J2EE機能で「IJServer」または「IJServerワークユニット」と呼んでいたアプリケーションの運用単位は、Java EE 7機能では「IJServerクラスタ」になります。J2EE機能のIJServerワークユニットは、業務プロセスを一括で管理するためのグループです。このため、一括での起動/停止/設定変更はできますが、プロセスごとの起動/停止などはできませんでした。
Java EE 7機能では、「IJServerワークユニット」に対応する「IJServerクラスタ」に、実際に生成されるJava VMプロセスと対応する「サーバーインスタンス」を定義できます。一括での起動/停止/設定変更ができるほか、サーバーインスタンス(プロセス)ごとに起動/停止、システムプロパティの設定変更ができます。このため、きめ細かい運用操作が可能です。
「IJServerワークユニット」と「IJServerクラスタ」の対応を以下に示します。
J2EE機能 | Java EE 7機能 | |
---|---|---|
名称 | IJServerワークユニット | IJServerクラスタ |
位置付け | 業務プロセスを一括管理する論理的なグループ | 業務プロセスを「サーバーインスタンス」と呼び、サーバーインスタンスを一括管理する論理的なグループ |
プロセス多重度 | 業務プロセスの多重化は、IJServerワークユニットの「プロセス多重度」として設定する。 | 業務プロセスの多重化は、IJServerクラスタにサーバーインスタンスを複数作成する。 |
業務プロセスの起動/停止 | IJServerワークユニット単位の操作で行う。 | IJServerクラスタ単位の(一括)操作と、サーバーインスタンス単位の起動/停止が可能。 |
業務プロセスの設定変更 | IJServerワークユニット内の業務プロセスはすべて同じ設定を共有。 | IJServerクラスタ内のサーバーインスタンスはすべて同じ設定を共有することもでき、また、システムプロパティなどサーバーインスタンス単位に設定することも可能。 |