目が存在します。 |
トレースログのログサイズ | 10 | 1~2000(MByte) | 10 | 1~2000(MByte) | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 ・Java EE 5はプロパティ: ISJEELogHttpTraceRotationsizeで指定しますが、Java EE 7は該当の定義項目が存在します。 |
トレースログの世代数 | 10 | 1~999 | 10 | 1~999 | ・Java EE 5とJava EE 7とで定義項目名が異なります。 ・Java EE 5はプロパティ: ISJEELogHttpTraceRotationcountで指定しますが、Java EE 7は該当の定義項目が存在します。 |
TRACEメソッドの動作 | false | ・true | - | - | Java EE 7はデフォルト無効となっており、基本的に設定を変更する必要はありません。 |
HTTPアクセスログのログ出力ディレクトリ | - | - | ${com.sun.aas.instanceRoot}/logs/access | 文字列 | Java EE 5では、ロガーの定義項目のログ出力ディレクトリで複数のログのログ出力ディレクトリを指定していました。 Java EE 7では、ログの種別に応じてログ出力ディレクトリを指定します。 |
HTTPトレースログのログ出力ディレクトリ | - | - | ${com.sun.aas.instanceRoot}/logs/http | 文字列 | Java EE 5では、ロガーの定義項目のログ出力ディレクトリで複数のログのログ出力ディレクトリを指定していました。 Java EE 7では、ログの種別に応じてログ出力ディレクトリを指定します。 |
リモートホストにおけるDNS逆引きの有効化 | false | - | false | ・true | ・DNS逆引きを有効にする(true)/しない(false)を指定します。 ・Java EE 5では常に無効で変更はできませんが、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目で有効・無効を設定できるようになります。 |
ローカルホストにおけるDNS逆引きの有効化 | false | - | true | ・true | ・DNS逆引きを有効にする(true)/しない(false)を指定します。 ・Java EE 5では常に無効で設定変更はできませんが、Java EE 7はネットワーク設定の定義項目で有効・無効を設定できるようになります。 |
リクエストヘッダ数の上限値 | - | - | 100 | 1 ~ 2147483647 | Java EE 5では該当の機能はなく無制限になります。 |
レスポンスヘッダ数の上限値 | - | - | 100 | 1 ~ 2147483647 | Java EE 5では該当の機能はなく無制限になります。 |
クライアント認証 | - | - | 空文字 | ・空文字 | ・クライアント認証の動作を指定します。 ・Java EE 5では該当の機能は提供されていません。(常に空文字になります) |
リスナーのプロトコル | - | - | ・HTTPリスナーの場合:http-listener-1 | - | ・リスナーが参照するプロトコル名です。 ・Java EE 5では該当の機能はありません。 |
リスナーのスレッドプール | - | - | HTTPリスナー/HTTPSリスナーの場合:http-thread-pool | - | ・リスナーが参照するスレッドプール名です。 ・Java EE 5では該当の機能はありません。 |
リスナーのトランスポート | - | - | tcp | - | ・リスナーが参照するトランスポート名です。 ・Java EE 5では該当の機能はありません。 |
トランスポート名 | - | - | tcp | - | ・トランスポート名です。 ・Java EE 5では該当の機能はありません。 |
送信タイムアウト | 30000 | 1~2147483647(ミリ秒) | 30000 | 1~2147483647(ミリ秒) | ・Java EE 5では、JVMオプション-Dcom.sun.enterprise.web.connector.grizzly.writeTimeout=設定値で設定します。Java EE 7ではネットワーク設定の定義項目にあります。 ・Java EE 5は設定値で3回リトライするため、タイムアウト値の1/3の値を設定する必要がありましたが、Java EE 7ではリトライは行わないため、タイムアウト値を直接設定する必要があります。 |