ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server V12.0.0 Java EE 7 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

13.2.1 IJServer/IJServerクラスタの違いについて

J2EE機能で「IJServer」または「IJServerワークユニット」と呼んでいたアプリケーションの運用単位は、Java EE 7機能では「IJServerクラスタ」になります。J2EE機能のIJServerワークユニットは、業務プロセスを一括で管理するためのグループです。このため、一括での起動/停止/設定変更はできますが、プロセスごとの起動/停止などはできませんでした。

Java EE 7機能では、「IJServerワークユニット」に対応する「IJServerクラスタ」に、実際に生成されるJava VMプロセスと対応する「サーバーインスタンス」を定義できます。一括での起動/停止/設定変更ができるほか、サーバーインスタンス(プロセス)ごとに起動/停止、システムプロパティの設定変更ができます。このため、きめ細かい運用操作が可能です。

「IJServerワークユニット」と「IJServerクラスタ」の対応を以下に示します。

J2EE機能

Java EE 7機能

名称

IJServerワークユニット

IJServerクラスタ

位置付け

業務プロセスを一括管理する論理的なグループ

業務プロセスを「サーバーインスタンス」と呼び、サーバーインスタンスを一括管理する論理的なグループ

プロセス多重度

業務プロセスの多重化は、IJServerワークユニットの「プロセス多重度」として設定する。

業務プロセスの多重化は、IJServerクラスタにサーバーインスタンスを複数作成する。

業務プロセスの起動/停止

IJServerワークユニット単位の操作で行う。
業務プロセスごとの起動・停止操作は不可。

IJServerクラスタ単位の(一括)操作と、サーバーインスタンス単位の起動/停止が可能。

業務プロセスの設定変更

IJServerワークユニット内の業務プロセスはすべて同じ設定を共有。

IJServerクラスタ内のサーバーインスタンスはすべて同じ設定を共有することもでき、また、システムプロパティなどサーバーインスタンス単位に設定することも可能。